ブラスカル

元マラソンランナーですが、今や加齢と故障でお散歩専門、ブラタモリっぽく街歩きをしています。

陵墓指定再検討問題

2005-05-08 22:14:05 | 歴史
本日の読売新聞の一面に「陵墓指定再検討していた」という記事が載っていた。こんな歴史ネタが一面なんて、本当に珍しいことである。
歴代天皇の陵墓と、その可能性がある陵墓参考地について、宮内庁(旧宮内省)が、戦前から昭和30年代にかけて一部指定の見直しを本格的に検討していたことが、同庁の内部資料で明らかになったということだ。
内部資料は、応神、継体など、10天皇陵について、自らの指定が誤っている可能性に言及している。
現在の歴代天皇の陵墓は、そのほとんどが幕末から明治初期に比定されたものであり、その後の学問の進歩から、比定が間違っていると思われる事例が沢山出てきている。
そのほとんどが間違っているという意見もある。
にもかかわらず、現在の宮内庁は、「100%確実な資料が見つからない限り、陵墓や参考地の変更は難しい。」という立場を取っている。
さらには、「皇霊の静謐を守るため」という理由で、研究者ですら陵墓への立ち入りを認めていない。
これでどうやって確実な資料を見つけられるというのであろうか。
そんなに自分達の間違いが分かるのが嫌なのか。
見たくないものからは、何かと理由をつけて目を背ける、お役所体質そのものである。

第26代の継体天皇は、応神王朝が武烈天皇で事実上断絶した時に、越から身を興して天皇家を継いだ、歴史上も非常に重要な天皇である。
その継体の本当の陵墓と思われる今城塚古墳は、陵墓参考地にも指定されず、単なる公園となっている。
「皇霊の静謐」を守ろうとしていないのは誰か、宮内庁には胸に手を当てて良く考えていただきたい。
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3 コメント

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興味しんしん (shimo)
2005-05-09 10:52:48
陵墓を発掘したら何かまずいものでも出てくるのかもしれないって勘ぐちゃいます。

継体天皇は実は百済の人だったりとか、想像すると楽しいのですがね、、。

宮内庁だけじゃないけれど、何でも先延ばし体質はどうにかしなきゃ。



陵墓を見たくて、学生のころ関西をあちこちまわりました。

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shimoさんも古代史ファン? (RASCAL)
2005-05-09 22:40:40
古代史ファンならずとも、日本の歴史が本当はどうだったのか、知りたいはずです。

陵墓をどんどん発掘調査すれば、おそらく今までの歴史の常識を覆すような発見があるはず。

宮内庁は、それが嫌なんでしょうね。

今の宮内庁の態度が、戦前のファシズムの時代以上に硬直的だなんて、納得できないです。



shimoさんのおっしゃるように、継体天皇や応神天皇が実は百済の人だったり、存在が疑問視されている神武~開化天皇の陵墓が実はただの丘だったり、なんてことがもしあれば、それは、宮内庁のみならず、日本人にとって、ちょっと居心地の悪い事実でしょう。

でも、それでも真実は明らかにされるべきです。

それを意図的に避けるのは、捏造と紙一重と思います。
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御簾のむこう (あくび)
2005-05-14 00:49:06
「みえなばみえね・・・」ではなくて、事実に直視し、誤った伝承は正す勇気が欲しいですよね。



継体天皇が渡来人というのはあり得る話だし、調査をすると興味深い発見がたくさんあるに違いないと、想像するだけでわくわくしてきます。
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