心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

秋を楽しむ......スケッチと音楽講座

2020-10-29 16:39:08 | Weblog

 秋も半ば、庭のキンモクセイの樹下には、咲き終わった花柄が香もなく地面を覆いつくしています。生駒の山からは、いろいろな小鳥たちが餌を求めて街に下りてきます。そんなみぢかな風景の変化に時の流れを思う今日この頃。今年もあと2カ月となりました。

 さて、今週を振り返ってみると、.....まず日曜日には義理の両親のお墓参りをしてきました。その帰り道、天王寺の一心寺に立ち寄って、春に亡くなった義妹のお墓参りもしました。
 JR天王寺駅で下車、てんしば公園を横目に大阪市美術館前を通り過ぎると、目の前に大きな池(河底池)が現れます。池の向こうには茶臼山古墳の小さな丘(山?)が見えます。遠くには通天閣も見えます。大都会のど真ん中に、こんな静かな自然が残っているとは驚きです。大阪という街も、歩けば意外といろんな風景、いろんな歴史に出会うことがあります。
 今週の水彩画教室は、秋晴れの爽やかな陽を全身に浴びて、堂島川と土佐掘川に挟まれた都心のオアシス、中之島公園でのスケッチでした。あさ、東洋陶磁器美術館前に集合したあと、三々五々バラ園を中心に公園内のお気に入りの場所を探します。しばらくすると、先生が巡回指導にやってきます。
 バラは最盛期を過ぎた感がありましたが、それでも所々に美しい花が咲いていました。歩き回ったあと結局バラを描くことにしましたが、目の前の美しいバラの色を作るのにたいへん苦労しました。色相環など基本的なことをもう少しお勉強しておく必要がありそうです。
 音楽講座のお手伝いもありました。スタインウェイのピアノが使える音楽スタジオで、先生のお話しの合間にメンデルスゾーンやフォーレの「舟歌」を聴いたり、フォーレやショパン、ブラームスの「子守歌」を聴いたり。受講生の皆さんと贅沢な時間を過ごしました。
 ここで笑い話をひとつ。シニアのための講座に初めてご登壇いただく某大学名誉教授の先生と来月打ち合わせをするのですが、お互いに初対面です。待ち合わせ場所を確認したあと、こんなメールを先生に送りました。
 「身長165センチ、眼鏡をかけた頭髪の薄いやや小太りの70歳男性というイメージです。いつもリュックを担いで歩いています」。すると先生、「私も身長165センチ、眼鏡をかけた頭髪の薄いムサイ、ラフな格好の70歳男性というイメージです」との返信が返ってきました。笑ってしまいました。こういう人との出会いもまた大切にしたいものです。
 いよいよ11月。明日から4泊5日の日程で北海道に行ってきますので、いつもより早いブログの更新となりました。急に思いついた旅行なので贅沢は言えませんが、北海道の秋を満喫してきます。

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学びを求めて動き出した「シニアの秋」

2020-10-23 15:36:15 | Weblog

 ここ大阪は、昨夜から冷たい秋の雨が降っていました。....ところが急に明るくなってきました。秋の明るい日差しが窓辺を照らしています。この1週間は出たり入ったりで少しお疲れ気味ですが、ほっとひと息です。
 きょうは午前、フランス文学講座を受講してきました。本来なら4月に予定されていた講座ですが、コロナの関係でこの時期での開講となりました。小雨舞うなか会場の大阪市中央公会堂に向かいました。雨の公会堂もそれなりの雰囲気があって、ついつい見とれてしまいます。今日のテーマは、スタンダールの「赤と黒」~ジュリアンの野心でした。
 帰途、淀屋橋から大阪市役所を望む写真を一枚。大阪市では1週間後に、都構想の賛否を問う投票が行われます。この1週間、賛成反対双方の宣伝カーが街中を走っています。さあてどうなるんでしょうね。投票権のある大阪市民の皆さんでお考えいただきましょう。
 そんなことを考えながら家に戻ると、フェンスにアケビの実が6個。そのうちのひとつが大きく熟れているのを見つけました。あと5個も時間の問題です。今年も美味しそうに実りました。明日収穫することにいたしましょう。
 今週は水彩画教室もありました。こちらのテーマは「秋の花」。庭に咲くシュウメイギクにしようかと思いましたが、あまりにも綺麗に咲いているので剪定しがたく、駅前のフラワーショップでトルコキキョウとリンドウを選びました。
 なかなかうまく描けず、デッサンに多くの時間を使いすぎて、色付けは中途半端に終わってしまいました。この土日を使って完成させることにいたします。花全体の姿、特長をどう表現するか。先生の適切なアドバイスに納得するばかりでした。来週は中央公会堂のある中之島公園でスケッチです。
 運営のお手伝いをしている講座の今週のテーマは「住吉大社」でした。午前は講義、午後は住吉大社に出向いて詳しくご案内をいただきました。大阪の「住吉っさん」の由来を伺い、改めてその存在の大きさを実感した講座でした。本殿裏の千年楠も見事でした。
 昔は鳥居のつい近くまで海辺が広がっていたということですが、現在は埋立が進み海辺を目にすることはできません。遣唐使進発の地と言われる昔の風景を思い浮かべながら、贅沢な時間を過ごしました。
 さて10月もあと1週間。月末には44回目の結婚記念日を迎えます。で、急に思い立って「北海道に行こう」ということになりました。といっても昨夜決めたばかり。北海道も主だった所は行っているので、とりあえず札幌に行ってから考えようということで、いつもの行き当たりばったりのお出かけです。格安JALパックだけを確保しました。さあてどうなることやら。

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秋の夜長にクラリネット五重奏を聴きながら

2020-10-16 20:08:45 | Weblog

 今夏の暑さが嘘のように、ここ数日めっきり寒くなってきました。窓を閉め忘れて寝ようものなら明け方の寒さにびっくりして目が覚めてしまいます。そして、日が進むにつれて晩秋を過ぎ、冬を迎える。日本の四季は私たちの心を楽しませてくれます。(下の写真は京都・四条大橋から北山を望む)
 この季節、私の住む街では庭々から漂うキンモクセイの香りに包まれます。夜になれば秋の虫の大合唱。遠い昔の古き良き時代を思い出す、なんとも言えない贅沢な時間を過ごします。
 来週の水彩画教室の画材を求めて庭に出ると、塀の片隅にシュウメイギクが咲いています。こんな所に植えた覚えはないのですが、この秋、美しい表情をみせています。秋の花を愛でてほっとひと息です。
 そういえば、一週間前に急に長男君が帰ってきました。土曜日は用事があったので、母親と二人でどこかにお出かけでしたが、名古屋に帰る日曜日には、見送りがてら京都の知恩院にお参りをしました。法然上人800年を記念して国宝御影堂が大修理されるにあたり、夫婦で瓦志納をしたためでしょうか、落慶を機会に方丈庭園と友禅苑の無料拝観券が送られてきたので、3人で覗いてきました。
 年に何回かお参りしていますが、庭園にまで足を運ぶことはあまりありませんので、じっくりと散策してきました。ちなみに私たち夫婦は、墓は作らず知恩院に納骨してもらうことにしています。長男君には今回もよく言い聞かせています。その日は少し早い目の夕食をとって別れました。でも、大阪と名古屋、3時間もかかりません。
 話しは変わりますが、先日こんな雑誌を買って帰りました。季刊誌「kotoba」です。今号の特集は「ベートーヴェン1770~2020」です。今年は生誕250年なのだそうです。若い頃、誰でも通過する偉大な音楽家ですが、私は今も引きずっています。それも、交響曲ほど重苦しくないグレン・グールドのピアノで。
 ぱらぱらめくっていくと、一度は演奏を聴きに行った方々、指揮者、ピアニスト、ギタリスト、ヴァイオリニスト、音楽家や作曲家や作家.....。眠りにつくほっとした時間に眺めています。これも至福の時間というのでしょうね。いつの間にぐっすりと眠ってしまいます。
 2010年に多様性を考える言論誌として創刊された季刊誌「kotoba」(集英社)は今年10年目を迎えています。一方、2002年に創刊された季刊誌「考える人」(新潮社)は、2017年に60号をもって休刊しましたが、相前後してWEBマガジン「Webでも考える人」https://kangaeruhito.jp/を立ち上げ、現在も一定の愛読者を獲得しています。紙媒体かWebか。ひとつの社会実験のようでもあります。いずれにしても、秋の夜長を楽しむに十分です。
 今夜はジャック・ランスロのクラリネットでモーツアルトとブラームスの五重奏を聴きながらのブログ更新でした。今週一週間お疲れ様でした。

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文集。青春を謳歌したキャンパスの思い出

2020-10-09 20:34:30 | Weblog

 台風14号が迫っています。なのに明日は講座の説明会があります。予約制ではないので、とりあえず待機はしますが、さあてどうなんでしょう。先月にあった第1回目の説明会も朝から雨が降っていました。そんな1週間を振り返ってみると、7カ月ぶりに講座が再開しましたし、来期の受講生募集活動を含めて講座運営一色でした。営利が目的ではありませんが、このコロナ禍です。出だしを心配していたところ、ふたつの講座で早くも満員御礼。あと二講座も相応の手応えを感じています。
 ところで、きょうの夕刊にこんな記事が載っていました。「お遍路さん カンバック」「宿がつなぐ巡礼リレー始動」。半年ほど歩き遍路を控えていましたが、お迎えするお宿のお客は例年に比べて8割減なのだとか。次回私が向かうお宿は当分の間「休業」を宣言されていました。でも、お遍路の道も徐々に開かれようとしています。ここ当分は講座運営に振り回されそうですが、落ち着いたら年内に一度「歩き遍路」に出かけることにいたしましょう。
 さてさて今週のテーマは何?。ヤン・パネンカのピアノでヤナーチェクとスメタナの曲を聴きながら、ぼんやり考えました。今週は講座関係のほかに何をしたっけ。そうそう、大学時代のOB会のお世話をしていました。現在、近況報告という名の文集を編集中です。原稿締切は今月末ですが、すでに20件あまり届いています。90歳を超える大先輩から若造まで、いろいろな世代の方々からメールや葉書で原稿が届きます。それをWordに打ち込み、レイアウトしていく。それがわたしの役目です。
 青春の一時期、たまたま同じキャンパスで過ごしただけなのに、母校に対する熱い思いが伝わってきます。時代の変遷に伴いキャンパスの風景も異なりますが、それでも同じ「場」で青春を謳歌した思い出は熱く心の内にあります。この感覚っていったいなんなんでしょう。卒業後それぞれの道を歩まれたのに、心の拠り所としての母校があります。
 そういえば、居間の一画に見なれない小鳥たちのお飾りがお目見えです。家内手作りステンドグラスの飾り物です。窓際に、なんとなくほっとする空間が生まれました(笑)。
 ここまで綴ったところで家内から「今夜、○○ちゃんが帰って来るんだって」と。名古屋に単身赴任中の長男君が、この土日を利用して帰ってくるのだそうです。先週は自宅に帰っていましたから、今週はぽっかり予定が空いたのでしょう。少~し寛いでもらいましょう。

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「秋」を楽しむ。

2020-10-02 20:08:21 | Weblog

 今週は久しぶりに出入りの多い毎日でした。月曜日、3カ月に一度の定期健診でした。娘のような女医さんから「う~ん、1キロ体重減らしましょう」なんて言われてしまいました。「自粛生活が長かったもので」と訳のわからない言い訳をする古希のお爺さんでした(笑)。
 火曜日、待ちに待った水彩画教室の再開です。これまで35名でしたが、ソーシャルディスタンスの関係で定員が絞られ23名でのスタートです。この日のテーマは「秋」。以前、お不動さんで見つけたドングリの写真をもとに描きました。これから、一つ一つの素材を丁寧に仕上げ、立体感を表現していくことになります。
 水曜日は小休止。街を散歩しながらみぢかな秋を楽しみました。小さな公園で見つけたのはヒガンバナです。昨年の秋は「歩き遍路」で田圃のあぜ道にたくさん見かけましたが、都会の小さな公園の片隅にもひっそりと咲いていました。
 曼殊沙華ともいうヒガンバナの花言葉は「あきらめ」「独立」。彼岸前後に開花し「花の咲く時期には葉がなく、葉のある時期に花がない」という特徴が、死者と生者、あの世とこの世を隔たりを連想させることに由来するのだとか。赤い花は「情熱」。燃えるような赤い花に由来。白い花は「また会う日を楽しみに」「思うはあなた一人」。赤く群生するヒガンバナの中にぽつんと混じって咲いていることに由来するのだそうです。でも、この公園では白いヒガンバナが圧倒していました。
 木曜日は朝から事務所でひと仕事でした。帰宅しておいしいお酒をいただきながらほっとひと息ついていると、テレビのニュースが中秋の名月を告げています。慌ててデジカメをもって庭に出ました。まん丸いお月さんが明るく輝いています。残念ながらお団子とススキは用意しませんでしたが、秋の夜空を楽しみました。
 その翌日、つまりきょう金曜日は待ちに待った第20回「四天王寺秋の大古本祭り」(四天王寺&関西古書研究会共催)でした。午前10時のオープンめざして四天王寺の境内に向かいました。
 新型コロナウイルスの関係で春の催しものが全滅でしたので、境内には早くから多くの愛好家の皆さんがお越しになっていました。古書店の皆さんも気合が入っています。中には広島勤務の時によく覗いていた老舗書店「アカデミイ書店」さんも出店されていました。まずはこちらのお店で数冊、次いで境内を歩き回って品定めです。
 この日連れて帰ったのは、「大阪もん」がテーマだったのに、「お能の見方」(白洲正子&吉越立雄)、「須賀敦子のフランス」ほか、「日本文化を知る」。あとは1冊100円コーナーで見つけた朝日文庫「世界名画の旅」(全7巻)。月末には京都の知恩寺にも出かけるので、ほどほどにしておきました。家に帰ると、きれいに手入れをしたあと長椅子に横たわってパラパラとめくります。いつの間にかお昼寝タイムになってしまいました。
 そして明日は土曜日、一日早いブログ更新となりました。明日明後日は特段の予定はありません。レコードでも聴きながらゆったりまったりの一日を過ごします。でも、来週のスケジュールをみると講座運営一色。..........いつまでも家に閉じ籠もっていないで一歩前に踏み出す。運営する側も受講する側も、そしてもちろん講師の先生方も、withコロナに向けて動き始めます。

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