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<1. 凍結・解凍を繰り返す事で白い寒天に仕上がる> |
八ヶ岳おろしが厳しく吹き荒れ 冬場気温が低く乾燥している茅野市郊外では
古く江戸時代からこの気候を利用して寒天作りが行われてきました
現在も中央線の茅野駅に近い付近の車窓や中央高速道路からも
田んぼ一面に寒天を干している様子がご覧になれます
寒天はまず原料である天草を煮溶かしエキスを型に流し込んで「生寒天」を作ります
薄い鼈甲色をした生寒天を寒冷なこの時期に戸外で天日にさらして
凍結・解凍を繰り返し 水分を飛ばしていきます
水分をすっかり乾燥させる事で真っ白で癖のない角寒天(棒寒天)が出来上がります
地元の食料品店やスーパーで冬場のこの時期のみですが
棒寒天の原料である「生寒天」が販売されています
海草の匂いが強く歯触りがしっかりした生寒天はトコロテンにして頂きますと
海草の味がかなり濃いですがヘルシーで癖になる味わいがありますヨ
もう少し早い時期ですと薄い鼈甲色の生寒天が干してある様子が見られたと思いますが
写真を写した場所の寒天は間もなく完成の状態です
昨年も寒天流しの作り方や生寒天の味噌漬け等をスライドでご紹介しています
合わせて地場産業である寒天作りをご覧くださいネ
暖冬が進んだ今はどうなんでしょうか?
冷え込まないで暖かい日が続くと生寒天が腐るのだそうです。
あの近くに行くと天草を茹でる時の独特の匂いが我々戦中派にとっては海人草を飲まされた時の苦い思い出が残っています。
今の若い方には「マクリ」と言っても全く話が噛み合わないでしょうね。
暖かい方面で意外な気がします
暮れのうちに寒波が来て寒天作りが始まったと地元紙が伝えました
ブームが去ったせいか機械化が進んだせいか昨年より規模が大分縮小されていました
機械で作られる粉寒天はデザートにすると固まり方が軟弱で歯触りが全然ちがいます
棒寒天の需要は根強くあると信じたいですが・・・
厳しい真冬の100%手作りの産業は
段々消えていくような印象も受けます
生寒天はまさに海人草そのままの味かもしれません
最初私も抵抗がありましたヨ(笑)