早いもので、今年ももう1月が終わってしまいました。
さて、1月は16冊、2023年の読書、まずまずの滑り出しです。
まずは、ここ1年くらいに発刊された新しめの単行本を3冊。
◆スタッフロール(深緑 野分)
深緑さんって、第二次世界大戦ネタが多い印象があったのですが、こういうのも書かれるんですね。私はアニメヲタ、怪獣ヲタなので、興味深いテーマのお仕事小説と読ませていただきました。
◆オオルリ流星群(伊与原 新)
理系ネタの作家・伊予原さん、今度は天文学!
高校時代の仲間が45歳になって集結、仲間の一人・彗子の夢である太陽系の果ての観測のための天文台建設に協力をする。その中で明らかになっていく彗子自身の高校生時代の真実、そして集まった仲間それぞれが今抱える問題も。
相変わらず圧倒的な理系の知識に裏打ちされた今と昔の群像劇、面白かったです。
◆八月の母(早見 和真)
自堕落でまともに子育てのできない親の前で子供はなすすべなく無気力に育ち、それがまたその子に連鎖する。やがて夢や希望を持てなくなった人たちが傷口をなめ合いながら暮らす蟻地獄のような暮らしが、些細なことで集団リンチ事件に発展した。
実際に起きた事件を題材にした、陰惨なお話でした。
自分にしては珍しく、文豪と呼ばれる人の作品を1冊
◆ぼく東綺譚 (永井荷風)
読んだきっかけは、仕事で鐘ヶ淵駅で降りた時、この辺りってなんもないけど独特の雰囲気があるよなーと思ったこと。赤線・玉の井って聞いたことあったけど、この辺りだったんですね。小説ってリアルな古地図、その地の記憶を想像し、ストーリーよりも小説全体の雰囲気を味わって読みました。
しつこく挑戦中の2022年の文庫本フェア読破、角川文庫から6冊、集英社文庫から2冊
◆ひとり旅日和 (秋川 滝美)
極度の人見知りのOLが一人旅を通じて成長していく。
水郷佐原は行ったことないけど(香取神宮は行った)、熱海、仙台、金沢、福岡は行ったことあり。(仙台、福岡は一人旅)、それぞれの懐かしい思い出を胸に一気読み。今年は台湾に行ってきたばかりだけど、またどっか行きて―。
◆教室が、ひとりになるまで (角川文庫)
「六人の嘘つきな大学生」の浅倉さんが仕掛ける特殊設定下ミステリー。「六人の、、、」同様人間の暗部を抉り出すような、それでいてラストに少し救いがあるような、なかなかによくできた作品でした。
◆警視庁アウトサイダー (加藤 実秋)
祝!ドラマ化ということで読んでみたが、、、ドラマと犯人が違うじゃん。主人公二人のイメージも西島さんと浜田さんでもないよなー、とか。でも、どっちもまあまあ面白いから良いか。
◆わたしは告白ができない。 (櫻 いいよ)
読んでるこっちが恥ずかしくなるようなラブコメ、こういうの、おじさんは嫌いじゃないです。結末はなんとなく見えちゃってましたけど、とても楽しく読ませていただきました。
◆小説 BATTLE OF TOKYO vol.1(月島 総記)
EXILEのプロジェクトの方は知らないので、あくまで小説として読みました。
第一巻はまだ序章ですね。四つノチームが出揃ってこれから何が起こるのか、続きが気になるものの、うーん、読まないかも。
◆いのちの車窓から (星野 源)
ちょうど「逃げ恥」のドラマの頃の星野さんのエッセイ集。新垣結衣さんのこと、この頃から褒めてんなー。
◆また君と出会う未来のために (阿部 暁子)
何年か前に「誰よりも遠いところにいる君へ」を読んで感動し、「続編があるんだね、読まなきゃ」と思いつつもずっとそのままにしていた。
基本的に別作品ではあるものの、結構つながるところはつながってて、かつ前作と同種のベタなタイムパラドックスものなのですが、どうしてもこういうのに感動させられてしまう。
読んでよかったなと思いました。「誰よりも、、」も再読しようかな。
◆世界を、こんなふうに見てごらん (日高 敏隆)
高名な生物学者さんの書いたエッセイ。口癖なのかイリュージョンという言葉がやたらと出てくる。人間が作り出した概念的世界から見たものはイリュージョン。幻、というよりも立場や前提が変われば可変的なものだということを肯定的にとらえた言葉なのだろう。学者さんの目から見た世界観、完全には理解できていないけど面白い。
昨年末の四大ミステリでランクインした本から2冊。
◆馬鹿みたいな話!: 昭和36年のミステリ(辻 真先)
これ、2020年に「このミス」などのランキングで1位を取った「たかが殺人じゃないか」の続編なんですね。前作は昭和24年、12年も経ってるから読み終わるまで分からなかった。
ミステリー、殺人事件のトリックはそれはそれとして、先の東京オリンピック前、大杉はTV局の職員、風早は駆け出しのミステリ作家になってました。テレビ黎明期の番組作成の舞台裏の話、こんなのを書ける作家さんって大御所・辻さんくらいですよね。TV番組や俳優さんも実名ででてきて、やたらノスタルジックな作品になってて、面白く読ませていただきました。
◆爆発物処理班の遭遇したスピン(佐藤究)
さんの短編ミステリーが8編。なんか、表題作だけが爆発物の作動条件に量子力学を応用した異質な作風で、残りの7編はホラーミステリー。ただし遺伝子操作?の怪物が出てきたり、貧乏やくざや夢野久作や元刑事のシリアルキラーの話だったりで、題材は多彩。どれも面白く読みました。
◆かくして彼女は宴で語る 明治耽美派推理帖(宮内 悠介)
ミステリーというよりも、明治末期の事件を題材にした短編集として面白く読ませていただきました。「パンの会」に参加していた実在の人物が実際にあった事件の謎を解く。宮内さんよく調べましたね、すごいです。「未来からの鳥」の鮫河橋、ジョギングや「君の名は」の聖地巡礼で行きましたが明治時代は貧民窟だったんですね。知らなんだ。
ずっと追いかけているラノベの最新巻が出たので。
■青春ブタ野郎はマイスチューデントの夢を見ない (鴨志田 一)
かなり久々の「青ブタ」続編、ちょっかいをかけてくる沙良に対しても安定の咲太対応、大学生編でも段々いつもの「青ブタ」らしくなってきました。相思相愛の麻衣さんとは、なかなか一線を越えませんねー。次作期待!
さて、1月は16冊、2023年の読書、まずまずの滑り出しです。
まずは、ここ1年くらいに発刊された新しめの単行本を3冊。
◆スタッフロール(深緑 野分)
深緑さんって、第二次世界大戦ネタが多い印象があったのですが、こういうのも書かれるんですね。私はアニメヲタ、怪獣ヲタなので、興味深いテーマのお仕事小説と読ませていただきました。
◆オオルリ流星群(伊与原 新)
理系ネタの作家・伊予原さん、今度は天文学!
高校時代の仲間が45歳になって集結、仲間の一人・彗子の夢である太陽系の果ての観測のための天文台建設に協力をする。その中で明らかになっていく彗子自身の高校生時代の真実、そして集まった仲間それぞれが今抱える問題も。
相変わらず圧倒的な理系の知識に裏打ちされた今と昔の群像劇、面白かったです。
◆八月の母(早見 和真)
自堕落でまともに子育てのできない親の前で子供はなすすべなく無気力に育ち、それがまたその子に連鎖する。やがて夢や希望を持てなくなった人たちが傷口をなめ合いながら暮らす蟻地獄のような暮らしが、些細なことで集団リンチ事件に発展した。
実際に起きた事件を題材にした、陰惨なお話でした。
自分にしては珍しく、文豪と呼ばれる人の作品を1冊
◆ぼく東綺譚 (永井荷風)
読んだきっかけは、仕事で鐘ヶ淵駅で降りた時、この辺りってなんもないけど独特の雰囲気があるよなーと思ったこと。赤線・玉の井って聞いたことあったけど、この辺りだったんですね。小説ってリアルな古地図、その地の記憶を想像し、ストーリーよりも小説全体の雰囲気を味わって読みました。
しつこく挑戦中の2022年の文庫本フェア読破、角川文庫から6冊、集英社文庫から2冊
◆ひとり旅日和 (秋川 滝美)
極度の人見知りのOLが一人旅を通じて成長していく。
水郷佐原は行ったことないけど(香取神宮は行った)、熱海、仙台、金沢、福岡は行ったことあり。(仙台、福岡は一人旅)、それぞれの懐かしい思い出を胸に一気読み。今年は台湾に行ってきたばかりだけど、またどっか行きて―。
◆教室が、ひとりになるまで (角川文庫)
「六人の嘘つきな大学生」の浅倉さんが仕掛ける特殊設定下ミステリー。「六人の、、、」同様人間の暗部を抉り出すような、それでいてラストに少し救いがあるような、なかなかによくできた作品でした。
◆警視庁アウトサイダー (加藤 実秋)
祝!ドラマ化ということで読んでみたが、、、ドラマと犯人が違うじゃん。主人公二人のイメージも西島さんと浜田さんでもないよなー、とか。でも、どっちもまあまあ面白いから良いか。
◆わたしは告白ができない。 (櫻 いいよ)
読んでるこっちが恥ずかしくなるようなラブコメ、こういうの、おじさんは嫌いじゃないです。結末はなんとなく見えちゃってましたけど、とても楽しく読ませていただきました。
◆小説 BATTLE OF TOKYO vol.1(月島 総記)
EXILEのプロジェクトの方は知らないので、あくまで小説として読みました。
第一巻はまだ序章ですね。四つノチームが出揃ってこれから何が起こるのか、続きが気になるものの、うーん、読まないかも。
◆いのちの車窓から (星野 源)
ちょうど「逃げ恥」のドラマの頃の星野さんのエッセイ集。新垣結衣さんのこと、この頃から褒めてんなー。
◆また君と出会う未来のために (阿部 暁子)
何年か前に「誰よりも遠いところにいる君へ」を読んで感動し、「続編があるんだね、読まなきゃ」と思いつつもずっとそのままにしていた。
基本的に別作品ではあるものの、結構つながるところはつながってて、かつ前作と同種のベタなタイムパラドックスものなのですが、どうしてもこういうのに感動させられてしまう。
読んでよかったなと思いました。「誰よりも、、」も再読しようかな。
◆世界を、こんなふうに見てごらん (日高 敏隆)
高名な生物学者さんの書いたエッセイ。口癖なのかイリュージョンという言葉がやたらと出てくる。人間が作り出した概念的世界から見たものはイリュージョン。幻、というよりも立場や前提が変われば可変的なものだということを肯定的にとらえた言葉なのだろう。学者さんの目から見た世界観、完全には理解できていないけど面白い。
昨年末の四大ミステリでランクインした本から2冊。
◆馬鹿みたいな話!: 昭和36年のミステリ(辻 真先)
これ、2020年に「このミス」などのランキングで1位を取った「たかが殺人じゃないか」の続編なんですね。前作は昭和24年、12年も経ってるから読み終わるまで分からなかった。
ミステリー、殺人事件のトリックはそれはそれとして、先の東京オリンピック前、大杉はTV局の職員、風早は駆け出しのミステリ作家になってました。テレビ黎明期の番組作成の舞台裏の話、こんなのを書ける作家さんって大御所・辻さんくらいですよね。TV番組や俳優さんも実名ででてきて、やたらノスタルジックな作品になってて、面白く読ませていただきました。
◆爆発物処理班の遭遇したスピン(佐藤究)
さんの短編ミステリーが8編。なんか、表題作だけが爆発物の作動条件に量子力学を応用した異質な作風で、残りの7編はホラーミステリー。ただし遺伝子操作?の怪物が出てきたり、貧乏やくざや夢野久作や元刑事のシリアルキラーの話だったりで、題材は多彩。どれも面白く読みました。
◆かくして彼女は宴で語る 明治耽美派推理帖(宮内 悠介)
ミステリーというよりも、明治末期の事件を題材にした短編集として面白く読ませていただきました。「パンの会」に参加していた実在の人物が実際にあった事件の謎を解く。宮内さんよく調べましたね、すごいです。「未来からの鳥」の鮫河橋、ジョギングや「君の名は」の聖地巡礼で行きましたが明治時代は貧民窟だったんですね。知らなんだ。
ずっと追いかけているラノベの最新巻が出たので。
■青春ブタ野郎はマイスチューデントの夢を見ない (鴨志田 一)
かなり久々の「青ブタ」続編、ちょっかいをかけてくる沙良に対しても安定の咲太対応、大学生編でも段々いつもの「青ブタ」らしくなってきました。相思相愛の麻衣さんとは、なかなか一線を越えませんねー。次作期待!
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます