蓼科山の全景
何度となく訪れている奥蓼科に在る御射鹿池(ミシャカイケ)です。
奥蓼科の湯道街道沿いに在る御射鹿池は農業用水の溜池ですが
池に写り込む周囲の木々の美しさに心打たれた東山魁夷画伯が
「緑響く」のモチーフとして選び
池の右から左に向かって白い馬を幻想的に描かれた作品から
この場所は爆発的に有名になりました。
現在はカラマツと白樺の新緑に囲まれ、まさにテーマーの「緑響く」そのものです。
「御射鹿池」の名の由来は 諏訪大社に伝わる神に捧げるための
鹿を射るという神事(御射山御狩神事)に
その名前の由来があり、諏訪大明神が狩りをする場所
「神野」と呼ばれる神聖な土地に池はあります。
唐松
唐松の新緑
目に眩しい白樺の新緑
こなし
こなしの花
東山魁夷画伯は「緑響く」を描かれた回想を
『一頭の白い馬が緑の樹々に覆われた山裾の池畔に現れ、
画面を右から左へと歩いて消え去った・・・
そんな空想が私の心の中に浮かびました。
私はその時、なんとなくモーツアルトのピアノ協奏曲の第二楽章の旋律が
響いているのを感じました。
穏やかで、控え目がちな主題がまず、ピアノの独奏で奏でられ、
深い底から立ち昇る嘆きとも祈りとも感じられるオーケストラの調べが
慰めるかの様にそれに答えます
白い馬はピアノの旋律で、木々の繁る背景はオーケストラです。』
と、後に回想録に残されています。
この『緑響く』の絵は現在、長野県信濃美術館内の東山魁夷館に展示されています。
★ 東山魁夷画伯が「緑響く」を描画中に脳裏に流れた旋律
モーツアルトのピアノ協奏曲の第二楽章は画面▶をクリックするとスタートします。
(演奏者は河村文雄・オーケストラは夢十番)You-Tubeから借用