ブラスカル

元マラソンランナーですが、今や加齢と故障でお散歩専門、ブラタモリっぽく街歩きをしています。

6月に読んだ本

2013-07-01 00:07:31 | 読書
6月は、結局23冊でした。
思うように走れない分、読書量が増えている?

西尾維新さんの物語シリーズ、ファイナルシーズン最新刊の「暦物語」と、7月スタートのアニメに備えて、セカンドシーズン5冊を再読。
このシリーズもあと2冊(多分)、自分なりにかなり伏線が整理されてきました。というか、ストーリー展開自体がいきあたりばったりって気もするけど。
◆暦物語
暦クンと妹2を人含む暦ハーレムの女性たちとのメタな掛け合い、本来であればストーリー展開の手段であるはずのそれが、もはや目的となってしまっているこのシリーズにおいて、これは実に理にかなった短編集ですねー、と思わせて、最後の2話で一気に本編を進めてしまいました。まあ、それもありかな。西尾維新さんだし。
◆傾物語
ほぼ全編暦クンと忍の掛け合い、全体の流れからすると外伝的な位置づけになるのでしょう。でも、怪異の王・キスショットの凄まじさ、そして暦と忍の絆の確認という意味では、シリーズの中で大事な作品と思います。幼児の羽川翼も、大人の八九寺真宵も、萌えますね。
◆鬼物語 ◆猫物語(白)

時系列的には「傾物語」に続いて同時並行して起こっていた事件です。
◆囮物語 ◆恋物語
撫子ターンの2冊。教室のドアをローリング・ソバットでぶち壊し、蛇神になって暦クンを殺そうとする撫子を、花澤香菜さんがどう演じるか楽しみです。語り部は千石撫子に貝木泥舟、西尾さん、女性になり切って書くの、太宰治なみにうまいかも。
西尾さん、太宰治なみにうまいです。

黒岩重吾さんの歴史小説を3冊。
◆茜に燃ゆ―小説 額田王〈上〉(下) (中公文庫)

先月読んだ「中大兄皇子伝(下)」と同時代なのですが、俺様キャラの皇子が主人公の小説と違って、何ともあでやか。
◆天の川の太陽〈上〉 (中公文庫)

これも「中大兄皇子伝(下)」とほぼ同時代。上巻だけで660ページ、長かった。同時代の長編を、中大兄皇子、大海人皇子、額田王、違う主人公で3つも書くなんて、黒岩さん、ご苦労さんです。天智天皇、無理な外征と子供の溺愛、孤独な独裁者、晩年の豊臣秀吉みたいです。

◆人のセックスを笑うな (河出文庫)(山崎ナオコーラ)
20歳も年上の、それもさほど良い女っぽくない人妻との不倫にはまって、他に恋人も作らずに一筋で、最後は一方的に振られて、それでも未練たらたらのかっこ悪い青年、妙にリアルで、笑うどころか、気の毒なんですけど。主人公の独白で、みじめな話を、さらっと、軽く書いているのが救いというか、それがこの小説の良さなんでしょうけど。

◆粗にして野だが卑ではない―石田礼助の生涯 (文春文庫)(城山三郎)
功をなしたのちの人生をパブリック・サーバントとして社会に貢献する、もちろん生活に心配がないからできるんだろうけど、でも、何ともかっこいい。小説としての創作がない分リアリティがあります。こういうすごい爺さん、昔はいたよなって。

◆ガリレオの苦悩 (文春文庫)(東野圭吾)

TVドラマで内容を知っちゃっている話も多かったんだけど、さすがに原作、これはこれで、実に面白い。

◆RDG5 レッドデータガール 学園の一番長い日 (角川文庫)(荻原 規子)
泉水子が、猪突に、一気に、すごくなってしまいました。世界遺産候補も最後の1ページで簡単に決まっちゃたし。それにしても、学園祭、楽しそうだなー。
アニメはちょっと期待はずれかな。

◆ピース (中公文庫)(樋口有介)
初樋口有介。ああ、表紙のピースはそういう意味だったのか。急展開であっさりと犯人が割れて、このままでは終わらないよね、最後にもうひと波乱って思ったのだけれど、はっきりしないまま話は終了。
マスターも、梢路も、まだ何も本当のことを話していない。自分で想像しなさいということか。

◆宵山万華鏡 (集英社文庫)(森見 登美彦)

宵山も祇園祭も実際に見たことがないのだけれど、文章から、風景や色彩が浮かんでくるようでした。現実と幻想を行き来しながら、全ての話がつながってくる、森見登美彦さん、うまいです。

◆ココロコネクト ニセランダム (ファミ通文庫)(庵田 定夏)
いやー、なんというか、青春だなーって。
こうして熱くなれる時期があったかどうかって、きっと人生を大きく左右する。大人になると、熱くならなきゃ越えられない壁って、いっぱい出てきますから。ふうせんかずらって、障害になることで太一たちの成長を促してるというか、実はいいやつなんじゃないかって思っちゃいました。

◆変身(青空文庫)(フランツ・カフカ)
中学生の時以来の再読。当時はよく意味がわからなかったが、今読んでも難解。

◆この国のかたち〈3〉 (文春文庫)(司馬遼太郎)
司馬遼太郎さんの日本史に関わるエッセイ集、古代から近代まで、氏の歴史に関する知識は実に深くて幅広い。「文明の配電盤」の古市公威が勉強しすぎで身体を壊すといわれた時のことば、「私が一日休むと日本が1日遅れるのです」が印象的。明治のエリートの気質というものは、何とも頼もしく、すさまじい。

◆栞子さんの本棚 ビブリア古書堂セレクトブック (角川文庫)
ビブリア古書堂の作中で登場する小説集。「それから」と「道化の華(晩年)」は既読でしたけど、気になっていた「たんぽぽ娘」が読めて良かった。
「せどり男爵数奇譚」読んでみたくなった。

ビジネス書が4冊
◆「可能思考」で生きぬけ―自分の価値を高めて生きる (致知選書)(田舞 徳太郎)
自分にカツを入れるため、15年ほど前に読んだ本を再読。
著者の田舞さんのセミナーに行ったことがあるのですが、なかなか強烈でした。

◆統計学が最強の学問である(西内 啓)
大学の時、一般教養で統計学を受講して、統計学ってすごいと思ったのを思い出しました。あの頃は自分で計算していましたが、今は随分と進歩したのですね。
文系頭には特に後半が難しかったけど、ためになる本でした。
著者の想いのこもった文体もGOOD!

◆図解入門ビジネス ロジカル・シンキングがよーくわかる本―ビジネスに役立つ論理的思考法入門 (今井 信行)
絵や図が多くてとても分かりやすいロジカルシンキングの入門書。会社のデスクのそばに置いておきます。

◆究極の判断力を身につけるインバスケット思考(鳥原 隆志)

「60分で20案件を処理する」即断即決力を磨くトレーニング。例題は4択形式なので間違えることはほとんどないのだが、これが実際の現場であったら、どれくらいちゃんとできただろうか。
インバスケットについて易しく書かれていて言わんとすることはいちいち腑に落ちた。
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