毎週土曜日午後6時から1時間タヴィラの教会でコンサートがある。タヴィラには音楽・美術アカデミーがあり、生徒280人がこのアカデミーで学ぶ。毎年10月から6月までタヴィラに多数ある教会でコンサートが開かれる。夏はアカデミーの庭でコンサートが開かれるという。
毎週土曜日、ロジャー・ペニー夫妻にジョン・ステファニー夫妻の5人で午後5時にキャンプサイトを出て当日指定の教会へ向かう。2月の5時過ぎは明るく夜風が寒くなるから皆冬装束。
このミゼリコディア教会は2月に2回コンサートが開かれた所、正面の金箔を塗られた祭壇や両脇のブルーのタイルが素晴らしい。
第1週目はアカデミー音楽教師ルイッシュ・コンセィサオ(Luis Conceicao)によるピアノ演奏で、彼自身が作曲したピアノ曲など演奏してくれた。あまり良かったので彼のCDを買ってしまった。
翌週は僧院をホテルに改装して教会だけは残したグレィシャ僧院で、バーバー合唱団の合唱。こじんまりとした合唱団だったが、歌はクラッシクより過去の映画音楽などを主にしていて、聴きやすく楽しめた。公演が終わると7時、タヴィラは真夜中の雰囲気、土曜日の夜で町の中心地にはほとんど人影を見かけない。
3週目はギター演奏、アルハンブラの思い出をビデオに収めた。
この週の金曜日夜、タウンセンターのレストランで食事をしながらファドを楽しめるというので、キャンプサイトの英国人夫妻4組と私と亭主、総勢10人が一週間前から予約して出かけた。金曜日だけは予約なしでは入れないという。狭いレストランが満席だった。
この夜はオーロラ・ゴンチャルヴェスという若くて太った女性がファドを歌った。食事もファドの合間に出てくるから夕方7時から始まった夕食が終わったのは10時近くだった。
このレストランのスペシャリティーのタコの足をクックしたのが素晴らしく美味しかった。
英国人4組は数年前からこのサイトに来ている人たちだから皆お友達、お昼にポルトガル料理専門レストランで一緒に食事をして、デザート・コーヒーは近くのカフェーで楽しむ。
このレストランで美味しいのは焼き魚なのに注文したのは私ともう一人だけだった。英国人は魚の骨が苦手で、食べ方もナイフとフォークでは無理なのだろう。
道路際のカフェーで昼間の太陽が暑くて大変だったのに、彼らは全然構わないところが日本人とは大いに違う。
2月最終の週に英国から友達夫婦が訪れ、金曜日の夜を予約してファドのレストランへ行った。この日中郊外を散歩して午後2時過ぎやっと昼食にありついた。川縁のレストランで2人が焼き魚を頼んだ所大きなお皿に焼き魚3匹とモンコいか1匹が出てきて、二人分だろうと半分に分けていたらまた一皿持ってきて、一皿が一人分と判って驚いたのなんの、それでも全部たいらげて満腹した。夜のファドのレストランではお腹が空いていなくてせっかくのごちそうも台無し。この夜のファドは1月末にアカデミアのコンサートの一環で聞いたタヴィラ出身のマルシオ・ゴンカレスが出て歌ってくれた。
2週続けて聞いた亭主は先週の女性より彼のほうが良かったと褒めていた。伴奏のギターとポルトガルギターの2人の合奏がまた素晴らしかった。
この土曜日はまたミゼリコディア教会でチェロとダブルバスの演奏があった。コンテンポラリーの耳慣れぬ曲だったがチェロの音が良かった。