近畿地方で木枯らし1号が吹いた昨日、京都御苑の近くを歩いていると、いちょう並木の幹下にたくさんの実(銀杏)が落ちていました。最近では持ち帰る人もいないようで、無残にも踏みつぶされています。でも、ある人が話していました。京都大学構内の銀杏を拾い下処理をして受験間近い孫に渡すのだと。「落ちた実」ではなく「落ちた実を拾う」の意味なんだそうです。何とも意味深いことか。
先日、カナダはトロントにお住まいの畑中さんから久しぶりにメールをいただきました。カナダと言えば7年前のこの時期に「紅葉のカナダ・アメリカ」ツアーに参加したことがありました。関空からバンクーバー経由でトロント着。ナイアガラの滝を見た後、ローレンシャン高原(山頂はあいにくの小雨模様でした)の紅葉を楽しみました。その後、モントリオール、ケベックを巡り、カナダの清々しい空気感が印象に残っています。
その後、ボストン、ニューヨークを巡りましたが、ニューヨークの雑然とした街の風景に何となく居心地の悪さを感じました。そんなアメリカでは、次期大統領にトランプ氏が返り咲いたとか。日本では大騒ぎになりそうな口汚い差別発言やパワハラ発言を繰り返した候補が当選するとは、何たる皮肉なことか。
昨日、京都の講座でジャーナリスト・足立真理さんから「世界の分断リスクと日本の情勢」と題するお話しを伺いました。ポピュリズムが世界を揺るがす混迷の時代。専制主義が広がりつつある中、完全な民主主義といえる国は196カ国のうち24カ国に過ぎず、世界人口の3割に満たないとか。
戦後教育の中で私たちが学んできた「民主主義」とはいったい何だったのか。「グローバル化」と「自国第一主義」、そしてSDGs(持続可能な開発目標)........。先行き不透明感が漂うなかで、それらにとってかわる新たな指針が求められているのかどうか。改めて問いかけられているような気がいたします。
気分を変えましょう。先日、シニア仲間たち14名(男性は4名)が集いました。8年前に出会った講座の受講生仲間たちで、年数回の会合をもっていて、いつも全員参加が自慢です。今回は会員のご自宅に集まり、真っ昼間からビールやワインで大賑わい。その後は、元小学校の先生をしていたという方の企画で、カードゲームや黒髭危機一髪ゲームに興じ、後期高齢者にして童心に帰ったひと時でした。たまには小難しいことは横に置いて、ひたすら「遊ぶ」ことに集中することが健康寿命を伸ばすひとつの方法かもしれません。
昨日は昨日で、京都講座で水彩画の時間に先生から葉っぱの描き方や水彩絵の具の使い方についていろいろ課題をいただきました。その後の謡曲同好会では観世流能楽師の先生から謡いの手ほどきを受けました。まだよちよち歩きですが、終了後、ケーキ屋さんで反省会という名のお茶会を開いて帰りました。大阪でも京都でもシニアの皆さんは元気です。
そうそう。愛読している新潮社WEBマガジン「考える人」に、先月から恐山の禅僧・南直哉さんの連載記事「答えなんか言えません」が始まっています。第1回「仕方がないんだ。人生は」、第2回「悩み方が分からない若者たち」。ついつい読んでしまいます。ちなみに、前回の連載はその後、新潮新書「苦しくて切ないすべての人たちへ~生きているだけで大仕事」として出版されています。 さあて、週明けに神経内科の再診が待っています。ここで病名が確定すれば、いよいよステロイド系の投薬治療が始まります。その後週末には5歳の誕生日を迎える孫娘のお祝いに、横浜にちょっくら出かけてきます。