「味見亭」(丸亀市)


 数日前に「はじめてのさぬきうどん」という讃岐うどん紹介・食べ歩きサイトを知りました。讃岐うどんについては全店制覇や麺通団の雑誌で十分に情報を得られるのでネット検索はほとんどしないのですが、まだまだ沢山の紹介者、開拓者がいるようです。
 このサイトに目を通して驚いたのは、管理人のごまさんの特薦店、推薦店にこれまで名前を見たことのない店が多数あったことです。えー、なんだこれは。

 という訳で、今週末はパス、休養(?)の予定が急遽大橋を渡ることにしました。先週まで聞いたこともなかった4店です。

 一店目は、丸亀市の「味見亭」です。開店は朝8時からで10時過ぎに到着したところ、客は私だけです。これから作るので少し待ってくださいと言われました。店の前にはセルフうどんの看板が立っているのですが、夜には骨付鶏もメニューに加わるようなので食堂に近いのかもしれません。
 「牛すじ」と「かしわ天」の付いたメニューが多く貼られているので、これが看板の副菜のようです。そそられましたが、写真ではかなりボリュームがあるので、後を考えてシンプルな冷たいぶっかけにしておきました。

 15分近く待って、うどんにありつけました。自分一人のための1玉に結構な時間をかけてもらうのは悪いようなうれしい気分です。艶々していて噛む歯を押し返すような弾力があります。見た目素朴ですがしっかりしたうどんです。小ぶりのお椀と食堂風の店の雰囲気から以前行った「山神」や「まり」のことを思い出しました。
 食べていると他のお客さんや大将のご両親(先代?)が入ってきました。昨晩飲みすぎたとか久しぶりだねといった会話が交わされています。
 食べ歩き者よりも地元の近所の常連さんが集うといった店のようです。この手の店は久しぶりでしたがこういう店もいいなと思いました。


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「おはらうどん」(善通寺市)


 2店目は善通寺市の「おはらうどん」です。ここからは先程のサイトの管理人さんの特薦店です。この店には35回行っていると書いてありました。

 道路沿い、店の前に巨大な駐車場があるので初めてでもスムーズです。分かりにくいアクセス、細い道は讃岐うどんの面白さの一つでもありますが、これに苦労するよりは分かりやすくて大きな駐車場は有り難いです。

 ここも冷たいぶっかけにしました。椀を受け取りどこで支払うのか迷っていると後払いとのことです。10年近く前、初めて讃岐うどん屋巡りをしていた頃は後払いも結構ありましたが、最近では珍しいです。

 表面は柔らかくてむにゅーと伸びます。もっちりした食感で噛み切れません。モゴモゴやって口の中と喉で楽しみます。うん、美味い。ごまさんお気に入りなのが分かります。自然で素朴なうどん、何度でも食べたくなります。私も再訪することになると思います。
 天ぷらは、海老天がしゃきっとした衣で一風変わっていて売りのようだったので思わず取ってしまいました。美味しかったですが、かけダシの中でシンナリさせたほうがいいかなあと思いました。


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「カントリーうどん」(仲多度郡)


 3店目は仲多度郡琴平町の「カントリーうどん」です。何とガイド本への掲載拒否の店です。全店制覇にも載っていません。閉店しましたが坂出の「明」も掲載拒否の名店として知る人ぞ知る存在でした。こういう店は今もあるんですね。

 場所は「白川」のちょっと先です。尽誠学園の野球場の脇を通り、白川に左折するところをそのまま真っ直ぐ進むと右側にあります。

 テーブルが複数ある比較的大きい店です。厨房に行くと「7分ほどかかります。呼びますので座って待っていてください。」とのこと。ここも冷たいぶっかけです。大将は真面目そうな方で、スタッフの女性3名も優しい雰囲気の田舎のおばさんです。食べ終えて出て行く客には「お気を付けてお帰り下さい。」と大将が声を掛けます。
 想像していた掲載拒否の気難しそうな雰囲気は微塵もありません。むしろ地元で愛される普通のうどん屋です。

 細めの平たい麺ですが、エッジが立っていて、しこしことコシがあります。口当たりも良くてツルツル食べられます。美味しい。際立った特徴はないのですがいい感じです。気に入りました。

 最近は当たりのうどんが続いていて、どれがどんだけ美味いのかは正直よく分からなくなってきました。比較するのは困難です。じゃあ、どこでも良いのか、同じかと訊かれるといやそれぞれ違うと断言できますが、これをうまく表現するのは難しいです。


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「むさし」(仲多度郡)


 最後は同じく琴平町の「むさし」です。カレーうどんが名物とのこと。そういえば「肉うどん始めました」の張り紙がある店を最近見かけますが、カレーうどんがメニューにある店も増えています。カレーうどんは腹にこたえそうなので最後にしました。

 ここは街中の一般店です。カレーうどんの他、お椀の表面を覆いつくす大きさの揚げが特徴のきつねうどんが人気のようです。昼時でしたが、客の注文のほとんどは「きつね」か「カレー」か「ざる」でした。

 温かいうどんにカレールーがかかっています。汁はありません。このうどんはカレーの味勝負です。温かい麺に違いはほとんどなくもう関係ありません。
 食べてみると・・・うん、美味しいです。甘くてスパイシー。ほんの少しだけ甘さが勝っています。このカレー、どうやって作っているんだろう。激辛カレーを好きなほうですがこれはこれで美味しいです。福神漬が付いていますがいい感じで絡みます。
 いいと思います、このカレーうどん。あの大きな油揚げのきつねうどんも食べたくなりました。


 香川ツアーもそろそろ一旦終わりかと思っていたら、何かまた続いています。次に行くのはどこでしょうか。秋は週末の予定も入っているので次回はいつか分かりませんが、土曜日に行けるなら、「清水屋」、「明水亭」、「さか枝支店」がまだ残っています。ごまさんのサイトで知った「安並」も気になります。
 高松市周辺にも未訪問店はあるのですが、最近は、坂出、宇多津、丸亀、善通寺、三豊あたりに優良店が集まっていて、高松まで出向くのが億劫になってきました。
 行きたい店がある以上、飽きるまで、もう十分と思えるまで香川ツアーを続けるつもりですが、年内には一旦終了となりそうです。


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クレンペラー/フィルハーモニア管「マーラー交響曲第7番“夜の歌”」


 最近聴いたクラシック音楽の新譜から何枚か。

 ポリーニの「バッハ 平均律クラヴィーア曲集第1巻」です。巨匠といってもいいポリーニ初めてのバッハ、話題作です。バイオリンのクレーメルが無伴奏を演奏した時のような深く切り込みつつもユニークな解釈の新しいバッハであればいいなと聴く前に考えていましたが・・・この期待は裏切られます。素っ気ないような淡白な音楽に聴こえました。ちょっと拍子抜けしましたが、改めて何度か聴いていくうちに純音楽的な奇を衒わない演奏であることが分かってきました。繰り返して聴くたびに演奏の水準の高さが実感できます。特に13番以降、CD2枚目がいいです。世評も装飾を排した玄人向きの演奏と高く評価しているようです。
 譜面が読めずに感覚で音楽を聴く私のような素人には若干地味かなあという印象はありますが音の響きの素晴らしさはさすがポリーニです。グールド、グルダ、リヒテルなどの名盤に並びうる演奏かどうかは私にはもう少し時間が必要です。

 内田光子が指揮も兼ねてクリーブランド管弦楽団と協演した「モーツアルト ピアノ協奏曲23番&24番」です。テイトとの全集以来20年以上を経ての再録盤です。
 自然な躍動感、しっとりとした情感があり素敵な演奏です。悪くない。ただ、それ以上に何かを感じるかというと私にはピンときません。内田光子にはピリスのような歌が聴こえないなあという以前から感じている印象がここでも残ります。

 そして新譜ではないのですが久しぶりの再発売となったのが、クレンペラー指揮、ニュー・フィルハーモニア管弦楽団の「マーラー交響曲第7番“夜の歌”」です。このディスクについてはマーラー7番の名演奏として、また、クレンペラーファンなら是非聴くべき名盤と読んでいて、随分以前から探していたところ、ようやく手にすることができました。

 評判どおりの非常にスローテンポの演奏です。一音一音、フレーズを丁寧に表現しつくします。ゆっくりと大きく呼吸するスケールの馬鹿でかい演奏です。ゆっくりめのインテンポで瑞々しさ、神々しさ、多彩なニュアンスを描き切るのは、フィガロや幻想など同様にクレンペラーでしか聴けない音楽です。
 これまでマーラーの第7番と第8番は一体どういう音楽なのかよく理解できなかったのですが、クレンペラーの演奏でようやく第7番が分かったような気がします。もちろんこの巨大な交響曲の複雑な曲想、何が描かれているのかは素人の私には分からないのですが、地球の自然、人間、地上の聖なるモノなどこの世の中に存在するものが壮大に描かれていることが伝わってきます。

 実際に演奏時間は他の演奏と比較するとかなり長いのですが、スローと感じるのは始めだけで、演奏に聴き入るうちに演奏のスピードは全く気にならなくなります。遅くとも生き生きとした音楽です。これが結果として第7番のテンポ、必然の速さなのでしょう。
 再発売に感謝したいと思います。名盤だと思います。


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「モンドヴィーノ」


 最近ワインモードということでワインに因んだ映画「サイドウエイ」と「モンドヴィーノ」を観ました。

 「サイドウエイ」は作家志望の英語教師とパッとしない俳優の中年2人組が俳優の結婚式前に1週間の小旅行に出かけるというロードムービーです。カリフォルニアのワイン畑を巡りながらゴルフ、飲み食いと羽を伸ばそうというもの。結婚を控えた俳優の本当の目当ては女、ワイン好きで真面目な英語教師とはギクシャクです。そしてワインに従事している魅力的な女性2人と知り合って・・・。
 ワイナリー巡りという展開が主人公達と一緒に旅行しているようで気軽に楽しく観賞できます。ワインが男女の恋愛を盛り上げますが、パッとしない中年の現実を思い出してお酒に溺れることも。英語教師自慢の保有ワインは1961年のシュバルブランで人生最良の日に開けるつもりが・・・失望することが続いてもうヤケクソ、ファーストフード店でハンバーガー片手にプラスティックのコーヒーカップに大事なワインを注いでがぶ飲み・・・泣けます。ほろ酔い気分の旅行の先には、ほろ苦い結末と希望の光が・・・。気の効いた台詞、ストーリー、親しみ易い味のある俳優陣・・・映画らしいエンターテイメントに溢れていて大いに楽しめます。近々、日本でもリメーク版が公開されるんだそうです。こちらも期待したいです。

 「モンドヴィーノ」はフランスで制作されたワイン業界の今を描いたドキュメンタリーです。業界に関わる多くのキーパーソンへのインタービュー、取材を通じてワイン業界の実情が明らかになってきます。

 伝統的なボルドー、ブルゴーニュを頂点とした世界のワインの階層が、カリフォルニアの巨大資本やロバートパーカーなどの有名批評家の登場で崩れて、ワインがインターナショナル化、均一化されていると言われています。

 ロバート・パーカーの影響は絶大で、彼好みの濃厚で新樽使用でバニラの香りを付けたワインばかりになっているという批判。それに対して、実際に客が好んで売れるんだからいいじゃないかという反論。
 ロバート・パーカー本人は数々の批判があるのを承知で、以前のワインメーカーご用達の評論家の意味のない評価に消費者視点を持ち込んで風穴を開けたという自負があり、これはその通りだと納得できます。
 何が真実なのか私にはよく分かりませんが、パーカー好みの濃厚でタンニンの軽いワインを自分が好きなのも確かです。一方でワイン界を席巻しつつあると描かれているカリフォルニアワインについて、まだ本当に美味しいと思った1本に出会っておらずで私の中ではアメリカはまだ新興国の一つです。いずれにしても、先日飲んだサッシカイアもそうでしたが、ブラインドで飲んでどこのワインなのか分からないあるいはフランスワインとしか思えないという均一化もどうかとは思います。

 このドキュメンタリー映画の魅力はこのようなワイン界の実情を分かりやすくまとめたという点もありますが、数々のブドウ畑やワイナリーが燦々と降り注ぐ太陽の中で明るく紹介されている映像の鮮やかさにもあります。フランスもアメリカもイタリアも自然の緑は本当に美しい。
 激しい論争を見聞きしながら、それでも美味しいワインが飲みたくなる。そんな不思議な映像、映画です。


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佐野洋子「100万回生きたねこ」


 ついでに立花隆の推薦本100冊の中で99番目に紹介されていた絵本です。

 これは大人のための絵本として有名なものなんだそうです。30ページ程度、5分くらいで読めるので内容を紹介するまでもありません。ただ、その余韻はとても長い時間続きます。

 この絵本を読んで考えさせられることは下手に教訓めいたことではなくて自分の心の中で味わい、噛み締めるものなんだろうと思います。他人に解説されたくないものです。

 ちょっとした絵本ですが手にして後悔することはないと思います。


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宮崎駿「風の谷のナウシカ」(アニメ・コミックス・ワイド判)


 文藝春秋の過去号をまとめて捨てようと、最後にパラパラとページを捲っているとある号に「立花隆vs佐藤優 必読教養書200冊」という記事がありました。ああそういえばこれはいつかゆっくり読もうと思いつつ読み逃したものだなあと斜め読みしていると、立花隆が勧める100冊の最後に宮崎駿の「風の谷のナウシカ」が挙げられていました。「全7巻の完全版を漫画で読んでほしい。映画版はその冒頭に過ぎない。」との補足付き、本文には「完全版と比較したら映画のナウシカなんて小指の先くらいの存在です。」ともあります。

 それならと注文しました。7冊セットで2987円と安い。アマゾンからモノが届いて少し驚きです。普通の漫画判かと思っていたら、A4タテの絵本のような大きさの漫画が7冊入ったボックスセットになっています。昔の手作り漫画のようなゴワゴワした紙の材質と作りになっています。各冊130ページから220ページくらいの厚さです。初版が1983年で手に取ったのが104版ですから当時から25年間、この作りは変わっていないのでしょう。こういう漫画は久しぶりというより、昔は漫画を読んでいなかったので初めてです。早速読んでみました。

 滅茶苦茶オモシロイです。危ない、危ない、危うく読まずに死ぬところでした。私は宮崎駿を感覚的に好きではなく、世のジブリブームには冷ややかなほうですが宮崎駿という人物を全く知らなかったことを認識、反省しました。
 まず天才劇画(絵)家です。優しいタッチの絵なのですがリアルでしっかりと描きこんであります。アニメ映画版の記憶は定かでないのですが、小型飛行機が飛ぶシーンなど、映像よりもこのコミックスの漫画5コマのほうがよっぽど躍動感に溢れて高速で飛んでいます。
 そして天才作家です。構想、ストーリー、メッセージのユニークさ、深さは驚異的です。ここまで大きな物語を作った漫画作家がかつていたでしょうか。壮大なスケールで想像力をこれでもかとかき立てます。
 映画の「風の谷のナウシカ」は原作の2巻までです。映画化された冒頭部分は全体の中でシンプルで分かりやすいという魅力もありますが、やはり全7巻で完結する物語です。

 漫画に馴染みのない方でもこの複雑高貴な冒険談、物語に魅せられるはずです。たった3千円でこれまで知らなかった世界、空間が心の中に広がります。


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「SIRAKAWA」(三豊市)


 リストアップした讃岐うどん屋も結構行き尽くし、最近憑かれたように敢行していた香川うどんツアーもそろそろ終盤かもしれません。

 今回の讃岐うどん屋は奇しくも名脇役が主役のうどんを引き立てる店が続きました。

 まずは三豊市の「SIRAKAWA」です。横文字の店名が珍しいですが、ちょっと変わったちくわ天が名物なんだそうです。

 厨房をカウンターが囲む造りになっています。15席くらいでしょうか。こういうスタッフの動き丸見えのカウンターは他では「はりや」くらいでしょうか。大将の麺の扱いや天ぷらを担当している女性スタッフが麺の仕上がりに合わせて大将の指示で一本一本揚げているのが分かるので美味そうな雰囲気があります。

 妻は店の人気メニューらしい「えびちくぶっかけ」、私はたこちくわ天が付いている「葱油醤油うどん」を注文しました。昔のラーメン好きには葱油という文字は何とも魅力的です。
 えびちくわ天もたこちくわ天も評判どおり美味いです。さくっと揚がっていて、たこやえびが練りこんである生地のちくわも味わいがあります。個人的には「たこちく」の方が好きかな。天ぷらは「竹清」や「もり家」並み、上質です。後続店がなければ天ぷらのお替りをしているところです。麺も細めのつやつやでコシもしっかりあります。葱油やぶっかけダシも麺によく絡んでいい感じです。

 ちくわ天や半熟卵天が美味い店はそれだけで通いたくなります。「SIRAKAWA」も楽しみ満載の優良店です。


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「麺通堂」(丸亀市)


 2店目は丸亀市の「麺通堂」です。高級小麦粉を使用した太麺が売りとのこと。

 私は冷たいぶっかけをいただきました。むっちりとした味わい麺です。バランスよい讃岐うどんらしい麺で好みのタイプです。

 このぶっかけよりも妻が注文した釜玉が印象的でした。何がかというと卵です。5分ほど待って茹で上がった麺の上に載せられている濃い黄色の黄身です。色を見ただけでこれはいい卵を使っていることが分かります。釜揚げの水分と混ざり合って薄い黄色の釜玉が多いのですが、オレンジ色の釜玉です。
 食べると卵のコクのある旨みが口の中に広がります。すごく味のいい卵かけご飯を食べているようです。「味が濃いね、卵がいいよね」と妻も大満足です。麺もいいのですが卵が際立っています。こんな釜玉は初めてです。店の壁に「日本一のこだわり卵」のポスターが貼ってあります。いい卵を使っているのでしょう。

 ぶっかけもいいですが、ここは釜玉でしょうか。


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「塩がま屋」(綾歌郡)


 予定では2店目は「明水亭」という創作うどんが名物のうどん屋だったのですが、ガイド本の表記とは異なり日曜日は毎週休みのようでした。

 3店目をどうするか「全店ガイド」で探したのですが、丸亀、綾歌方面で行ってみたい未訪問店があまりありません。迷ったのですが、結局、宇多津町にある「塩がま屋」にしました。行列のできる「おか泉」の近くです。

 店の看板のオレンジ色・雰囲気が「はなまるうどん」に似ていて、同じような大衆店かと想像したのですが、中に入ると意外や落ち着いて少し高級感のある店内でした。「おか泉」の照明を少し落とした感じです。
 うどんの他、夜は牛のしゃぶしゃぶなども出しているようです。牛肉に自信ありという雰囲気だったので、冷たい「肉ぶっかけ」を注文しました。

 ここの牛肉は上質です。すき焼き風の甘辛い味付けで美味いです。滑らかなちゅるちゅる麺もいい感じです。満足できる肉ぶっかけ。惜しむべくはどの店も同じですが、肉が温いので冷たい麺と中途半端な絡みになってしまいます。それでも、スタッフのサービスが気持ちよく、良質うどんが提供されます。先週知った「めりけんや」同様に安心して通える宇多津町のうどん屋です。


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「彦江製麺所」(坂出市)


 台風が過ぎ去った快晴の休日。休みが3日間もあれば一日は瀬戸大橋を渡りたくなります。

 久しぶりの坂出北出口です。坂出北といえば王者「彦江」です。私には不動のNO1の店です。ただ、久しぶりの訪問なので期待半分、不安半分です。
 S級店ですが、おそらく雑誌・ガイド本での写真入り複数ページでの紹介を断っているんだと思います。露出が少ないため実力対比で客数が少ないのも彦江の魅力です。

 8:40の開店直後に訪れましたが、製麺コーナー奥の食事スペース(10席ちょっと)は満席でした。実力店にしては少ないほうですが、これでもこんなに多くの客と同席したのは初めてです。
 その代わり、これまで知らなかった製麺所脇の屋外スペースを店の方に紹介されました。屋内の狭い席よりも開放的で気分は最高です。これからはこちらで食べよう。

 もっちもちのストレート麺です。ああ、これこれ。口内幸福です。久しぶりだけどやっぱり旨い。讃岐うどんというジャンル、個性を超えて、うどん界で一番好きな麺です。小細工なしの堂々とした麺。
 これまでは醤油を掛けて食べていましたが、冷たいダシに絡ませるほうが美味しいです。味、ロケーションの怪しさ・楽しさに外で食べられるという気持ちよさも加わり「彦江」のポイントはますます高くなりました。


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「めりけんや かけはし店」(綾歌郡)


 2店目は「めりけんや」です。この店は地元雑誌の讃岐うどん特集でお馴染みの有名店に混じって紹介されていて知ったものです。「めりけんや」なんて初めて聞くし、ここが美味しいと紹介している雑誌も初めてでした。

 県内に3店あり、今回は綾歌郡宇多津町にある「かけはし店」に行きました。100席以上ある大型店です。
 入店し厨房を伺うと、いかにも雇われ店長という雰囲気のおじさんとあまり元気のなさそうなおばさん2名が出迎えました。これは失敗だなあ・・・と直感です。私は冷たいぶっかけ、妻は釜玉です。
 冷たいぶっかけは麺の上に定番のねぎ、レモンの他、よれよれワカメとかまぼこ3枚が載せられます。ワカメ、カマボコを載せるのは初めて見ました。これはダメだ・・・仕方ありません。こういうこともあります。
 9:00すぎのオープン直後だったので先客はバイクのツーリング団体7名だけでした。

 気力は失せていましたが一応写真も撮ります。で、食べてみたのですが・・・しなやかな口当たりのいい麺です。あれ?美味いよ。個性は強くないのですが十分いける麺、何度でも食べたくなる麺です。先入観とは異なる美味しさに驚きです。
 少し時間がかかって出来上がった妻の釜玉も・・・いい感じです。釜玉の卵の絡みはバランス悪く黄身が熱を持って固まることがあるのですが、この釜玉は茹でたて麺と卵が絶妙に絡みメチャうまです。山越のものに近いというと褒めすぎでしょうか。

 これが香川の一般店の実力でしょうか。「こだわり麺や」、「香川屋」、「うどん市場」などの大衆店は特徴のある製麺所系店と比較すると面白くないのであまり紹介されず評価低めなのかもしれませんが、県民が日常レベルで押し寄せるのが実力の証です。
 この「めりけんや」も本部が作っている麺(?)をアルバイトの店員がサービスしているだけなのかもしれませんが、うどんのレベルが高く、並ぶことなく、広い店内で気持ちよく食べられるので最高です。(過去何度も並んでいる自分が言うのもナンですが・・・)うどんは30分並んで食べるものではありません。

 「プレイパークゴールドタワー」で子供を遊ばせる際、近くの「おか泉」は行列でとても並ぶ気になりませんが、これからは「めりけんや」が使えそうです。


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「百こ萬」(善通寺市)


 3店目は「百こ萬(ひゃっこま)」です。

 極細麺の「しこしこ麺」が名物だそうで、「しこぶっかけ」と「赤しこ」を注文しました。赤しこのメニュー札(紙)は極小なのでこれがあることを予め知っていないと見逃してしまうかもしれません。我々の後に10人近い団体客がいたのですが、私がうどんを受け取るとき「あの赤いの何や?」という声が上がっていました。

 しこしこ麺は稲庭うどんのような文字通りしこしことコシが強い滑らかな麺です。美味いです。ツルツルの食感で箸が進みます。「赤しこ」は何故赤いのか忘れていましたが、ほんのりピリッとします。そうでした唐辛子を練りこんであるんでした。個人的にはもう少し辛くてもよいくらいですが控えめで後からじわっと辛さがきます。

 しこぶっかけも赤しこも繊細で力強い味わいです。別のメニューも試してみたくなりました。


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「よしや」(丸亀市)


 「さぬきこどもの国」で遊んだ後、もう一軒寄ることにしました。「よしや」を再訪です。宮武で修行した大将ですが、宮武系のゴワゴワした硬い麺ではなくエッジは立っていますがしなやかな麺の印象でした。

 15:00ちょうど、閉店時間に滑り込みました。ひやひやの小です。素朴で優しいチュルチュル麺。好みのタイプですね。「白川」の印象に近いでしょうか。美味しいです。イリコの効いたすっきりダシも胃腸に染み入ります。

 何故か前回はお気に入り店と断言できなかった(宮武系だからか?)のですが、「よしや」のうどんは自分好み、最高のうどんです。


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