「恋するベーカリー」

 先日、久しぶりに映画(「アバター」)を観て、大画面、劇場の良さを再認識、映画を観たいなあという気分になってきました。何か映画らしい映画を観たいなあと検索したところ「恋するベーカリー」がそれっぽかったです。
 アクション、アニメでない普通の映画を劇場で観るなんていつ以来でしょうか。久しぶり。

 「バベットの晩餐会」、「ショコラ」など心を込めて作った料理が冷たく固い心を溶かして暖かく幸せな生活を生み出していく…こういうストーリーは大好きです。
 と想像していたら全く違うストーリーでした。主人公(メリル・ストリープ)は一応パン屋を経営していますがあまり関係ないです。

 10年前に離婚した主人公、子供も巣立って一人ぼっちの生活に寂しい思いをしていたところ、末っ子の大学卒業式で再会した元夫(娘くらいの年齢の艶っぽい女性と再婚済)と勢いで関係を持つことに。ちょうど知り合った男性との関係も盛り上がっていて、関係は複雑に・・・。まさに映画名の「イッツ・コンプリケイテッド」(複雑になって…)に近い展開です。

 男と女のくっついたり、離れたりという展開にまあどうでもいい話しだなあと思っていたら(下ネタ満載で少しウンザリ?)、後半は泣いたり笑ったり結構盛り上がって最後はキュンとなります。

 主人公達がお酒を飲んで酔っ払って音楽に合わせて踊るシーンが好きなのを再認識しました。この映画でもホテルのバーで飲んで酔ったあとトム・ペティの「ドント・ドゥ・ミー・ライク・ザット」が流れて踊るシーンと、ホームパーティで飲んで酔ってビーチボーイズの「ウドゥン・イット・ビー・ナイス」が流れて踊るシーンがあります。
 私はシャイなので人前で派手に踊ることは出来ませんが、こういうシーンでは音楽に合わせて心の中でノリノリに踊っています。

 最後は、娘、息子の気持ちも含めて復縁するのか、復縁しないのかが家族の問題に。簡単に決めきれない問題に心は揺れ動きますが映画らしいサポート役も現れて胸キュンなハッピーエンドに。後半、笑い声の聞こえていた場内も最後は鼻を啜る音がシュンシュン響いていい感じでエンドです。

 予想外のストーリーだったのですが結果として大好きなシーンがふんだんに盛り込まれた映画で十分に楽しめました。いやぁ映画って本当にいいですね。普段は腰が重いのですが、こういうのが続くとまた映画館に出向きたくなります。


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「シャトー・レオヴィル・ラス・カーズ」(1996年)


 個人的に家族的にお祝い事があり、記念に普段は飲めない(ちょっと躊躇する)ワインを1本空けることにしました。
 値段はこういう時でないと思い切れないのでエイヤっと5万円程度か・・・とイメージしたのですが、高級ワインを飲み慣れておらず5万円も出して期待外れだとショックも大きいので3万円くらいで探すことにしました。

 ボルドー5大シャトーのセカンド、ボルドーのスーパーセカンド、ブルゴーニュなどをざっと見回して最終的には、ボルドーのサンジュリアン村の「シャトー・レオヴィル・ラス・カーズ」の1996年にしました。

 「レオヴィル・ラス・カーズ」を飲んだことはないのですが、以前読んだワイン本で著者がレオヴィル・ラス・カーズを好んでいてオークションで箱買いをしていると読んで、とてもいいワインなんだろうなあと想像していました。
 いいワインなんだろうけど自分の好みかどうか不明、コストパフォーマンスの良し悪しも分からないリスキーな選択ではあります。

 ただ、パーカーポイントも98+と高く、同ワインの1995年をR・パーカーが評して「桁外れの1996年がなければもっと全力で手に入れようとするワイン」と書いてありました。また、予想される飲み頃2010年~2040年といつか飲み頃の有名ワインを飲みたいと思ってきたので熟成ワインの初体験にもなります。

 値段は玉野市の「REDBOX」で17周年記念特価で通常35,000円のところ15%オフで29,800円です。

 さて、ワインが届きました。今後、3万円以上のワインを飲むことがあるのか、おそらくもうないのか、この1本次第です。

 濃厚な紫色、ボルドーワイン特有の香り(すいません一般的な表現ができません)、一口ふくむとすっと喉を通ります。引っかかるものがない、重さはない、甘くて軽い。カベルネソーヴィニオンのボルドーワインなのにブルゴーニュワインのような第一印象です。これが「並外れてエレガントなワイン」(R・パーカー)ということでしょうか。ブドウの甘酸っぱい後味がいつまでも残ります。何というか確かにバランスの良い、いいワインらしいワインです。
 14年経過したワイン、飲み頃のボルドーを初めて飲みましたが、こんなにフレッシュで若々しい印象なんだとは予想外です。
 芸能人の格付け番組でワインの飲み比べをやっていますが、とても味のよい3~4千円のブルゴーニュワインとこのワインをブラインドで飲み比べたとして当てる自信はありません。とてもいいワイン、繰り返しになりますが本当にブルゴーニュワインのようなブドウを感じるワインです。

 常飲するのに最高のワインというのが分かる気がします。今後好きなワインは何ですかと訊かれれば「レオヴィルラスカーズです。」と答えそうです(たった1本しか知らないのに…トホホ、すいません)。これが3万円のワインかぁ…でもこのワインは美味しいです。3万円でこのくらいかぁ…うぅーんワインは難しいです。


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奥田英朗「オリンピックの身代金」


 奥田英朗の2008年の作品。「無理」の前作です。発売は知っていたのですが奥田作品のイメージとは異なる、東京オリンピックを舞台にした爆破事件という内容にあまり興味をそそられませんでした。それが「無理」よりも面白いという評判を目にして一応読んでみることにしました。

 昭和39年、東京オリンピック開幕を前に新幹線・モノレール・首都高速の建設を急ぐ日本、海外ではビートルズがブレイクして日本にも伝わりだした…そんな浮き足立つ日本の首都東京で警察を標的とした爆破事件が発生、それが東京オリンピック妨害予告にまで発展していく。

 こういう歴史モノは結末で何も起こらなかったという事実を我々は知っているのでそれまでのプロット、登場人物像で魅せることになります。「オリンピックの身代金」の登場人物は奥田英朗のお得意の描写で生き生きとしています。面白い。

 エンターテーメント作品の面白さを知ったのはケン・フォレットの「針の眼」でした。こちらも歴史モノ、連合軍が上陸するのはカレーではなくノルマンディーだと知ったドイツスパイとそれを阻止する連合国側との戦い。
 フレデリック・フォーサイスの「ジャッカルの日」もフランスのドゴール大統領の暗殺を企てる狙撃手とそれを阻止するフランス当局との戦いでした。
 「オリンピックの身代金」を読んでいて、これら歴史モノ大傑作を思い出しました。結論が分かっているという不利を覆すプロット、登場人物の描き込み、充実度は半端でないです。

 それに主人公がテロリスト側という視点の作品としては、トマス・ハリスの「ブラック・サンデー」を髣髴とさせるものがありました。9.11以降はテロリストのヒロイズムといった内容はご法度の雰囲気もあるのでしょうが、社会の破壊、大イベントの妨害に至る悪が生まれる経過、主人公達の描写はリアルな恐怖があり、ド迫力のエネルギーを感じます。
 ブラックサンデーの女テロリストが自爆テロ決行前夜に家庭を持って幸せに暮らす人生ではなかったことを悲しみ泣き明かすシーンがありますが、「オリンピックの身代金」でも故郷の実家に警察が聞き込みに入り心配した母親からの手紙を読んで主人公が心痛めるシーンがあります。信条の達成と個人としての幸せ追求の間の心の揺れ動きが切ないです。

 「オリンピックの身代金」についてもう少し複雑な展開を期待する向きもあるかもしれませんが、現在物語と過去物語とが僅かの時間軸のズレを保ちながら開会式10月10日になだれ込んでいくシンプルで直線的なストーリーは楽しめました。
 主人公の人物像もステレオタイプのテロリストではなくて輪郭のハッキリしない普通の人間であるところもよいと思いました。必ずしも感情移入できる訳ではないのですがテロリスト達に親しみを覚える不思議かつワクワクするような高度成長期の熱を感じるエンターテーメント作品です。


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「しんせい」(高松市)


 寒い時期になると「しっぽくうどん」をメニューに加えるうどん屋がいくつかあります。まだ食べたことがなかったので、その中から「しんせい」に行ってきました。
 高松中央ICからナビに従って近づき、最後に最短路を通るとかなり道が狭いです(ヒヤヒヤ…)。北方面から周り込む方が良さそうです。

 広い店内にお客さんは4~5組、それ程混んではいないのですが注文後、札を受け取って出来上がりを待ちました。たまたまかもしれませんが、オペレーションが少し混乱しているようでした。
 「しっぽくうどん」に加えて初めてなので一応冷たい「ぶっかけ」、それに名物という「いいだこの天ぷら」を2つ注文しました。

 まず「いいだこの天ぷら」が揚がりました。イメージよりも結構大きいです。口にすると柔らかくて美味しい。からっと揚げたて味わいがあって旨いです。珍しいだけかと思っていたら本当にうまい。これは外せません。

 次に「ぶっかけ」です。つるっと滑らか、もっちりしていてコシもある。これぞ讃岐の理想的な麺、これもいけます。意外や意外の本格派です。「しっぽくうどん」や「たこの天ぷら」が名物として紹介されているのでてっきり麺は普通だと思っていました。

 そして「しっぽくうどん」。イモ、大根、豆腐、人参に油揚げと具に味が沁みていてこちらも旨いです。自家製という唐辛子を絡めるとピリッといいアクセントになります。うどんの麺は温かいのでどうのこうのは無いのですが一杯として旨いです。寒い時期にこれはいいです。

 この店は伏兵でした。まずは冷たい麺をお奨めしますが珍しいので写真は「しっぽくうどん」にしておきました。屋外には「しんせいの森」と看板を立てた広い食事スペースがあります。これからの暖かい季節には外が気持ちいいかもしれません。

 この後、お気に入りの「山田家本店」に行って食べたのですが、あれ?こんな普通の麺だったっけという予想外の驚きがありました。一般店としてはトップクラスと思っていたのですが好みはどんどん変わっているのかもしれません。


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「新福菜館」(たかまつラーメンポート)

 先日、京都で食べ逃した「新福菜館」、気になっていて調べたところ高松にあるラーメン集合施設に出店していることを知りました。「新福菜館」、「本家第一旭」ともに本店がオンリーワンで支店・系列店は味が違うと色んなところに書いてありますが仕方ありません。とりあえず食べてみたいです。いつもの香川ドライブに出発しました。

 高松駅周辺の再開発で新築された高層ビル脇のマリタイムプラザ高松という商業ビルの3階に「高松拉麺築港(たかまつラーメンポート)」は入っています。うどん文化の高松で苦戦が続いていて2004年のオープン以来、入れ替わりが激しく既に7店が撤退して、現在は5店舗が営業しているようです。オリジナル店舗で残っている「新福菜館」はまだ善戦しているほうなのでしょうか。

 今回は娘と2人でしたが店内はカウンター5~6席に、テーブルが5脚あるので家族連れでも大丈夫です。「並らーめん」(700円)ともう一方の名物である「ヤキメシ」(600円)を注文しました。

 待ちに待ったラーメン、一口啜ると…うまい、濃い目の醤油スープが胃に染み渡ります。これはうまい。見た目よりさっぱり、「第一旭」とあまり味は変わらないと読んでいましたが、この店のスープは第一旭とは明らかに違います。見た目どおりにコクはあるけどすっきりしたスープ。ストレートの中細麺も絡んでいい感じです。チャーシュー、九条ネギとのバランスもよし。
 そしてヤキメシ、こちらは仕上げにラーメンスープを加えているのでしょう、黒い色をしたヤキメシです。こちらも旨みがあって最高。娘と皿を奪い合ってがっつきました。
 美味かった。本店と味の違いがあったとしてもこれは確かに美味いです。

 これで700円はどうなんでしょうか。私は違和感はありませんが地元の方にはレベルの高いうどんが一般店で200~300円程度で食べられる中でかなりの割高感はあるのかもしれません。

 折角なので散歩を挟んでもう一店、「陳建一の担々麺」で担々麺を食べてみました。どこかで似たようなモノを食べた記憶はありましたが再食です。こちらは前回どこかでの味を思い出しました。ゴマ風味の甘みがあまり好みではありません。辛口にしましたが同じでした。しかも細麺、とんこつラーメンは火力の弱い屋台ベースなので細麺は仕方ないとしてもそれ以外での細麺は単に茹でやすいという店側の都合という印象が強くダメですね。四川飯店・陳建一系は麻婆豆腐は大好きですが麺はイマイチです。それを思い出した一杯でした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

〔4/25補足〕

 いつかは分かりませんが撤退したようです。あのスープとチャーハンが忘れられず再訪しようと計画していたので残念です。ただ、後継店の「福麺酒家」は系列店なんでしょうか。メニューも似ています。であればリニューアルということになります。


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坂本冬美「Love Songs~また君に恋してる~」


 松田聖子、夏川りみ、ZARD、綾香などと並んで大好きな女性歌手の坂本冬美です。声は美しく、歌唱力抜群ですが、残念なことに代表するヒット曲に恵まれません。「あばれ太鼓」や「祝い酒」など演歌好きには知られる曲はあっても誰もが知る歌がありません。本人の志向や業界の事情もあるのかもしれませんが、これだけの素材なので何とかならないかと思います。

 個人的に以前から希望していたニューミュージック系のアルバムです。カバー集ですが坂本冬美にしっとりマッチする曲も多くいい歌集になっています。もっとシンプルなアコースティックなアレンジだったら良かったのですが、演歌風のエコーを効かせているのは少し残念です。それでも坂本冬美の本来の表現力、味わいはいい感じで生かされています。
 徳永英明のヴォーカリストのように完全に自分のものに歌い込んだ歌唱ではなくて、まだ、さっぱりと佳曲の歌い手に徹した内容ですが、新しい方向性が示されてよいのではないでしょうか。坂本冬美にはいろんなタイプ、ジャンルの音楽を歌ってもらいたいです。

1. また君に恋してる
2. 恋しくて
3. あの日にかえりたい
4. 会いたい
5. 言葉にできない
6. 恋
7. 夏をあきらめて
8. シルエット・ロマンス
9. 片想い
10. なごり雪
11. 時の過ぎゆくままに
12. 大阪で生まれた女
13. また君に恋してる


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「倉敷市大山名人記念館」


 先日、倉敷駅周辺を散策した際、倉敷市芸文館の一角にある「倉敷市大山名人記念館」に入ってみました。倉敷市出身の将棋の大山康晴十五世名人の記念館です。岡山にいる間に一度は行っておこうと思っていました。

 館内は大山名人の記念品が飾られている他、将棋図書館、将棋交流場となっていて、その日も先生らしき人と生徒さん3名が将棋を指していました。

 ざっと見学して出ようとしたところ、販売コーナーで良さそうな将棋盤を見付けました。OO製作の桂材、高さ6cmの将棋盤9500円です。実物を出して触らせてもらい、気に入ったので購入しました。

 これまで駒は以前泊まった山形県天童市で本場モノ(山上作)を購入して使ってきたのですが、将棋盤は折式のモノで我慢してきました。いつか一枚モノをと思っていたのですが脚が4本付いた本格盤は何となくイメージに合いませんでした。大山記念館で見付けたものは琴線に触れるものでこれだと思いました。

 家に持ち帰って実際に駒を並べてみたのですが、駒音がカチンと高く響くのではなく、響きが木の中に吸収されるような何ともいい音がします。気に入りました。後は腕だけです。

 ところで、結婚直後に妻と参加した東北4大祭りツアーで泊まった天童市ですがとてもよい印象を持っています。そのツアーには天童観光は含まれていなかったのですが、空き時間を利用して登った芭蕉の「閑さや岩にしみ入蝉の声」で有名な山寺、板そばが旨かった「水車生そば」、気に入った将棋駒などなど半日(1泊)滞在くらいでしたがよい思い出だらけです。関東以北に住むことがあれば是非再訪したい街です。


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「らーめんの駅」(新横浜ラーメン博物館)


 所用で上京した折に新横浜ラーメン博物館に行きました。何ヵ月前か前回は「龍上海本店」と「支那そばや」でした。「龍上海」のからみそラーメンの再食にも惹かれましたが、未食の「らーめんの駅」にしました。札幌ラーメンで有名な「純連」、「すみれ」の創業者が運営を後裔に任せた後に独自でオープンさせた店とのことで云わば純連・すみれのルーツの味を提供しているという触れ込みです。

 味噌ラーメンを注文しました。カウンター席の隣りのグループが一口食べて「おいしぃ~」と唸っていました。私もまずはスープから。表面に熱々の油が浮いていてレンゲで掬っても味噌スープの上層に油が浮いています。口にすると「おいしぃ」。これは濃厚、強烈。以前、高田馬場の「純連」で味噌ラーメンを食べましたが、味噌の濃厚さを思い出しました。ただ、こんなに油浮いていたかなぁ。
 麺は卵を練り込んである黄色く旨みのある縮れ麺、加藤製麺でしょうか。美味しいです。夢中になって食べました。これは旨い。

 満足の一杯でした・・・が濃厚だなぁ、当面いいかも・・・と思っていたら、油・スープがその後2~3時間胃の中に残っているのが分かりました。強烈。若い人には最高かもしれませんが中年には少し濃すぎるかも、という印象です。


〔後日談2/13〕

 ラーメン博物館で店舗の入替で3/6より笠岡ラーメンの「坂本」がオープンすると告知されていました。笠岡ラーメンは鶏ガラしょうゆでかしわがトッピングされるもので最近町興しでいろいろと報道されるようになり、私も地元テレビで「坂本」や「一久」を知りました。
 以前、笠岡市に食べに行った際、本当は「坂本」に行きたかったのですが店構えからして小さい子供のいる家族は難しそうだったので「一久」にしました。「坂本」で修行した大将がやっている店です。さっぱりとした醤油味は美味しかったのですが、イメージよりも鶏の風味が控えめでもう少し鶏っぽくてもいいなぁという印象でした。
 ラ博進出ということでそれではと家族を置いて一人で笠岡駅前に向かったのですが…「しばらくの間、休業します」の張り紙が・・・あたたた。店主自ら新横浜に乗り込むのか、それとも店内を改装していたのでリニューアルまでの休業なのか(2/17までの臨時休業というネット情報がありました。ツイてない)。


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「ハクライ屋」(横浜市)


 大好きな漫画である「深夜食堂」で紹介された20の食事・料理にまつわるエッセイとレシピをまとまた「深夜食堂の勝手口」という本が漫画の横に並べられていて思わず手にしてしまいました。著者の堀井憲一郎氏は安部夜郎の大学の漫研の先輩(?)なんだそうですが、なかなか博識で食にまつわる懐かしいエピソードを披露していきます。この手の柳の下のドジョウ狙いの企画本はつまらないことが多いのですが安部夜郎との交流もあってとても興味深い本になっています。面白いです。

 この本の最後、20番目のテーマが「コロッケ」です。堀井氏は立ち食い蕎麦屋で食べる「コロッケそば」が大好きで、コロッケはスープに浸すのが好き、一方で安部氏は揚げたてのサクサクのコロッケが好きなんだそうです。一般的には揚げたてのサクサク好きが多数だと思いますが、こういう変化球を紹介するのがこの本の楽しさになっています。

 じゃぶじゃぶのコロッケ好きの堀井さんも、桜木町・野毛の寄席裏のコロッケ屋のコロッケは大好きなんですと紹介されていました。「もとテーラーだった」コロッケ屋さんです。

 それで知った「ハクライ屋」です。メニューは注文を受けてから作るコロッケ(130円)とコロッケパン(250円)のみ。

 桜木町駅から海岸側はお洒落なみなとみらい地区、反対の野毛地区は昔ながらのディープな街です。「三陽」という凄い(味だけでなく)ラーメン屋、場外馬券売り場、大好きな無料の野毛動物園、タンメンの美味しい中華料理屋などなどごちゃ混ぜの味わいある地区だったのですが、随分昔、東横線が桜木町駅を通らなくなってから足が遠のくようになりました。

 今回、久しぶりに桜木町・野毛へ出向いた際にハクライ屋を探し、コロッケを注文しました(2個からなので2個)。肉は少なめジャガイモ多めのホクホクとしたコロッケです。普通のコロッケでも揚げたては美味しいのに評判のコロッケが美味しくない訳ありません。うまい。ただ、何か特徴がある訳でもなく、130円の価値があるのかどうかも分かりません(コロッケパンはコストパフォーマンスいいかも)。

 普通のコロッケの紹介で前置きが長くなりましたが、桜木町・野毛という面白雑多地区だからこそ、新しい寄り道店の発見が嬉しいです。失礼ながら態々行く店ではないと思います。ただ野毛好きな方には覚えておいて損はないコロッケ店です(競馬で負けた後、落語を聞く前…などなど)。


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「本家第一旭」(京都市)


 とある月刊誌で紹介されていた「ラーメン道場やぶり」(江口寿史×徳丸真人)という本を読みました。最近のラーメンブームに異議あり!最近流行りの人気店のラーメンなんか美味くないぞ、我々2人が本当に旨いラーメンは何かを紹介してやるという啖呵に興味を持ちました。

 内容は・・・「麺屋武蔵」や「一風堂」のラーメンは我々の口には合わない、渋谷「喜楽」、荻窪「春木屋」などの昔ながらのラーメンサイコーというものです。武蔵なんか特に旨いと思わない、喜楽は最高という感想は同じなのですが、ラーメンなんて理屈じゃないです、個人の好み。他人の好み、流行に難癖つけても仕方ないです。しかも紹介されるのは7~8年近く前の対談(ラーメン屋)ばかり・・・トホホです。無料公開のブログレベルの内容です。

 更に地方編があり、日本各地でラーメン屋を2~3軒程度食べ歩きます。サイン会ツアーなどのついでとは云え、ラーメン対談を前提としているのにどうしてラーメンを2~3杯しか食べないかというと、ラーメンばかり食べるのはバカ(異常)で我々正常人は夕食は居酒屋、従って、到着後の1杯と居酒屋での飲食後の1杯、それにプラスアルファで1杯くらい。たったそれだけでその街のラーメンを語る・・・しかも店の選択はネット情報+場当たり・・・トホホです。

 こういうトホホな本ですが、一部貴重な情報もありました。京都にある「新福菜館」と「本家第一旭」が2軒並んでいてどちらも旨い、しかも京都駅からすぐ側にあること。ラーメン好きなら当たり前かもしれませんが初めて知りました。それなら寄ってみよう。

 まず行こうと思っていた「新福菜館」の営業時間は夜の11時までとネットで読んで10時過ぎに着いたところ営業時間は10時までに変更されていました。あたた。仕方なく「本家第一旭」です。

 大盛にあたる「特製ラーメン」を注文しました。トロミのついた醤油スープと細めんが絡んで美味しいです。チャーシューもスープにマッチします。青ネギもシャキシャキいいアクセントになります。どこかで食べた記憶があるのですが思い出せません、そんな味でした。
 可能であれば両店で食べようと思っていたのですが残念です。真っ黒なスープで見た目は違うけど味は似ているという「新福菜館」はまたの機会です。私もたった1軒で京都ラーメンを語ろうかとしていました、トホホです。


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「AC/DCライブ」


 「ローリングストーン」、「ロッキング・オン」が選ぶ2000年代、10年間を代表するアルバムの第2位、ザ・ストロークスのデビューアルバム「IS THIS IT」。早速購入して聴いてみました。CDプレイヤーにディスクを入れると36分の表示、これには驚きました。最近のアルバムは55~70分近くが多いでしょうか。昔のビートルズ時代のような総時間です。過去のお決まりに捉われない作りなのか、期待は膨らみます。

 シンプルで聴き易いメロディ、ロック。あっという間に終わったので3回続けて聴いてみました。いい音楽なのですが、時代を代表するアルバム、「新たな時代を裂いた音」、ストロークス以降という言葉を生んだ・・・クラッシュかレッド・ホット・チリ・ペッパーズをイメージしたのですが・・・歌詞なども読みながらじっくり聴いてみたのですが私にはよく分かりませんでした。

 1980年代にヒットしたカテリーナ・アンド・ザ・ウェイヴスの「ウォーキング・オン・サンシャイン」やよく分かりませんがコールド・プレイなどU2エッジのギターリフの影響を受けたシンプルに鳴り響く音楽などなど最近よく聴く音楽の一つにしか聴こえませんでした。それとも、こういうサウンドの元祖なんでしょうか。とてもいいアルバムだと思いますが、新しいとか凄いとか言われると感覚的にそうだと納得できません。私が歳をとったのだと思います。

 そこで、祝来日!AC/DCライブです。ハードロック雑誌のAC/DC特集で今回のBLACK ICE TOURの演奏曲を見たのですが、中心となる曲目は最近のライブアルバム、ライブ映像のものと似通っていました。
 「Thunderstruck」、「Shoot to Thrill」、「Back in Black」、「Dirty Deeds Done Dirt Cheap」、「You Shook Me All Night Long」、「Whole Lotta Rosie」、「For Those About to Rock (We Salute You)」などなど。外せない絶対に聴きたい曲は含まれていました。

 当分は「AC/DCライブ」や「ライブ・イン・ミュンヘン」などで予習復習です。AC/DC最高です。


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「アバター」


 超話題作、映画の歴史を変える、絶対に3Dで観るべき・・・そこまで云われたら、家庭では体験できないしと映画館に出向きました。混雑具合が予想できなかったので席の予約を事前に入れました。

 上映時間2時間40分。うーん微妙です。さすがにターミネーター2の監督ですから最後の30分近いバトルシーンは盛り上がります、魅せます。しかし、それまでの2時間が・・・微妙です。

 観終わった後、私の右隣の家族は「始めはイマイチだったけど最後は凄かったね」、左隣りのご夫婦は「この眼鏡はちょっとねぇ」と話していました。私もそう思います。

1.まず3D眼鏡ですが、がっちりした作りのものですが、眼鏡をかけている私にはしっくりきません。これならアトラクションなどでのペラペラめがねの方がマシです。
2.3D眼鏡にサングラスのように黒く色が付いているので画像が少し暗く見えます。途中から3Dシーン以外では3D眼鏡を外して観ました。
3.これまで体験したことのない新しい3D体験との触れ込み(従来の飛び出し系でなく同じ空間にいるような体感)でしたが、そんなにこれまでと違いはないような印象です。確かに奥行きを感じるシーンが多く、カメラの位置によってはすごく立体感を感じるシーンもありましたが、3Dの技術的には特に進歩はないような。どうなんでしょうか。
4.3D映像に頼りすぎるシーンが多くて少し飽きました。スターウォーズのエピソードⅠを観て失望した時の印象に近いです。映画というより映像。

 気に入らなければ紹介せずにスルーすればよいのですが、期待が大きすぎたので…一応。いろいろと改善点を考えながらの観賞になりました。今後全ての映画が3Dになっていくことはアバターを観る限りないように思いました。
 じっくり腰を据えて最後まで観賞して評価できる方には秀作かもしれませんが、私のように始めから最後まで見せ場続きでとにかく時間が経つのを忘れさせて欲しい映画観賞者には前半が冗長です。


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「かっぱ」(倉敷市)


 倉敷駅前近くにある洋食屋のような食堂「かっぱ」です。ハンバーグ、ステーキ、コロッケなどもありますが名物である「名代とんかつ」が売りのようです。MOVIX倉敷で映画を観る前に寄ってみました。

 15席近くある結構長いカウンターの他、テーブル席が4~5脚あります。カウンター内の厨房は広く清潔で、お母さんと若い女性4人、若い男性1名がキビキビと動いていて旨そうな雰囲気があります。「名代とんかつ」を注文しました。

 とんかつは写真のとおり大きく、たっぷりデミグラスソースがかかっています。カツはさくっと揚がっていてロース豚肉らしい噛み応えがあり、旨み十分です。それにデミグラスソースです。甘みはあるのですがくどくなくすっきりしています。これは合います。

 岡山名物のデミカツ丼は、岡山県庁通り近くの「やまと」で食べたことがあります。すごい行列でしたがお味は??(人気のラーメン含めて普通にいただきましたがどうして行列?)という印象でもうデミカツ丼はいいなと思っていました。岡山でデミグラスソースのかかったカツを食べるのなら「かっぱ」の方が断然うまいです。

 ネットでライスが普通だと足らなくなったと書いてあったので大盛りにしました。始めに間違えて普通が出てきて、大盛りに差し替えられたのですが、+50円で倍近い山盛りになります。始めはカツと交互に、最後はデミグラスソースをご飯にかけながら食べて丁度良かったです。満腹満腹、大満足です。

 これでとんかつ900円、ご飯(大盛)250円、トータル1150円は安いと思います。次回は2個550円のコロッケなんかを試してみようと思います。


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新井 英樹「宮本から君へ」


 先日、久保ミツロウの「モテキ」という漫画を読んでいたところ、マニアックな主人公の男女がお互いの好きな漫画本を貸し合うコマがあり、「将太の寿司再燃ですな」「宮本から君へも名作すぎます」とありました。

 この「モテキ」という漫画もリアルでマニアックな恋愛モノで滅茶苦茶おもしろいのですが、この著者(ミツロウだけど女性)が惚れ込んでいる漫画の紹介なんだろうと思います。これは読まなければと早速にアマゾンで注文してしまいました。

 届いた「宮本から君へ」、あっという間に完読です。発売当時は12冊くらいあったようですが今売られているのは1冊750ページ近くある分厚い版で4冊にまとめられています。すごい。うぉーーーー熱い。熱すぎて嫌われる漫画とありましたが、本当にぶっ飛んでいて泣けます。営業マンとしての激しい奮闘ぶり、好きな女との熱い熱い交わり、憎っくき敵との死闘。宮本君ががんばります。傷ついても成長して、最後は幸せを掴めるか・・・。

 共感、ここまで熱くなれることへの憧れ、恋愛、安らぎ、幸福感、怒り、苦悩、もがき。テーマとしては決して新しいものではないかもしれませんが、ページを捲りながら一緒になって悶えます。「青春の蹉跌」や「青春の門」といった青春モノの小説で熱くなったことを思い出しました。繰り返される青春をテーマにそれを熱いタッチの劇画で描き切っています。楽しめました。

 ところで、この漫画の登場人物達が住む街の中に上京して初めて住んだ京王線「芦花公園」や次に住んだ西武新宿線「下井草」近くの「野方」が出てきます。どうでもいいことですがなんか懐かしかったです。

 「宮本から君へ」に熱中していた時、妻から40歳過ぎて漫画をずっと読んでるなんてオカシイんじゃない、漫画って中高生が読むものなんじゃないのと言われました。まあ・・・そうなのですが・・・昔は電車の中で漫画を読んでいる中年サラリーマンを軽蔑していました・・・ただ・・・面白いものは面白いので・・・今読んでいる「将太の寿司」と「めぞん一刻」までは最後まで読もうと思います。

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「ロッキング・オン 3月号」


 ロッキング・オンの最新号でも2000年代のベスト100枚企画をやっていました。本屋の音楽コーナーで表紙を見て、へぇナンバー1はどのアルバムだろうとページを捲っていると衝撃的な告知が・・・「来日直前!究極のAC/DC本、3月発売予定!」・・・な、なにーーーーー来日直前!?。

 3/12(金)・14(日)がさいたまアリーナ、3/16(火)が京セラドームです。あたた、またやってしまった。9年前は広島にいたのですが、来日に気付いたのは1ヵ月前でチケットの有無は覚えていませんが仕事の関係でどうしても休めるような日程ではありませんでした。

 発売は昨年10月なのでもうダメだろうと覚悟して帰宅後ネットで調べたのですが、なんと空席あり、やった。しかし、3/16(火)~17(水)は仕事の予定が詰っていて休めるような状況ではない。どうしようか。路線でいろいろ検証したところ、3/16(火)夕方に新幹線に飛び乗って大阪入り、コンサート終了後とんぼ返りで何とかなりそうです。
 思い切って購入してしまいました。何とかなるだろうし何とかします。チケットはS席(12,000円)を選択すると3塁側の下層エリアと出てきました。以前、東京ドームでイーグルスのコンサートを観たときも確か3塁側エリアで舞台まで遠------いことに泣いたものでしたが仕方ありません。AC/DCならそれでも観たいです。

 どうしても一度コンサートを観たいアーティストの最後の大物でした。うれしい。これまではライブ映像で我慢していましたがようやく本物を拝めます。アンガス・ヤングはまだ54歳と若いですが次があるかどうかは分かりません。欧米ほどの人気はなく広いドーム公演とはいえまだ席が残っているのは大半を占めるS席12000円が高すぎるのでしょうか。
 妻に「3月にコンサート行っていい?」と訊くと「どうぞお小遣いの範囲でなら。誰のコンサート?」、「半パン野郎」と応えると「あぁあれ」とのことでした。

 ところで、ロッキング・オンが選ぶ2000年代のナンバー1アルバムは、こちらもレディオヘッドの「KID A」でした、成る程。2位がザ・ストロークスの「イズ・ディス・イット」であることもローリングストーンと同じです。このバンド、アルバムは聴いたことがないので早速買ってみようと思います。3位以下は似ているような違うようなです。

 巻頭のインタビューがグリーンデイ、MUSE、JETと最近よく聴いているバンドだったのでこれからじっくり読んでみようと思います。まずはAC/DCの来日を気付かせてくれたことに感謝です。


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