8月26日一ヶ月の予定でアイルランドへのキャンプ旅行に出発した。日本は7-8月は猛暑で熱帯夜が続いているとの事、ロンドンの8月は一日中晴天の日が5日しかなかった。Tシャツで歩き回れる日が少ないのは毎年のことだけれど、家庭に冷房装置が要らないことだけがよいことかも知れない。それにしてもこの日の天気はひどかった。
ロンドンから西にまっすぐ高速道路で210マイルの南ウエールスの最突端ペンブロークまでほとんど雨、午後4時過ぎペンブロークの港に一番近いキャンプサイトにたどり着いた。ほんの少しの晴れ間に海岸へ行ってみたが強風、寒風で数分で帰ってきた。海岸は砂浜が長く伸びて、晴天ならば夏休みの終わり前、最後の夏を楽しむ家族連れでにぎわうはずであろう。
此の夜のテレビニュースでは英国のあちこちで洪水、スコットランドの北ででマイナス2度になったとの事だった。
いつもキャンプ旅行の前には持ってゆくものすべてのリストをチェックするのだけれども今年7月に4週間の南英国(デボン、サマーセット、ドーセット)へ行った時に飲み水の容器を忘れ、当地へ行くまでお茶も飲めなかった。今回は忘れないよう容器をキャンパーに積んでおいたが、水を入れるのを忘れ、高速道路の休憩所でお茶を作って休憩するのに、水が無かった。3箇所目の休憩所でやっと水道を見つけ、昼食休憩をすることができた。こんなことは今まで無かったので,慣れとは恐ろしいものだと思う。もしかして年のせいか?
翌朝は打って変わった青空でペンブロークから南アイルランドの東南のロスレアの港までフェリーで3時間半、海は凪いで船酔いをしなかった。
5年前10月から11月の1ヶ月北アイルランドから南アイルランドまでを一周した。その時はウエールズの最北端のホリーヘッド(Holyhead)から首都のダブリン(Dublin)までフェリーで渡ったのだけれども、港を出た途端から激しい揺れで3時間半をひどい船酔いで、洗面所から一歩も出られなかった思い出がある。元船乗りだった亭主は今まで一度も船酔いしたことが無く、同情心も無い。それ以来両手首のつぼを圧迫すると船酔いしないというサポーターを使っていて、北欧やアイスランド、ギリシャからイタリアのフェリーには必ず使っている。それでひどい船酔いをしないのだと思うが、亭主は笑ってあんな池のように波の立たない海で揺れないもの、酔うわけ無いじゃないかという。
ペンブロークの港からアイリシュ海に乗り出すまでは、大小の島や半島に囲まれた静かな内海を通り、ウエールズのきれいな町並みや、岬の灯台、小島の城砦などを楽しみながら通り過ぎた。アイリッシュ海ではソファーで寝ていったので、時間は意外と早く過ぎた。
一番最後の写真がロスレアー(Rosslare)のフェリー港でまったく田舎の港だった。ペンブロークでもロスレアーでもパスポートを一度も提出することなく通り過ぎた。