ブラスカル

元マラソンランナーですが、今や加齢と故障でお散歩専門、ブラタモリっぽく街歩きをしています。

米中緊迫

2015-11-06 19:46:02 | 政治経済
スプラトリー(南沙)諸島をめぐって、米中の駆け引きが続いています。

この海域には、中国が岩礁を埋め立ててつくった人工島が7つもあります。この領海12海里内を、国際法に基づく「航行の自由」を主張し、米駆逐艦が航行しました。
中国外交部は米国大使を呼び出し、不法な侵入を強く非難しましたが、一方で米国はそんな非難はどこ吹く風、作戦の定例化を明言。中国も、こぶしを振り上げた以上は、何らかの対抗措置を取らざるをえないでしょう。
でも、新疆ウィグル自治区やチベットでやったみたいに「ここは中国の領土である」と声高に叫べば、国際社会が反発をするのは必至。中国にとって得るものが少ないように思えます。
人工島は艦船や軍隊の常備配置も可能なものなのですが、中国はあくまで平和利用と説明、気象レーダーや灯台を設置、国際社会に公共財を提供し、航行の安全を図ると言っているので、改めてここを強調してくるのでしょう。でも、そんなことで納得するのはよっぽどおめでたい人。
中国は、相応の軍隊を配備して米海軍をけん制するとともに、さらなる人工島の要塞化、軍事拠点化を進めることになりそうで、一触即発の緊迫した場面が常態化するかもです。

この南沙の件、日本にとって対岸の火事ではありません。
中国の「一帯一路=アジア太平洋の新秩序作り」が、中国と領土を接する国と相いれないことはもちろんですが、そもそも岩礁を埋め立てて軍事拠点化することが正しいこととは全く思えません。

米国は、当然、「航行の自由作戦をみんなでやりましょう」と言ってくるでしょう。
日本としては、圧迫と偏狭、専制と隷従を失くし、自由と民主主義を守ろうとしている国際社会において名誉ある地位を占めたいと願うのであれば、やはり、米国と行動をともにすべきなんでしょう。
それとも、中国をこれ以上刺激しないように、自国のことのみに専念しますか。

あの安保法案がかなり堪えていると見受けられ、最近、歴史問題などで、事あるごとに日本に噛みついてくる中国、日本が人工島に近づけば、ますます日本非難をエスカレートさせること必至です。

ここが対中外交の正念場かも。

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