ところで、祝日休日の日に、家内とお出かけのついでに中古レコード店に立ち寄りました。手に入れたのは、ストコフスキー指揮のチャイコフスキーの交響曲第5番、ボスコフスキー指揮のリストのハンガリア狂詩曲、カンプラの歌劇「ヴェネチアの祭り」からの組曲、そしてパーセルの歌劇「ディドとエネアス」の、以上4枚でした。チャイコフスキーの5番のように、指揮者を変えて一貫して収集している曲以外は、ジャケットの絵の楽しさで選んだ衝動買いでした。なかでも歌劇「ディドとエネアス」のレコードは、箱入の米国盤で、印刷されていたニッパー君の絵柄が気に入りました。蓄音機のスピーカーの前で、怪訝そうに、かつての飼い主の声に耳を傾ける彼の姿に、何とも愛しさを感じてのご購入でありました。ちなみにカルタゴの女王ディドの忠実な侍女ベリンダ役をシュワルツコップが演じています。私が生まれた頃のずいぶん古い録音でした。
今回訪ねたお店も、お気に入りのDISCJ.J.でした。3階のレコードコーナーに行くと、いつも若いお兄さんが仕入れたばかりのレコードのお手入れに余念がない。訪れる客は、わたしと同年輩かそれ以上の年代の方々。時々こだわり派の若者がちらほら。都会の喧騒を離れ、軽いBGMが流れる空間のなかで、静かに品選びでした。そういえば以前、東京に出張した際、神田神保町界隈で中古レコード店を何件かハシゴをしたことがあります。古書店が入居しているビルの9階にあった、愛好家仲間で有名なお店を覗くと、確かに品ぞろいも豊富で、LP盤どころかSP盤も所狭しと並んでいました。でも、大阪に比べてとにかく高い。以後、品質の良いレコードが流通している間に大阪で仕入れてしまおう、という思いを強くしたものです。今年も暇を見つけては足繁く通った一年でした。
そんなわけで、今年もとうとう11月最終の日曜日となりました。師走の慌しさに、おそらくあっという間に2006年も幕を閉じるのでしょう。でも、少なくとも次のステージに進む足がかりは掴んでおきたい。....そんなことを考えていたら、プロコフィエフのフルート・ソナタニ長調作品94のレコードが終わろうとしています。フルート演奏はゴールウェイ、ピアノはアルゲリッチでした。(^^♪