(さて、これはなんの苗木でしょうか?ヒントその1:鍋ものシーズン)
「小さな陽あたりのいい家の庭で 外に向かって育ちすぎた桜の木が
内部から成長をはじめるときが来たことを」(寺山修司「懐かしのわが家」)
(この日射しが懐かしい、2週間前まではこんなふうにひなたぼっこできたのに)
冬の風、冬の風邪、どちらもきてます。
乾燥してキレそう、とんがった空気です。
「いかに死ぬかということは、どう生きるかということである」
日曜のカメの講義をそう要約した人がいたけど、始まりと終わりを知った上での生き方に
決まりがあるってことなのさ。その決まりとやらは懐かしのわが家のようなもの‥。
でも、いかに死ぬかということは‥この言葉がピンとくる、そうそうとうなずく、やはりなあ
と納得するには想像力と経験の重みがいるらしい。
死ぬのは年を取ってからとは限らないけれど、若いときには死ぬとは想像だにしないのだ。
老いはまだ先というだけで、死までも遠いことと考えるのは浅はかなことだ。
そしてその手の浅はかさが若者だけではなくアラ還なんて呼ばれる世代にもある昨今、
驚くけれど、さもありなん。
アメリカ帝国主義への呪詛を書き綴った寺山修司の、ベルボトムジーンズと上げ底サンダル
(あれをなんて言ったんだっけ)が懐かしい。
「血は立ったまま眠っている」戯曲集も再復刊されているようだし、蜷川演出で舞台も
新春早々あるようだ。すでにチケットは完売のもよう、いったい誰が見に行く?
見に行った人は何を思う?
芝居見物かい?
寺山の魂はどこへ葬った?
劇場でイラつきかねないので自粛して見に行かぬが、戯曲を諳んじて寒空の森で叫ぶことに
する。そのほうがわいにはにおうとる。
23歳の天才が書いた早すぎる遺書。もちろん寺山はその後も肝硬変で死ぬまで旺盛に遺書
(作品)を創り続けた。毎年五月青葉の季節になると人々が寺山を黄泉から呼び戻そうと
図るがそれも浅はか、人は愚かしいと知っていることを虚しいと知っていてもやめない、
かくゆう我も五月と言えば寺山を想うひとりだ。寺山は十二月生まれなのに。
凡人が生き残って稼ぎまくり、寺山はトレンチコートの写真を遺して逝ってしまった。
「ま、いいか」と世間擦れしてうそぶくようになった中高年に贈りたい一冊。
以上、意味不明な方は「いかに死ぬるか」だけをお考えあそばせ。
めんどくせーと言う方はそのままお眠りあそばせ。
熱引かず。
冒頭問題の答えは、柚デス。
冒頭の詩句のその前の行は、有名なこの言葉。
「ぼくは不完全な死体として生まれ何十年かかかって
完全な死体となるのである」
「小さな陽あたりのいい家の庭で 外に向かって育ちすぎた桜の木が
内部から成長をはじめるときが来たことを」(寺山修司「懐かしのわが家」)
(この日射しが懐かしい、2週間前まではこんなふうにひなたぼっこできたのに)
冬の風、冬の風邪、どちらもきてます。
乾燥してキレそう、とんがった空気です。
「いかに死ぬかということは、どう生きるかということである」
日曜のカメの講義をそう要約した人がいたけど、始まりと終わりを知った上での生き方に
決まりがあるってことなのさ。その決まりとやらは懐かしのわが家のようなもの‥。
でも、いかに死ぬかということは‥この言葉がピンとくる、そうそうとうなずく、やはりなあ
と納得するには想像力と経験の重みがいるらしい。
死ぬのは年を取ってからとは限らないけれど、若いときには死ぬとは想像だにしないのだ。
老いはまだ先というだけで、死までも遠いことと考えるのは浅はかなことだ。
そしてその手の浅はかさが若者だけではなくアラ還なんて呼ばれる世代にもある昨今、
驚くけれど、さもありなん。
アメリカ帝国主義への呪詛を書き綴った寺山修司の、ベルボトムジーンズと上げ底サンダル
(あれをなんて言ったんだっけ)が懐かしい。
「血は立ったまま眠っている」戯曲集も再復刊されているようだし、蜷川演出で舞台も
新春早々あるようだ。すでにチケットは完売のもよう、いったい誰が見に行く?
見に行った人は何を思う?
芝居見物かい?
寺山の魂はどこへ葬った?
劇場でイラつきかねないので自粛して見に行かぬが、戯曲を諳んじて寒空の森で叫ぶことに
する。そのほうがわいにはにおうとる。
23歳の天才が書いた早すぎる遺書。もちろん寺山はその後も肝硬変で死ぬまで旺盛に遺書
(作品)を創り続けた。毎年五月青葉の季節になると人々が寺山を黄泉から呼び戻そうと
図るがそれも浅はか、人は愚かしいと知っていることを虚しいと知っていてもやめない、
かくゆう我も五月と言えば寺山を想うひとりだ。寺山は十二月生まれなのに。
凡人が生き残って稼ぎまくり、寺山はトレンチコートの写真を遺して逝ってしまった。
「ま、いいか」と世間擦れしてうそぶくようになった中高年に贈りたい一冊。
以上、意味不明な方は「いかに死ぬるか」だけをお考えあそばせ。
めんどくせーと言う方はそのままお眠りあそばせ。
熱引かず。
冒頭問題の答えは、柚デス。
冒頭の詩句のその前の行は、有名なこの言葉。
「ぼくは不完全な死体として生まれ何十年かかかって
完全な死体となるのである」