緊急事態宣言が発出されて5日、前半はお散歩に行ったりお買い物に行ったりしたほかは遠出をすることもなく(当たり前ですね)、ひっそりと静かに過ごしました。それでも、じっとしていられない性分なので、花壇の手入れをしたり庭木の剪定をしたり草むしりをしたりで、それなりに普段使わない筋肉を使って気持ちの良い汗を流しました。
ところが昨日から少しひんやりした雨の日が続きます。春の雨を浴びて草木たちはまんざらでもないご様子ですが、私は自粛期間中でもありますので、毎日の感染者数に一喜一憂しながら、自宅で静かに過ごしています。そんなわけでいつもより1日早いブログ更新となりました。
長椅子に横たわってまず手にしたのは、第1章「古代の神々」まで読んでベッドの横に置いたままだった「日本人の心 神と仏のあいだ」(角川書店)でした。古本市で出会った30年近く前の本ですが、五木寛之、田中優子、松岡正剛、門脇禎二、小松和彦の対談を通じて、風の音、木の音、神のおとずれ、古代のうたげ....と論を広げながら古代の神に迫っていく世界に惹き込まれていきます。そして第2章は「神と仏のあいだ」。ぼんやりと日本人の「こころ」が浮かび上がってきます。
そういえば先日、実家の義姉から電話がありました。神の国「出雲」と違い全国一番のコロナ感染者数を数える大阪のこと。互いに健康を確かめあうことになりました。
そんなある日、新聞のラテ面を眺めていたら、TOKYOFM系列の「Kiss FM」で19:00から「村上RADIO」が放送されるのを見つけました。「花咲くメロディー特集」とあります。
ラジオのスイッチを入れると、村上春樹さんの軽快な語りに合わせて、ワーウィック、ビーチボーイズ、カレン・カーペンターとエラ・フィッツジェラルド。趣を変えてジャズ歌手のメル・トーメ、トレインチャ・オーステルハウス。ついでエイドリアン・ベイカー。そしてMFQ(モダンフォーク・カルテット)の演奏と続き、最後はジャズ・ギターのジョン・スコフィールドが演奏する「我が心のジョージア」。なんだか若返った気分になりました。
来月からは毎月最後の日曜日の夜に放送されるのだそうです。要チェックです(笑)。
https://www.tfm.co.jp/murakamiradio/
ラジオといえば、NHKラジオ「ラジオ深夜便」の午前4時台の「明日への言葉」。さすがに就寝中のことゆえ、ホームページにある「聞き逃し」コーナーから先日放送された社会学者・上野千鶴子さんの「旅立ちもおひとりさまで」を聴きました。本で読む上野先生とはひと味違ったお人柄に触れるのもラジオならではのこと。自粛期間中は静かな夜を共に過ごします。
この番組は毎日午後11時から翌朝5時までの間、アンカーの道案内で様々な話題を提供してくれる長寿番組です。騒々しい昼間の番組と違って、終始静かに流れる語りにほっとひと息です。
「ラジオ深夜便」に出会ったのは何十年も前のことでした。縁あって1か月ほどヨーロッパ6か国を歩き回ったあと帰国した夜、時差ボケのために寝つけない真夜中に出会いました。日本にいることを実感したものでした。
https://www4.nhk.or.jp/shinyabin/
気分転換に近所の本屋さんにも出かけました。そこで目に留まったのが雑誌「BRUTUS」の特別編集号です。何週間か前に平積みされている雑誌の中に、若い頃のグレン・グールドが愛犬と一緒に写った写真が表紙を飾る雑誌がありました。それが雑誌「BRUTUS」でした。一度も見たことのない雑誌でしたが、今回は「ブルータス初めてのクラシック音楽入門」と銘打って「増補改訂版」として並んでいました。家にお連れしました。
今でもグールドの人気は衰えていないということなんでしょう。若者の間でも根強い人気があるのだとか。最近、ちょっとご無沙汰していたグールドです。お薦めのLPレコードの中からハイドンの「後期6大ピアノ・ソナタ集」をレコード棚から取り出しました。
きょうは終日、雨が止みそうにありません。家内は階下で衣類の断捨離に励んでいます。私は、ネットで外付けHDDをご購入。溜まりに溜まった写真データの整理を進めます。