ギネスビール


 8年前のサッカーワールドカップの決勝戦はニューヨークでテレビ観戦しました。ブラジル対フランス。少し早い夏休み旅行でニューヨークにいて当日は朝から憧れのシェアスタジアムに行きニューヨークメッツのデーゲームを観ていました。シェアスタジアムは本当に芝生の美しい球場で感動です。たまたま野茂が先発していたのですが、当時の野茂は調子のよくない頃で内野席から見ていてもストレートが走っていないのが分かりました。

 本当は、7回にある「テイク・ミー・トゥ・ザ・ボール・ゲーム」の合唱を体験したかったのですが、ワールドカップの決勝戦が観たかったので、中座してブルックリンからマンハッタンのホテルに帰りました。
 ご存知のとおりアメリカではサッカーはマイナースポーツで、あまり人気がありません(最近はそうでもないようですが)。地下鉄からタイムズスクエアに上がったところ、一角にナイキショップがあり、その街頭テレビを15人くらいの人が観ていました。その後、フランスの優勝が決まった後も変化があったといえば、フランス国旗を窓から振っている自動車を1台見かけたくらいです。アメリカ国民は関心がないんだなあと思ったのを覚えています。

 4年前の決勝戦はロンドンにいました。パリからロンドンを巡る新婚旅行でしたが、その時までにフランスとイングランドは負けていたので、地元の人はなるべくテレビを見ないようにしているような雰囲気がありました。今回も盛り上がりを感じることはないなと思っていたところ、ブラジルが優勝したとたん、ロンドンの街にブラジル人が徐々に増えていき凄いことになってきました。

 ちょうど旅行の最終日で、ナショナルギャラリーに絵画を観に行ったところ(余談ですが世界一観やすい美術館だと思います)、隣接するトラファルガー広場にブラジル人が集まってきて、肩を組んで踊って、噴水の中に入って踊ってと大群衆でのお祭りが始まりました。ロンドンにこんなにブラジル人がいたんだ、こんなに嬉しいんだとなんか笑っちゃいました。
 ホテルから空港に向かうタクシーが大騒ぎによる渋滞でなかなか来なくてヒヤヒヤしましたが、今となっては楽しい思い出です。

 この週末のワールドカップ準々決勝でアルゼンチン、イングランド、ブラジルとサッカー王国が敗れ去りましたが、サッカーを熱狂的に愛する国民やちびっ子の悲しさを思うと辛いですね。日本人の失望なんてまだまだ浅いです。


 前置きがえらく長くなりましたが、ビールの美味しい季節になるとロンドンのパブの美味しいビールを思い出します。ロンドンのビールは半端じゃなく旨いです。泡状のクリーミーなビールでギネスやキルケニーなどの種類がありますが、ビールとは泡の集合体でそれが液体になる途中のものを飲むものだと初めて知りました。
 帰国後、アイリッシュパブで同じ製法でのビールを飲むのですが、何か違います。それでも日本で飲む普通の生ビールより美味しいです。
 最近はギネスビールの缶にも泡をクリーミーにする機能を付けて売っているので、パブで飲むビールに近い味を楽しむことができます。おまけに付いていたギネスビールのグラスにクリーミーなビールを注いで、1日の疲れを癒す。この季節の楽しみです。


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