きょうは朝から雨が降っています。そんな雨のなかを午前中、水彩画教室に行ってきました。テーマは「白い花と透明な花器。いろいろな技法を試してみよう」。ふだん使わない感性を探しながら、見よう見まねで画用紙に向かう。楽しい時間です。
教室が終わると、大阪駅前から淀屋橋まで、小雨舞うなかテクテク歩いて帰りました。きのうは秋晴れの一日だったんですけどねえ。季節の変わり目、日替わりのお天気です。
きのう、朝のお散歩で近くのお不動さんに行くと、本堂の縁側にお座りの賓頭盧さん(びんずるさん)も、心なしか気持ち良さそうでした。この賓頭盧さん、四国を歩いていると時々お会いします。聞けば、自分の身体の弱いところと同じ賓頭盧さんの部位を撫でると病気が治るのだとか。賓頭盧さんも大変です。頭のてっぺんから足先まで、皆んなの願いを全身でお受けとめになって、すり減っています。
お散歩から帰ると、我が家の生垣の金木犀の下には、咲き終わった花弁が絨毯のように一面に広がっていました。微かな香りを嗅ぎながら履き集めます。この時期、紅葉には少し早いですが、ピラカンサの枝先には赤い実も目立ってきました。見上げると、花壇の皇帝ダリアが大きく成長し、頂点には小さな蕾が見えます。いよいよ秋本番です。
そんな秋の某日、シニアの方々を対象にした講座が始まりました。担当講座が変わり、私も心機一転です。基本、ボランティアですが気遣いも多く、何となく落ち着きのない日々を過ごしています。そんな疲れを癒やしてくれるのが、庭の草木でしょうか。音楽療法、園芸療法という分野がありますが、緩急織り交ぜた生活リズムが私を労わってくれます。
講座では、60名あまりの方々お一人おひとりから自己紹介をしていただきました。お話を伺いながら私自身が勇気づけられたような気もいたしました。
3年前の私と同じように、リタイアしたあと近所の図書館で見つけた受講生募集のパンフレットに出会ってお越しになった方。夜な夜な私の手づくりのホームページをご覧いただいてお越しになった方。一人で講座を聴くより大勢で楽しく学びたいとお越しになった方。同世代のお友達を求めて、あるいは居場所を求めてお越しになった方。講座内容に魅せられ再雇用の話をお断りになってお越しになった方、奥様やお子さんに背中を押されてお越しになった方.....。もちろん、仕事をしながらお越しになっている方もいらっしゃいます。シニアの学びに対する思いは様々です。「みんなちがって、みんないい」。皆さんの期待を裏切ることのない講座運営に努めなければと気を引き締めているところです。
かくいう私も先週末、フランス文学講座の初日を迎えました。この日のテーマは「マノン・レスコー」と「椿姫」。オペラを何度も見ているし、文庫本にざっと目を通して受講しましたので、なんとか先生の授業についていくことができました。自分では気づかなかったことも多々あり、先生にしっかりと読み解いていただきました。
そうそう、昨日は久しぶりに大学時代のクラブの先輩たちと一献傾けました。京都四条河原町のビアレストラン「ミュンヘン」が悪巧みの場所です。午後3時に集まって、いろいろ近況報告やらなにやら話し合っていたら午後5時を過ぎていました。その後、喫茶フランソアに移動して、コーヒーをいただきながら二次会です。それぞれに歳相応の風情。お子さんたちが独立して、今はご夫婦だけ、あるいは単身の生活です。皆それぞれの秋を楽しんでいらっしゃいます。
こうして出会う方々の平均年齢は70歳。まだまだ若い。残された人生、精一杯楽しみたいものです。