奥武蔵ウルトラマラソン

奥武蔵ウルトラマラソンの申込書が届いたので、早速申し込んできた。１万円も払ったのだから、これでもう後には引けない。
退路は断たれた。がんばるっきゃない。

私と奥武蔵ウルトラの出会いは３年前の今頃。
中学校の同級生の女性にウルトラマラソン・フリークがいて、しきりと奥武蔵への出走を進める。
「いいのよ～。素晴らしいのよ～。絶対感動するから。」と、まるで新興宗教か自己啓発セミナーのような勧め方であった。
当時の私は、荒川でボロボロの初完走（というか、完歩）をしたばかりで、真夏の山道を75kmと聞いただけで気絶しそうになり、きっぱり断り、身代わりに会社の友人の「海坊主」くんを差し出した。
当日応援に行ったが、海坊主くんはそこそこの実力者なので、あっさり完走していた。
私はなぜか同級生の姫の伴走を15kmほどして、一緒にゴールテープを切って、写真に収まってしまった。
「これで来年は逃げられない。」そう思った。

03年は、意を決して出場に踏み切った。目標は時間内完走、ただそれだけ。
暑かった。
急坂はほとんど歩いた。
両足の小指の爪が黒くなった。
ウェアずれで、内腿がみみず腫れのようになった。
ゴールの瞬間は、感動だった。
大人になって、これほど心の底から「やった！」と思えたことが、今まで果たしてあっただろうか。
痛む体を引きずりながらの帰り道、もう来年の奥武蔵のことを考えていた。

04年は、前年よりはちょっとだけまともに走れた。
今年はどんな走りが出来るんだろうか。