ドアの向こう

日々のメモ書き 

たのしい漢字

2007-11-01 | こころ模様


 廃屋の毀れた窓  青き蔓の憂い…  毀れるは壊れるのともすこし違うようだし、 蔓も蔓らしい。        
              
        
                 


  蜘蛛の糸  プラチナのごと閃けり…  蜘蛛、 どの角度から見てもこの字はやっぱり蜘蛛だ。 
 閃くも そのまま。
 
 
                      -☆- 

 清少納言は 漢字に書くと大げさなものは 蜘蛛… と。   
     虎杖 胡桃 覆盆子 鴨頭草 楊梅   習ったので、もちろん読める。 
  
  想像がつかない字もある  中国でおめでたいとされる 蝙蝠、 公園の遊具、鞦韆 など。  知ったあとでは、 暗がりを音もなく、 マントをかぶって羽ばたきそうに見えてくるし、 ふらここさえも、 寂しく揺れはじめるので不思議である。 秘色も 今は読める。 「雨過天青雲破処ウカテンセイクモヤブレルトコロ」 青磁の優美さは あまりひとに知られたくない。 秘かに愛でていたいのだ。

  虹はなぜ 虫偏か   最初、 虫偏しかなかったので 生き物はみな虫偏にした。  虹は 蛇や龍に見えたから。 道理で 蛙。  蜥蜴 蝮 蝦 蛤 蜆 蛸 蟾蜍 …  虫ではない。

  珈琲、 薔薇、檸檬、辣韮の字は、 それ自体が香る、匂いがあると思えるし、紫雲英ゲンゲ、木賊トクサ、石榴、 榲マルメロなどは、 視覚的になんとなく、そう思える。  綿毛と 甘酸っぱい思い出。

  学んだ言葉に 「雁使」がある。 大辞林によれば
 「漢書(蘇武伝)」より。匈奴キョウドの虜囚となった蘇武が雁の脚に手紙をつけて漢帝に便りした故事による。  手紙を運ぶ人。 また、手紙。 雁使ガンシ。 雁書。 雁の便り。 雁の文。 雁の玉章タマズサ。

  別所を訪れる雁に 期待しよう。  漢字と書いて、 夜長の秘かな楽しみと読めてくる。   11月、 寒々しいのでテンプレートを変えた。 新しい衣裳で、 何となく浮き浮きする。 しかし 変なところで改行される。

 

コメント (4)
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