鉢植えの花が終わって葉だけになっていたものが、ふとみたら違う花に植え替え
られていたら? どうする? びっくりしません?
フラワーショップのレンタル植木鉢のメンテナンスじゃないよ。プレゼントして
もらった苗を植えておいたらよく育って、花が盛りになって、留守にして戻って
きたら消えてた。よく見ると、違う花に変わっていた。
デスクの伝言メモのカードには「植木鉢の花、雑草化してたから換えておいたよ」
とある。これ、二度目(東京にて)。
気を利かした友は十分に自己中なんだけど、自分では良い事をしてあげたと思って
いるわけで、捨てられた花には申し訳ないことだった。
「頼んでないよ、元あったの返せ」とガツンと言おうにも、タイミングが問題で
角がたつ。(いや、こちらにはすでにトンガってるわけだけど、相手はノー天気で
通じないから困った‥)
花の扱いにはその人の性格が反映されるんじゃなかろうか。枯れた植木鉢がベランダ
に並んだ部屋の住人、いい印象をもたれるのはムリって感じで。たとえ何か事情が
あったにしても、そんなの言い訳とか思われるのが一般的だろう。
で、枯れるのをイケナイと思っているのではないだろうか。
枯らして放ってあると、価値のないゴミみたいに思ったりするんじゃないか?
そういう人は、障害や老いにどう向き合っているんだろうか? なんて考える。
上っ面だけで生きてるツモリになってるんじゃねーよ、とついでにボソボソ。
ツイッターやってないけど、つぶやく。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/84/3c92360df86e80376cca4ca9f9f90509.jpg)
久しぶりにハハが電話してきて言った。「バラが枯れとるわ、なんでだろ?」
すぐ上の姉が重曹が虫除けになるとどこからか聞き込んできてハハに教えたらしい。
ハハはそれを実践した。「重曹もちゃんとやって虫もおらんようになったのに
枯れた、新芽が伸びて葉がフサフサしてたのに」とたいそう残念がって話した。
園芸はバラに限らず、人が施した結果しか出ないんだよ、と答えた。
なんでかって、母さんがやったことを思い出せばわかるんじゃないの? と。
だってちゃんと手入れして肥料もやったし、薬も撒いてるし、とボヤキ続ける。
バラは咲いたときの喜びが大きい分、虫や病気の被害のショックも激しい。
他の花が少しダメになったくらいで騒がないだろうに、わたしもバラが咲かない時は
憂鬱になった。ハハの気持ち、わからんでもないが。
「勉強勉強、もっと知るしかないよ、失敗してわかるってことね、バラもさ」と
答えると、もうわかった、あんたと話してたら思いついたからもういい、そう言って
電話は切れたのであった。
何を思いついたか、思い出したかわからないけれど、あの執念をわたしは引き継いで
いるのであろうかと、ふと思ったりした。それともバラがそうさせるのであろうか。
反省したり悔いたりして、手を尽くした分の喜びをいただくバラ栽培。
本を読んだりサイトを調べて参考にしたりで少しずつ覚えてきたけど、花の語る声が
聞こえたら、無神経だわね!、やさしくないね! とか言われているかもしれない。
いずれにしろ、自己中は通用しないのが植物、自然相手であるなあ。
まあ、そこが楽しいんだけど。ハハもたぶん人より花の方が好きなんだろう。