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蔓性の植物で処分される宿命の小さな花が何種類かありますが
身近な花で代表的な植物は、サオトメカズラでしょう。
花は愛らしいのですが、他の植物を覆い尽くして
成長の邪魔をするので見つけると、即駆除しますが
根元はかなり地中深くに蔓延っており
根こそぎ除去するのはなかなか困難です。
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私も花が終わると除去しますが、
花から実になり始めた時の様子はとても綺麗です。
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放置しておくと晩秋には茶色く変化して
実が炸裂すると大変な事になるので、
大急ぎで処分してしまいます。
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(2020.11 写)
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先日、偶然に通りかかった裏通りの駐車場で、
ポールに絡まっているガガイモ(キョウチクトウ科)を見付けました。
数年前に松本郊外のサラダ街道で見かけて以来の出会いです。
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ご覧の様に、ガガイモもサオトメカズラと同じ様に
他の植物を覆い尽くし、枯らしてしまうので除去の対象になって居ます。
花は細毛が花全体に生えているので
一見、厚みのある花に見えます。
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花の大きさはサオトメカズラ程度ですが、サオトメカズラより
葉が蜜に植物を覆うので見つかれば間違いなく駆除の対象です。
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クスダマの様な花が集まって実になるのでしょうか?
秋には、親指位の大きさの実を付けて、
中には種がぎっしり詰まって居ます。
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2012.12(写)
ギッシリ詰まった種はやがて種毛が伸びて
何処へでも飛んで行く風媒花です。
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この駐車場で秋まで観察出来れば良いのですが・・・
間違いなく、近日中に除去される宿命だと思います。
駆除されないうちに記念撮影をして来ました。
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同じく、他の植物に絡まり除去されるのはヤブガラシ(葡萄科)。
ヤブガラシも地中深く根が張って居て駆除が難しい植物デス。
このアジサイはヤブガラシの蔓に何ヶ所も絡まれており、
紫陽花の葉はヤブガラシの葉影で全く見えませんが
隙間をかいくぐって咲いている紫陽花の逞しい事!
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ヤブガラシの花はとても小さく(5㎜位)写した花には花弁がありませんが
咲いたばかりは花弁が4弁で雄蕊が在る雄性期がある花です。
(紫陽花に近い花は雄性期の花)
成長と共に花弁が落ちて、花柱が長く伸びているのが見られ
この様子から別名・ロウソクバナとも称されて居ます。
中心部分のオレンジ色の花托 には蜜が充満しており
吸蜜している昆虫類が多く見られます。
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(雄性期の花の拡大・ネットよりお借りしています)
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(2019.12写)
ヒヨドリジョウゴ(ナス科)はヒヨドリがこの実を食べると
酔った様になる事からこの名に繋がったそうですネ。
ヒヨドリジョウゴは植物全体が腺毛 で覆われており
何処を触っても絡みついてくるような印象を受けます。
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咲いたばかりの花はラッパ状にうつむき加減ですが
やがて花弁が反りかえって
バトミントンのシャトル(羽)の様な形になります。
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実も可愛く、綺麗なのですが、
やはり、他の植物に絡みつき成長の邪魔をするので
一部は残して記念撮影をした後に駆除しています。
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今日は身近で駆除される植物を取り上げてみました。