「オプションB」、フェイスブックのCOO(最高経営責任者)、シェリル・サンドバーグは、最愛の夫を突然失った。
この本は、彼女がいかに苦しみ、そしてその悲しみからいかにして立ち上がったかの記録である。
彼女の友人で著名心理学者のアダム・グラントが教えてくれたのは、人生を打ち砕く経験から回復するための、具体的なステップがあるということだった。回復する力の量は、あらかじめ決まっているのではない。レジリエンスは、自分で鍛えることができる力なのだ。
この本を手に取ったきっかけは両足首の故障。それで自分はマラソンを走れなくなった。
マラソンを始めて数年間はタイムは順調に伸びた。フルマラソンもコンスタントに4時間を切るレースができるようになった。100kmマラソンやトレイルランニングも経験した。ハーフマラソンで1時間36分という自己ベストも出た。でも、その頃から、練習量を増やしてもタイムが伸びなくなった。そして同時に足首の痛みを感じるようになった。
フルマラソンを完走する同い年の人は日本中でざっと2500人、当時の自分のポジションは6~700番くらい。いつかは100番以内に入りたい。そしてローカルなレースでもいいから60代の部とか、70代の部とか、年代別で表彰台に立ちたい。それを自分の人生目標と決めた。そのためには「無事これ名馬」で、とにかく健康を維持し、幾つになっても走り続けることだ。
でも、気持ちと裏腹に足首の痛みは年々増し、練習量を増やしているのにタイムは落ち続けた。整形外科や接骨医も、何件も回った。骨棘の除去手術も受けた。半分冗談で、医者には「僕は走らないとマグロのように呼吸ができなくなって死んでしまうのです」と言い続けてきた。
もちろん、著者の最愛の夫を失った悲しみとは比べるべくもない。でも、ハーフマラソンの自己ベストを記録した年から12年目の夏、4件目の整形外科で、MR画像を見ながら、医者に「治らない。もう走るのは止めた方が良い」と言われた時の喪失感はかなりのものがあった。
原因はマラソンではなく、永年の酷使による経年劣化、外傷性の関節の変形と軟骨の磨耗で、その遠因はバレーボールをやっていた学生時代にまで遡る。バレーやマラソンに出会えなければ今の自分はないわけで、そのためにこの故障したこと自体を後悔しているわけではない。でも、ただひたすら残念で、事実を事実として受け止められない日々が続いた。
マラソンを走っている夢を見て夜中に目が覚めるとそのまま寝られなくなるため、心療内科で睡眠薬を処方してもらった。食欲が落ちて、運動もしていないのに体重が落ち始めた。マラソンの応援に行って、元気に走る仲間を見て辛くなり、そのまま帰ってしまったこともあった。
そんな時に自分のアンテナにかかったのがこの本だった。
日本と米国、夫の死と個人的な趣味の喪失、フェイスブックのCEOと普通の会社員、環境の違いは多々あれど、彼女が実践したことの一部は、確実に自分のレジリエンスを高めることに役立っている。
彼女に倣って、うれしかったことを書いてみる。中々1日3つはまだ見つけられないけど。このとおり長々と自分の心情をブログ上で吐露することも、彼女がフェイスブックを使ってやったことだ。
良い医学療法士さんにも出会え、毎週、周辺の筋肉を強化するリハビリもやっている。マラソンは到底無理にしても、10km程度のゆっくりジョグならできるようになってきた。
そして、やっと、マラソン以外のオプションBを探してみようという気持ちになっている自分が、今ここにいる
この本は、彼女がいかに苦しみ、そしてその悲しみからいかにして立ち上がったかの記録である。
彼女の友人で著名心理学者のアダム・グラントが教えてくれたのは、人生を打ち砕く経験から回復するための、具体的なステップがあるということだった。回復する力の量は、あらかじめ決まっているのではない。レジリエンスは、自分で鍛えることができる力なのだ。
この本を手に取ったきっかけは両足首の故障。それで自分はマラソンを走れなくなった。
マラソンを始めて数年間はタイムは順調に伸びた。フルマラソンもコンスタントに4時間を切るレースができるようになった。100kmマラソンやトレイルランニングも経験した。ハーフマラソンで1時間36分という自己ベストも出た。でも、その頃から、練習量を増やしてもタイムが伸びなくなった。そして同時に足首の痛みを感じるようになった。
フルマラソンを完走する同い年の人は日本中でざっと2500人、当時の自分のポジションは6~700番くらい。いつかは100番以内に入りたい。そしてローカルなレースでもいいから60代の部とか、70代の部とか、年代別で表彰台に立ちたい。それを自分の人生目標と決めた。そのためには「無事これ名馬」で、とにかく健康を維持し、幾つになっても走り続けることだ。
でも、気持ちと裏腹に足首の痛みは年々増し、練習量を増やしているのにタイムは落ち続けた。整形外科や接骨医も、何件も回った。骨棘の除去手術も受けた。半分冗談で、医者には「僕は走らないとマグロのように呼吸ができなくなって死んでしまうのです」と言い続けてきた。
もちろん、著者の最愛の夫を失った悲しみとは比べるべくもない。でも、ハーフマラソンの自己ベストを記録した年から12年目の夏、4件目の整形外科で、MR画像を見ながら、医者に「治らない。もう走るのは止めた方が良い」と言われた時の喪失感はかなりのものがあった。
原因はマラソンではなく、永年の酷使による経年劣化、外傷性の関節の変形と軟骨の磨耗で、その遠因はバレーボールをやっていた学生時代にまで遡る。バレーやマラソンに出会えなければ今の自分はないわけで、そのためにこの故障したこと自体を後悔しているわけではない。でも、ただひたすら残念で、事実を事実として受け止められない日々が続いた。
マラソンを走っている夢を見て夜中に目が覚めるとそのまま寝られなくなるため、心療内科で睡眠薬を処方してもらった。食欲が落ちて、運動もしていないのに体重が落ち始めた。マラソンの応援に行って、元気に走る仲間を見て辛くなり、そのまま帰ってしまったこともあった。
そんな時に自分のアンテナにかかったのがこの本だった。
日本と米国、夫の死と個人的な趣味の喪失、フェイスブックのCEOと普通の会社員、環境の違いは多々あれど、彼女が実践したことの一部は、確実に自分のレジリエンスを高めることに役立っている。
彼女に倣って、うれしかったことを書いてみる。中々1日3つはまだ見つけられないけど。このとおり長々と自分の心情をブログ上で吐露することも、彼女がフェイスブックを使ってやったことだ。
良い医学療法士さんにも出会え、毎週、周辺の筋肉を強化するリハビリもやっている。マラソンは到底無理にしても、10km程度のゆっくりジョグならできるようになってきた。
そして、やっと、マラソン以外のオプションBを探してみようという気持ちになっている自分が、今ここにいる
オプションB、見つかるといいですね。
大げさな読書感想文ですみません。
今は理学療法士さんについて、リハビリをやっています。もちろんまた走れれば走りたいけど、その前に健康寿命を損なうことのないように、医者のアドバイスには素直に耳を傾けようと思っています。
最近は自分らしくないことに読友さん(読書仲間)ができたりして、まあ、何とかやっています。