ブラスカル

元マラソンランナーですが、今や加齢と故障でお散歩専門、ブラタモリっぽく街歩きをしています。

3月に読んだ本

2013-04-01 22:02:13 | 読書
2013年3月に読んだ本の数は18冊でした。

■RDGレッドデータガール はじめてのお使い (角川文庫)(荻原 規子)

アニメ化ということで初読。最初はちょっと退屈だったけど、後半やや盛り上がったので、つかみとしてはOK。
本格的な感想はアニメや2巻以降を読んでからにします。
アニメの泉水子さん役、早見沙織さんみたいですね。ピッタリと思います。

■聖徳太子―日と影の王子〈4〉 (文春文庫)(黒岩重吾)

黒岩重吾さんの歴史小説を時代順に読書中。
絶対的権力者・蘇我馬子と渡り合い、自分の理想を実現しようとする青年・厩戸の短かった全盛期。
政治ってのはいつの世も虚々実々の駆け引きということか。

■斑鳩宮始末記 (文春文庫)(黒岩 重吾)
緻密な時代考証に基づいた筆致が特徴の黒岩さんなのですが、これは例外。
単に飛鳥時代の斑鳩の宮を舞台にした短編ミステリーです。
下ネタとも思える男女間の記述も多く、黒岩さんが息抜き、お遊びで書いたもの?
続編の「子麻呂が奔る」は飛ばして次の黒岩作品は「紅蓮の女王」にいきます。

■国民の道徳(西部 邁)

いやー、長かった。そして読みづらかった。わざと分かりにくいように書いてるんじゃないかと思われるような悪文でした。
でも、内容的には感銘する部分が多かった。人間は教育(知育、体育、徳育)されて人間になるのであって、生まれながらに自由で平等という基本的人権思想と民主主義がくっつくとろくな社会にならないというのは同感。600ページを超える大書が、付箋だらけになりました。

■完全なる首長竜の日 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)(乾 緑郎)

これ、目覚めたと思ったのも仮想現実の中ってオチ、それとも現実が仮想に侵食された?
自分の生きているこの世界が仮想現実でないことを証明できるのか、なんて思ってしまいました。
綾瀬はるかで映画化されるみたいだけど、そっちは全然違う話になるみたい。

■軽症うつ病 (講談社現代新書)(笠原 嘉)
部下のメンタルヘルスのために、そして自分のために、正しい知識は必要なので。 心因性ではない、内因性のうつ、良くわかりました。読んでよかった。

■往復書簡 (幻冬舎文庫)
■贖罪(双葉文庫)

湊かなえさんの作品を2つ。
「往復書簡」は、湊さんの作品の中で初めて結末に救いのある作品でした。最初の「十年後の卒業文集」は序盤で何となく想像ついちゃったけど、後の2つは湊さんらしい、そうきたかと思わせる、ミステリーとしても良い話でした。
「贖罪」は、湊さんらしい、あざといくらいに救いのない作品。

■娼年 (集英社文庫)
■逝年 (集英社文庫)

石田衣良さんのシリーズもの。
女性への優しさなのか、プロ意識なのか、まあ、その両方なんでしょうけど、リョウくん、娼夫が天職ですね。お客さんもいい人ばっかりで、お客さんに成長させてもらったってことかな。
フツウの性道徳を軽く飛び越えちゃっている小説ということで、よろしいんじゃないでしょうか。
これが売春じゃなければ、理想的な顧客関係といえるんだけど。ストレートな性描写の割には淫靡でない、意外とさわやかな読後感でした。

■少女地獄(青空文庫)(夢野久作)
夢野久作は初読み。少女を主人公にした短編が3篇。
「何でもない」は虚言癖の看護師、「殺人リレー」は友人を殺した夫に復讐するバスの乗務員、「火星の女」は校長の悪事を暴く女学生、どれも最後は主人公の女性の自殺で終わる。そこにあるのは憎しみではなく歪んだ愛のかたち。昭和初期に書かれた小説とは思えない、何とも不気味なお話でした。ひとつあげるとしたら「火星の女」かな。自分が黒焦げ死体になってまで復讐をしようとする執念はすごい。

■ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~ (メディアワークス文庫)(三上延)

原作もTVドラマも、もちろん嫌いじゃないけど大好きってわけでもないくらいの思い入れ、でもなんとなく読んじゃうんですよね。
江戸川乱歩を下敷きにしたミステリーや確執のある母親の登場、なかなか面白かったです。
でも、栞子さんと五浦くんの仲が少し進展したことが最大のポイントでしょうか。

■江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫)
「ビブリア古書堂の事件手帖」に影響されて読んだのは「時計仕掛けのオレンジ」に続いて2冊目。
江戸川乱歩は子供のころに読んだかもしれないけど、大人になってからは初読。
単純なミステリーではなく、猟奇的というか、不気味というか、とても大正時代の作品とは思えない面白さでした

■傍聞き (双葉文庫)
初長岡作品。表題作ほか短編が4編、よくできた、相応に面白い作品でした。救急に刑事に消防に更生保護施設を題材にした人情系ミステリー。こういうのが得意な方なんでしょうね。

■マラソン・ウーマン (幻冬舎文庫)(甘糟 りり子)

マラソンの文字につい反応して古書市で購入。
彼女がフルマラソンを走った06年は自分も自己ベスト目指して走りこんでいた頃、まだ今ほどマラソンブームじゃなかった。
最初は同じ足首に故障を持つ者として、足にメスを入れるのって大変なんだなーなんて同情、共感していたのですが、コーチ、トレーナー、メーカーサポート、海外レースに伴走者、ここまで徹底的に恵まれた環境にいながらなかなか自分を追い込めない著者に、ついイラッと来てしまいました。

プレゼン、デリバリースキルに関するビジネス書を3冊。
■仕事ができる人の5日で身につく「伝える技術」(西野 浩輝)
■プレゼンの上手な話し方(福田 健)
■伝える力 (PHPビジネス新書)(池上 彰)

個人的にプレゼンテーションスキルを高めようと思って、意識してその手の本を読んでいます。池上さんの本は実にわかりやすくていいのですが、これはちょっと初心者向けに過ぎた。
この中では、仕事ができる人の5日で身につく「伝える技術」が良かった。
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