大瀧詠一「Best Always」

             


 昨日から年末年始のお休み。旅行などの予定はないのですが、子供達と約束していた映画「妖怪ウオッチ」に昨日行ってきました。人気はもちろん知っていますが映像で見るのは初めて、意外と面白かったです。主人公ケイタの取り巻きのウィスパーとジバニャンがユニークでかわいい。子供達が夢中になるのも分かるような気がしました。
 先週、先行して観た「ベイ・マックス」が、こちらは意外や期待外れだったので、余計に妖怪ウオッチの面白さが光りました。


 映画鑑賞後、センター北駅のモザイクモール港北をブラブラしていたら、2階に新星堂があったので寄ってみました。以前は商業ビルで新星堂の存在を知っても出向くなんてことはありませんでしたが、タワーレコード、HMVがどんどん消える中、店頭でCDを直接見れる場所、機会が激減しています。


 特に買いたいものがあった訳ではないのですが、年末だし何か聴きたいと探したところ、大瀧詠一のベストとスガシカオのプログレスの入っているベストがあり、購入してしまいました。


 大瀧詠一が急逝したのは、昨年末の12月30日。1周忌にアルバムを手に取ったのは奇遇でした。どこかでこのベストの宣伝を見たのですが、その時は、あれ程、録音、ディスク化に慎重だった大瀧詠一なのに本人の意向ではないベストはどうなのかなと思ったのを覚えています。
 ただ、改めて収録曲を見てみるとお気に入りの曲が並んでいて、大好きな「幸せな結末」も入っているので、これは買いです。初回限定盤3枚組で4000円+税と比較的安く感じたこともあります。


 なお、この新星堂はカフェを併設しているというか、カフェ・音楽ショップの面積は半々の複合施設でした。音楽不況の打開策でしょうか。ここまで音楽ショップが減ってしまうと本当に困るので、(アマゾンの便利さに負けずに)なんとか頑張ってほしいです。


 DISC1に1970年代のはっぴいえんどとソロの曲、DISC2に1980年代の「ロングバケーション」以降の曲が入っています(DISC3は歌抜きカラオケ用でした)。


 ロングバケーションで初めて大瀧詠一を知った世代なので、DISC1は全曲初めて聴いたのですが、とてもいいです。イメージ的に少し古い歌くらいに思っていたのですが、1971年からもう大瀧ワールド全開のスケールの大きいポップソングです。音もマスターのせいなのかよく分からないのですが、非常にクリアで全く遜色ありません。


 そして、DISC2の君は天然色以降は、もう鉄板の分厚いサウンドの名曲が続きます。空間に独特のイメージとカラフルに色付いた世界が広がります。幸福感に溢れた色褪せない曲の数々です。


 好きなミュージシャンの愛聴盤はベストではなく、結局、オリジナルアルバムに戻っていくのですが、新しい世界へも導いてくれ、大瀧詠一の作品群を俯瞰できる好企画のベスト盤だと思います。


 なんか、年末に大瀧詠一を大音響で鳴らして幸福感に浸るのが定番になりそうです。永遠の君は天然色、永遠の幸せな結末です。



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「CoCo壱番屋」(元住吉)

          


 大晦日の昼食は、ココイチでコロッケカレーです。チーズを追加して3辛、追加スープです。


 うまい。幸せです。大満足。いつもより少し辛くしたのですが、少し刺激が強くて、やはり2辛が私にはベストです。


 ココイチはどこにでもあるようで、私の日常的生活圏から微妙に外れていて、敢えて向かわないと食べられません。大好きといっても結果としては年に3~5回くらい、いい場所にあれば月2ぐらいのペースで食べたい。来年こそは日吉への進出を期待したいです(進出希望店のうちオリジン弁当は今年やってきたので、後はモスバーガーとココイチ)。


 帰りに家族に頼まれたモスバーガーを持ち帰りしたのですが、隣りに小奇麗な小料理屋風の店があり、何かと近寄ってみたら「野方ホープ」の支店でした。野方ホープといえば環7にある背脂チャチャ系(懐かしい響き)の老舗です。20年以上前、飲み会の後にフラフラの足取りで行ったと思います。人気ラーメン、行列ラーメン店の先駆けの一店。久しぶりに食べてみたいです。来年の課題です。




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「大連」(自由が丘)

          


 仕事納めの日。納会で少し飲んでから餃子です。


 年末だしと恵比寿にある「安兵衛」(高知にある有名屋台の支店です)にも惹かれましたが、いつものことながら、ちょっと歩くのが億劫で、次の選択肢である自由が丘の大連です。


 この店はおそらくかなり以前から営業していて、スタッフは初老のご主人と女性3名です。メニューは、焼き餃子、水餃子、焼きそば、ライスだけなので餃子専門店といってよいと思います。


 もっちりした皮の中に野菜系の具が少なめに入っているスナックのような餃子です。焼き上がりも平べったく、他ではみたことのない焼餃子です。


 1人前10個くらいで700円と餃子としては値段は高いのですが、たまに無性に食べたくなります。一般的には割高感があるからでしょうか、お客さんは少なく馴染みの中高年者中心です。
 具が少ないこともあって、皮の風味、比率が高く、ご飯と被るところがあるので、ここでは餃子のみ、1人前か2人前の注文です。焼き上がるまでに少し時間がかかるのでビールや老酒を飲んで待ちます。


 今日もさくっと美味しくいただきました。




 今や銀座中央通りを代表する景観の一つ、ブルガリの蛇のライトアップです。今年は今日で見納めです。


          




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「たまがった」(横浜)

          

 本場博多らしいとんこつラーメンを食べたくなったら・・・「たまがった」です。博多ラーメンといっても多様であとは好みですが、私は博多駅近くの祇園などにある「ナンバーワン」の少しトロッととろみのあるスープ系が好きです。


 首都圏のとんこつラーメンはスープはさらさら系が多いですが「たまがった」は濃厚スープ。横浜~川崎に数店舗あり、以前は「大分ラーメン たまがった」と名乗っていたと思うのですが、大分ラーメンを外してただの「たまがった」に変わりました。


 横浜駅西口店。ラーメンは680円でナンバーワンの500円に比べると少し値段高めです。これに味玉(100円)をトッピング、麺かためでお願いしました。
 2人が接客、ラーメン作りを担当していて、2人が奥で大きな釜をかき混ぜてスープを作っています。接客はぞんざいな感じもありますが、ラーメンへの真摯な姿勢が感じられて旨そうです。


 大きなチャーシューが2枚乗っています。イメージどおりのとろみスープがいいです。ナンバーワンに比べるとコクが強めです。旨みを濃くして満腹感強くするか、少しさっぱりで繰り返しの来訪を求めるかは店の味加減です。どちらもいいと思います。その他は、海苔を除いて本場博多風で満足です。


 ほとんどのお客さんは替玉をしていましたが、私は横浜駅からこの店に来る途中で見かけた「一蘭」に行こうと決めていたので、スープも完食せずに腹六分目で移動です。






          

 「一蘭」は、以前はたまに通っていたと思うのですが随分間が空きました。理由は覚えていませんがこの10年以上は食べていません。店も増えて非常に人気です。知人の中でもとんこつは一蘭がいいという人が複数いて、再食したいと思っていました。小食の私でもこの位であれば2杯目も大丈夫です。


 ラーメン790円。例の紙にマルを付けて味を細かく指定するスタイルです。久しぶりなのでほぼ基本にしました。そして間仕切りカウンター。


 唐辛子の辛みが載っているのが珍しいです。たまがったの濃い目のスープの後だからか、ちょっと味がしません。あれ、こんなに薄かったか。麺も少し粉っぽいような・・・同じ細麺でも明らかに違います。しかも、途中からは唐辛子の辛みが味を支配してしまい・・・こんなラーメンだったかなあ、ちょっと意外でした。


 両店とも結構な人気です。13時30分頃で、食べ終わった後、たまがったには5~6人、一蘭には15人くらい並んでいました。


 それにしても久しぶりの横浜なのですが、食事以外に寄る場所がありません。タワーレコードとHMVがなくなり、他に用もないので、散歩ルートが途絶えてしまいました。寂しい限りです。



 ところで今日は有馬記念の日です。普段、競馬はほとんどしないのですが、年末の社会参加でラーメンの前に新横浜に馬券を買いに行きました。


 選んだのは、必殺技、一番人気馬の単勝。ゴールドシップに賭けて・・・勝てば3万5千円・・・最後の直線、葦毛来た!・・・伸びろ!・・・でも伸びない(涙)・・・あぁ・・・そのまま・・・無念の3着。残念。
 勝った名牝ジェンティルドンナに騎乗した騎手のホームスタンド前での恒例のガッツポーズに拍手はまばら・・・ちょっと異様・・・がっくりと夢破れた何十万人のうちの一人になりました。


 明日の昼食は質素に済ませます。






          




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アン・タイラー「ノアの羅針盤」

                


 アン・タイラーの最新作「ノアの羅針盤」です。最新作といってもアメリカでの刊行は2006年、翻訳版が刊行されたのは2011年と3年前なのですが最近になって存在を知りました。


 アン・タイラーは外国の現代作家で新作を読んでいる唯一といってよい小説家です。何といっても代表作である「アクシデンタル・ツーリスト」(1985年)で魅了されて(残念ながら今も在庫切れ、文庫化されないままです)、「ブリージング・レッスン」(1988年)、「歳月のはしご」(1995年)など、その「普通さ」「日常に起こるちょっとしたさざ波の積み重ね」の面白さに嵌ってしまいました。


 その後、「あのころ、私たちはおとなだった」(2001年)、「結婚のアマチュア」(2004年)などずっと文春文庫での刊行だったのですが、本作は、おそらく「アクシデンタル・ツーリスト」(早川書房)以来の単行本での出版(河出書房)です。新刊は文春文庫からだと思っていたので、長らく出版に気付きませんでした。


 いつもながらの控えめで抑えたタッチ。ある出来事が次のことを呼び起こして少しずつ波紋が広がっていきます。ドラマチックなラストも用意されておらず、ちょっとしたことがきっかけで非日常的なことが起こるのですが、いつか自らの意思で元の生活に戻っていく。人生における平穏からさざ波、動揺、そしてまた平穏に戻るまでが描かれます。


 今回は老いがテーマの一つ、静かに進んでいくので丁寧に読むことが求められます。淡々とした展開に途中少し不安になりますが、最後は十分に報われます。物語を共感を持って味わう時間。小説を読む醍醐味があります。


 不器用で偏屈なところがあり周囲とうまくコミュニケーションできない初老の男性リーアムと、真面目で可愛さのあるちょっと変人っぽい女性ユーニスが主役なのですが、「アクシデンタル・ツーリスト」でのメイコンとミュリエルを思わせる人物像で、この設定に惹かれるというか、面白く感じて、久しぶりに入れ込んで読めました。


 記憶が少しずつ蘇り、自分が家族を傷付けてきたこと、取り返しのつかない無神経ぶりにようやく気付きます。でも、もう家族との時間は取り戻せない。家族と離れて独りで生きていくしかない。2度の離婚を経て、ユーニスとの新しい人生を選ぶのか・・・。


 途中まではいつも以上に地味な作品の印象でしたが、脇役と思っていた家族が後半ぐっと出てきて、静かだけど深い感銘を覚えました。アン・タイラー、本当にいいです。


 あとがきで翻訳の中野恵津子氏が「アン・タイラーの十六作目の長編『結婚のアマチュア』が刊行されてから、ずいぶん日がたってしまった。その間、熱烈なアン・タイラーのファンから励ましの言葉をかけてもらったが、厳しい出版不況などの事情もあって、なかなか世に送り出すことができないでいたところ、このほどようやく河出書房新社から新作の邦訳を出版できることになった。」と書いています。


 暫く新刊を見なかったのはいろんなご苦労があったのだと思います。我々ファンのささやかな至福のためにも何とか頑張ってもらいたいし、こういう佳作が多く読まれて次に繋がることを期待したいです。




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「博多ほたる」(銀座)

          

 仕事納めは来週月曜日ですが、世間では今日が多いようです。いよいよ押し迫って残り僅か、何を食べようか考え、1年を締めくくる目の覚めるような辛さを求めて、カレーの「デリー」です。有楽町の東京カレー屋名店会にも入っていますが、中途半端さは拭えないので、直営の銀座店に向かいました。しかしエレベーターを3階で降りると人が溢れています。どのくらい待つか分からなかったのですが、2~3組がこりゃだめだと引き返していたので私も諦めました。


 因みに、デリーに向かう途中の細道にあるあさぎビル(1F天ぷら:あさぎ、2F鮨:太一)、何と、あさぎが無くなってギャラリーになっていました。移転したのかと後でネットで調べても閉店としか分かりません。どうしたんだろう。有名店(ミシュラン一つ星)には珍しく夫婦での親しみやすい接客が特徴でした。味もいいけど、店の雰囲気がよかった。


 今日はどこも混むんだろうなあ、もうどこでもいいなあとぶらぶら歩いて・・・久しぶりのベルビア館です。美味しいもつ鍋のランチがある7階の「博多ほたる」です。オープン直後の5月の連休明けに一度食べて、もつ鍋を(二人前からという店が多い中)ランチ一人前から食べられる店として有難かったこと、ボリュームもあり美味しかったことを覚えています。


 どうしてこんなに間が空いたんだろうか。思い出せませんが、入店時の方法も変わりました。以前は、店頭で注文を決めて、お金を払い、全てのランチメニュー共通の付け合わせ2品をケースに並ぶ料理の中から選んで、それから席に案内されたのだと思います。


 今回、お金を払おうとすると、システムが変わりましたとまず席(今回はカウンター)に通されました。そこでメインメニューと付け合わせ2品を選びます。もつ鍋、焼魚、煮魚の3種のランチが1200円のところ、年末サービスなのか1000円でした。予定どおりもつ鍋ランチです。


 まず、飲み物がフリードリンクなので、取りに行きます。お茶系、フルーツジュース系、コーヒー系とありますが、今回はグレープフルーツジュースにしました。


 先に主食以外が出てきます。雑穀米、味噌汁、胡麻サバ、2品(選んだ「手羽と大根の煮付け」と「ポテトサラダとベーコン」)。暫くして、熱々のもつ鍋登場です。旨みのある透明醤油スープ、プリプリもつにキャベツなどなど。エキスが体に沁みます。うまい。もつ鍋含めてどの皿も口に合います。こんなにバラエティに富んで楽しくて美味しいのに、どうして暫く来なかったかなあ・・・もつ鍋はにんにくが効いている筈なのでそれで避けたかなあ・・・思い出せません。


 私は昼休み前半を移動に使ってしまい、そんなに時間の余裕もなかったので、ペロリといただき退去しましたが、少し離れて座っていたカウンターの若き女性は2人とも雑穀米をお替わりしていました。あまり女性がお替わりするのを店で見ないので新鮮、エネルギッシュでいいなあと思いました。


 特別価格とはいえ、このボリューム、質で1000円は安いです。


 そして、自宅に帰り、博多ほたるのことを調べて、ようやく思い出したのですが、以前は、もつ鍋ランチセットは1500円でした。それで、ちょっと高いので少し特別なランチの整理で間が空いたのでした(この店も先日のじとっこ組合のような幅広く展開している飲食店グループの店でした)。


 値段を少し下げて広くお客さんを募っているのだと思います。フリードリンクにこのボリューム、味ならコストパフォーマンスよしです。




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「大阪百貨店」(有楽町)

          

 いつものことですが昼時に、新規開拓するか、再訪するか、手堅いおなじみの店にするか。それぞれ複数店あるのですが、年末で残り少ないこともあり、普段はあまり選択しない新規開拓にしました。


 JR有楽町駅前にある「東京交通会館」は一見古くてくたびれていますが、各地のアンテナショップが複数入っていて、なかなか興味深いビルです。福岡県のショップを知ってからは、福岡空港や博多駅で自分用のお土産を買うことはほとんどなくなりました。主力品はここで売っています。


 それから、おそらく他の道府県のショップもレベルが高いのではないかと思うようになりました。大阪のショップのたこ焼き、北海道のショップのソフトクリーム、そして最近オープンした福岡県とは直接関係ないと思うのですが、博多うどんの店の3つをリストアップしていつかと思っていました。


 博多うどん「よかよか」の前菜として、大阪ショップ「大阪百貨店」の一角にあるフードコーナーでたこ焼き(6個、390円)を注文しました。5分くらいお待ちいただけますかの声、よし、いいタイミングです。


 うまそうな大ぶりの6玉、ちょっと想定外で慌てて写真を撮りました。うまい。外カリ、中トロで火傷しそうな熱さのクリーミーな生地。これは本場大阪のたこ焼きです。丸形の維持と中トロの微妙な火の通し加減(実際に少し火傷したのが絶妙の証拠)、箸で持ち上げると崩れてしまうのですが、この頃合いです。関西人ではありませんが、大阪の有名店、気入店で複数回食べていて一応判断するモノサシは持っているつもりです。いやいやこれは当たりです。


 3個はそのままで、3個にはソースを塗ってマヨネーズを波波垂らしていただきます。うまい、気に入りました。次回はメニューにあったいか焼きも試してみたいです。



          

 地下に移動して、博多うどんの「よかよか」です。セット壱が「うどん+かしわめし+トッピング1品(今日はかしわ)+漬物」(600円)。セット弐が「うどん+かしわめし+トッピング2品(今日はごぼう天と黄金生姜)+漬物」(700円)です。


 単品でもセットでもよかったのですが、ごぼう天うどんか肉うどんのイメージだったので、セット弐にしました。


 立ち食いスタンド風のつくりで、チケットを出すのですが、スタッフの調理の捌きにうまそうな雰囲気があります。


 スープは甘旨くて博多風です。麺も柔らかくて博多風だけど、最高に好きな「牧のうどん」「英ちゃんうどん」のような弾力というか、しなやかさは無くて、普通に柔らかいうどん麺かなあという印象です。でも、これは福岡のうどんです。十分水準にあると思います。


 かしわめしも美味しいです。黄金生姜というトッピングは私は初めて知ったのですが、別のお客さんが黄金生姜うどんを注文していたので最近は普通のメニューなのかもしれません。


 
 「東京交通会館」、古いけど、新しさもあってレベル高いです。もう少し開拓してみようと思います。




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朝日歌壇

          


 Aさんが逝けば連休とれるのとのり弁食べつつ看護師つぶやく

 搾っても搾ってもなお酪農農家楽にはなれずじっと牛を見る

 アメフトの選手の腕に「愛」の文字タトゥーに見せる心根の内

 期末テスト終わったとたん友達と数えきれない約束をする

 その国の製品溢れるこの国に買物に来るその国の人

 石鹸の匂いがしている遠い日の貧しい暮らしの清潔の匂い



 観察眼が細やかで深いのか、凝った作り物なのか分かりませんが、情景がふっと浮かぶと面白いなあと思います。



          




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朝日歌壇

          


 先週、新聞の俳句、短歌のページでとある俳句に目が留まりました。


 吹雪止む終着駅に高倉健


 へえ、カッコいいなとその他も眺めてみたところ、いくつか気になる短歌がありました。おそらく、何十年と新聞を眺めていますが、俳句、短歌のコーナーにじっくり目を通したのは初めてです。


 「幸せな人生だった」と夫の言「わたしも」とすぐに云えなかった悔い

 颯爽と肩で風切り映画館を後にしたっけ「健さん」を観て

 店員は「奥さま」と呼び椅子を引くそうだったらね君とのランチ

 文藝春秋今月とうとう四冊目買ってきた夫静かに壊れて

 要介護5となり三年もういいという言葉さえ失くせり母は

 カラオケも回転寿司も行けるのに一人の部屋は今も慣れない

 白ごはんあったかみそ汁毎日が文化遺産の我家の朝食


 玄人が読んで質はどうなのか、事実なのか創作もありなのか分かりませんが、人生の断片だなあ、面白いなあと思いました。




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沢木耕太郎「波の音が消えるまで」

          


 沢木耕太郎のエンターテインメント小説。テーマはバカラ、と少しサーフィン。最高に面白いです。

 マカオのバカラで必勝法を探す男達の物語と聞くと、ギャンブル素人の私でもそれはありえないと即答できるし、合理的なハーバード大学の学生が読んだとしたら、日本人と中国人って本当にバカだなで済むのではないかと思います。バカラで「ジョン(バンカー)」が勝つか、「ハン(プレイヤー)」が勝つかを数字の勢い、波、経験値などから判断できるか。

 通常では考えられないけれど、おそらく著者自らのプレイで何かを掴めたような、特別な領域までたどり着けたような体験、感覚から生み出された小説なんだと思います。

 圧倒的で爽快な読後感があります。フィクションなのにノンフィクション・ノベルのようなリアリティがある。当然、読者は沢木耕太郎の過去を意識するのですが、邪魔になりません。どこかで沢木耕太郎本人の姿がチラつくのですが、この物語に没頭できます。

 下巻の帯に「前代未聞のエンターテインメント小説」とありますが、本当にそうです。フィクションとノンフィクションの境界線、旅とギャンブル。これは沢木耕太郎にしか書けない小説です。

 無性にバカラがやりたくなります。子供が小さくて海外旅行に行けなくなって10年経ちますが、いつかラスベガスかマカオのカジノに再び行くぞと気合いが入りました。でも、どうかな。

 以前からマカオとはどういうところなのか、行ってみたくて仕方がないのですが、ガイド本で見ても、当局提供の写真と解説をそのまま転用しているようで非現実的なベールに包まれています。霞の向こうに何か、たぶん熱狂があるのでしょう。

 何度かラスベガスのカジノに行ったことはあり、テーブルでは、ブラックジャック、クラップス、ルーレットなどで遊んだのですが、バカラは通常、ハイリミット(高額)コーナーにあるのでほとんど目にすることはなく、当時はプレイしたいとも思いませんでした。

 一度だけ、サイパンの脇にあるテニアン島のダイナスティーホテル&カジノで夜遅く、盛り上がっているバカラ台をみたことがあります。

〔2004年3月20日〕
 朝5時に目が覚めたのでカジノをのぞきにいってみると、バカラだけ4台に人が結構残っていた。2台がおそらく中国系、2台が日本人。後ろでのぞかせてもらったが、日本人の台のうち1台は平均300ドルくらいのベット、もう1台は平均500ドルくらい、勝ちが続くと1500ドルとかベットしていた。ラスベガスでは日本人をほとんど見たことがなかったので、リゾカジcomなどで読む日本人の高額賭博というのはこれかーと見入ってしまった。
この位、高額を賭けないと痺れるような面白さは分からないんだろうなあと思う。私は、ミニバカラもどうもプレイする気がしなかったので結局、今回もやらずじまいだった。貯金してからにしたい。


 小説は最高に面白かった。そしてバカラがやりたくなった。それに尽きます。ノンフィクションの沢木耕太郎がエンターテインメント小説でホームランをかっ飛ばしました。




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「モンスナック」(新宿)

          

 どこで知ったのかはもう覚えていないのですが、随分前から行こうとリストアップしていた新宿のカレー屋「モンスナック」です。

 以前、京王線沿いに住んでいた時は、ターミナル駅としての新宿は伊勢丹を頂点として、ハレの街でした。ただ、中学生には映画館、紀伊国屋、チープなカジュアルウエアのタカキューくらいしか用のある商業施設はなく、目当てもなく歩き回っていました。

 新宿には寄らない住環境になって長いですが、今でも新宿を歩くと少しだけワクワクします。

 用事があり久しぶりの新宿です。モンスナックは紀伊国屋の地下の食堂街にあります。昭和39年の創業らしいので、以前からあったのでしょうが気付きませんでした。

 この地下街には、ずっと前に「まるてん」という博多うどんの店があり、「このうどんは博多のうどんじゃなか」と文句を言っていた客がいたことを友人から聞いてよく覚えています(味は忘れました)。
 この「博多のうどんじゃなか」という言葉が強く印象に残っていて、大の博多うどん好きなのに、東京での博多うどんの店は避けるようになってしまいました。いくつかあるので久しぶりにどうなのか試してみようと思います。余談でした。

 ポークカレー、チキンカレー、ビーフカレー、玉子カレー、カツカレーなどメニューに並んでいます。店頭に貼られた紹介記事を読んでもどれが人気かよく分からなかったので、一番上のポークカレーにしました。
 ここは、主たるメニューの大半も日替わりでサービス価格で提供されるようで、ポークカレーも600円→550円でした。

 さらさらのルーがたっぷりの今でいうスープカレーです。軽い旨み、甘味のある飲むように食べるカレー。うまい。並盛でもルーの量十分。好みのタイプです。

 初めて食べたのにどこかで食べた味。カレーには他の食事にはない、懐かしさがあります。




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「リンガーハット」(有楽町店)

          

 有楽町のガード下にある「リンガーハット」です。ちゃんぽんも普通の揚げ麺の皿うどんもイケるのですが、最近は、「太めん皿うどん」(734円)に「ぎょうざ5個」(270円)が多いです。

 本場長崎の太麺は茹でたちゃんぽん麺が多いと思うのですが、リンガーハットのものは、硬焼きそばのように茹でた後に焼いて焦げ目を付けた麺です。もっちり香ばしくて美味い。

 これに個人的オリジナルですが、卓上の和からし、オプションの辛み(20円)、餃子に付いてくる柚こしょうと3つの辛みを添えていただきます。

 無しでも十分にうまいのですが、味にピリ辛アクセントをつけて楽しんでいます。

 ちゃんぽん或いは皿うどんにぎょうざ3個がつく昼のランチセットなら750円くらいで、セットにならないこの注文だと1025円と高くつくのですが、昼のちょっとした贅沢です。




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「ミシュランガイド 東京2015」

               

 ミシュランガイドの東京2015版が発売されました。眺めるもののほとんどご縁がない店ばかりのガイドですが、今回は、『これまで東京版ではイタリアンやフレンチだけだったビブグルマンに、日本料理や居酒屋、ラーメンなどの【和食】をテーマにしたお店が新たに掲載された』(※ビフグルマン 5,000円以下で食事ができる、おすすめレストラン)。


 以前、福岡・佐賀版を購入した際に割引でネット版を1年間契約しているので、さっそく東京ビフグルマンの新規店(215店舗)を閲覧してみました。


 食べたことのある店では次の店舗が掲載されていました。


 「魚竹」(築地)、「すみた」(赤羽)、「竹葉亭」(銀座)、「とよ田」(自由が丘)、「鳥繁」(銀座)、「鳥つね 自然洞」(神田)、「びぎ屋」(学芸大学)、「ぽん多 本家」(上野)


 魚竹!、とよ田!、鳥繁まで、びぎ屋も・・・。


 何度も通っている店では築地の食堂「魚竹」です。これまでちょうどよい混雑具合だったのですがもうダメかもしれません。あの銀鮭と中おち、もう食べられないのか。一方で、私ですら結構躊躇する狭い店での身を縮めての窮屈な食事。快適さを求めるミシュランの審査員、本当に実態を知ったうえでなのという疑問はあります(職場に近いから通う味本位と遠方からわざわざ訪れて求める快適さは違います)。

 「とよ田」も最高の店です。砂肝、手羽、腿のから揚げ、絶品です。以前は予約できずに店到着後連絡待ちでしたが移転後は開店時間であれば予約できるようになりました。


 それにしても5千円以下でもたった8店しか行ったことがありません。これからも行くことはほとんどないでしょうから、やはりご縁のないガイドです。




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Nakameguro 青の洞窟 2014

          

 目黒川沿いの桜の木に青のイルミネーション、「Nakameguro 青の洞窟 2014」(11.23-12.25)です。帰りの電車の中からライトアップは見えていて何かなと思っていたところ、今年から始まった新しいイベントで妻の友人情報でなかなか綺麗で見応えありとのこと。中目黒駅で待ち合わせて家族で夜の散歩です。

 混雑していると聞いていましたが、4月の桜の時期と比較するとそこまでではない程度の混みようでした。青一色でシンプルな飾り付けでしたが、橋の上から眺めると碧いライトが川面に映えてなかなかの美しさでした。




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「一風堂」(銀座)

          

 昼にがっつり食べたくなるといくつか候補はあるのですが、今日は「一風堂」です。「白丸」か「赤丸」にBセット(めんたい飯、一口餃子)。これに辛いもやしと辛子高菜が取り放題です。お腹が空いているともやしは小皿に3杯お替りします。一風堂をいいなあと思うのは他店では有料のこういうサイドメニューが太っ腹に無料なところです。


          

 普段は赤丸が多いのですが、今日は「白丸」にしました。辛いもやし、辛子高菜、めんたい飯、一口餃子、白丸の5品、どれも美味い。お昼のささやかな贅沢です。これで980円、大満足です。


 ところで、この店で今年になって変わったことというと、外国からの観光客とビジネスマン風のお客さん(おそらくアメリカ人と中国人だと思います)がすごく増えたことです。どこかのガイド本に掲載されているのでしょうか。


 特にアメリカ人の客は食べるのにすごく時間がかかっている(1時間?)というか時間をかけて楽しんでいるようなので、早食い複数回転の店の前提と違っているようで微妙な空気感があるように感じます。銀座店は他の一風堂に比べると客は少ないのでまだ大丈夫そうですが、食文化の違いによる摩擦(?)は今後起こってくるのかなあと少し心配です。



          

 赤丸です。ランチのラーメンは赤丸でも暫く白い器に盛られていましたが、少し前から元の赤い器に戻りました。ちょっとしたことですがこれがいいです。赤丸は赤で食べたい。




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