晴れやかな朝を迎えました。4月も下旬、いよいよゴールデンウィークの幕開けです。と言っても、私は暦どおりです.....。この季節、七十二候では牡丹の花が咲く「牡丹華」と言うのだそうです。晩春に華麗に咲き誇る花の王者という形容詞がつきますが、今朝、鶯の鳴き声を聞きながら愛犬ゴンタとお散歩をしていたら、ご近所の庭先に牡丹の花が満開でした。そして我が家に戻ると、木陰につるした蘭が可愛い花を咲かせていました。草むらの奥ではヤマブキの花がひっそりと花開いておりました。
トピックスを二つ。まず一つ目。夏目漱石の「こころ」が4月20日から朝日新聞に掲載されています。作品「こころ」が紙面に登場したのが大正3年4月20日だったからなんでしょう。以後、夜ごと寝る前に目を通すのが日課になっています。かつて読んだ日のことを思い出しながら、しかし時代が変わっても人の心に大きな変化はなく、時代を超えた小説なんだろうと妙に納得した次第。
二つ目は、玉岡かおるさんの小説「お家さん」が読売テレビ開局55周年記念ドラマとして5月9日に放映されること。玉岡さんのブログで知りました。この作品は、明治から昭和初期にかけて神戸の経済界を牽引した鈴木商店の盛衰を、一人の女性と彼女を支えた男の生き様を追いながら表現しようとした意欲作です。文庫本で全2巻のボリュームですが、ドラマの方は1回限りの特別番組のようですから、どこかに的を絞っての展開になるのだろうと思います。玉岡さんの小説「銀のみち一条」に触発されて、銀の馬車道ウォーク(「生野銀山から生野峠まで)に参加したのは昨秋のことでした。この単純さにあきれながら、しかし玉岡小説に拘っています。
さて、今日の土曜休日は「第12回四天王寺春の大古本祭り」を覗いてきました。手にしたのは新潮日本古典集成「世阿弥芸術論集」でした。世阿弥の芸術論を注釈を頼りに原文で読みとろうと手にしました。難解な表現には文字の横に朱書きが施されているのが気に入りました。5月に入ると京都市勧業館みやこめっせで「春の古書大即売会」があります。初老の私にとっては嬉しい時期となりました。
その後、久しぶりに長女の家に立ち寄り、孫君たちにご対面でありました。4月1日に小学1年生になった長男君、20日に2歳の誕生日を迎えたばかりの次男君。ずいぶんと大きくなりました。中華料理店で円卓を囲んだ楽しい夕食会を催しましたが、二人とも黙々と食べていました。私の子供たちは食が細かったのに、孫君たちの食べっぷりは見ていて楽しいものでした。ゴールデンウィークに、京都市立動物園に連れて行く約束をして別れました。
ということで、連休初日はあっという間に終わりました。明日の日曜日は、同業他社の初老の仲間たち20名ほどで灘の酒蔵巡りに出かけます。たっぷりと美味しいお酒をいただいてきます。そういえば、ここ1カ月、公私共に”呑み二ケーション”の機会が増えていて、体重も増えてきました。5月の中旬には病院に行く予定ですが、これでは通院している意味がありません。そろそろ摂生しなければならないと思いながら、さあてこの先どうなることやら。