御射鹿池
道路標識
蓼科山
奥蓼科の温泉郷近くにある御射鹿池は 今、綺麗な紅葉の時期を迎えています
東山魁夷の『緑響く』の絵 で御射鹿池がモチーフになっている事が世に知れ渡って以来
とても静かな ひなびた温泉卿は紅葉の名所として大人気のスポットになりました
紅葉の見頃になると 普段は閑静なこの山間のため池には大型バスが何台も停車して
大勢の観光客を排出して 想像以上に賑やかです
御射鹿池の前に立ち、画伯の脳裏に流れたと言う、まるで静寂のオーラーに包まれた様な
モーツアルトのピアノ協奏曲第23番イ長調K488の第2楽章をバックに流せば
白い馬が画面右から左へ移動していく様が見えるようです
東山魁夷がこの「緑響く」を描いた時の心境が
所蔵作品集に残されていますのでご紹介してみます
☆ ☆ ☆
一頭の白い馬が緑の樹々に覆われた山裾の池畔に現れ、
画面を右から左へと歩いて消え去った
そんな空想が私の心の中に浮かびました
私はその時、なんとなくモーツアルトのピアノ協奏曲の
第二楽章の旋律が響いているのを感じました
穏やかで、控え目がちな主題がまず、ピアノの独奏で奏でられ、
深い底から立ち昇る嘆きとも祈りとも感じられるオーケストラの調べが
慰めるかのようにそれに答えます
白い馬はピアノの旋律で、木々の繁る背景はオーケストラです
『東山魁夷館所蔵作品集』1991年より抜粋
☆ ☆ ☆
尚、この『緑響く』の絵は現在、長野県信濃美術館内の東山魁夷館に展示されています
画面三角をクリックすると演奏がスタートします
(演奏者は河村文雄・オーケストラは夢十番)You-Tubeから借用
★10月22日 BSプレミアム・岡田準二MCの番組で
『モーツアルトの名曲秘話』を見たばかりです
ピアニスト仲道真理さんがこのピアノ協奏曲を演奏しながら
曲の構成について解説をされていましたネ