Reiko's Travel 記事と現在の英国事情

在英51年、2020年7月未亡人になって以来、現在英国事情と過去の旅行の思い出を記載。

2014年の越冬旅行ー3月のエンターテイメント

2015-03-17 17:53:30 | キャンピングヨーロッパ 2014-2015

  

3月第一週目の土曜日はミゼリコディア教会でアカデミア合唱団の宗教曲と音楽教師イソベル・レイス(Isobel Reis)の素晴らしいソプラノの独唱があった。合唱団の方は全然記憶に残らないが、イソベルさんの歌声には魅了された。もう中年と思える彼女は声が若くて綺麗に澄んだソプラノで、若い時に音楽コンクールに出たことがあるのだろうかと聞きながら考えていた。

 

3月11日、近くのショッピングセンターのシネマでENO ( English National Opera )からのオンライン・オペラのラ・トラヴィアーター(椿姫)があった。

イギリス人のペニーと私それにキャンパー近くのフランス人フランソワーズとジョセリンが一緒に行くことになった。2人のフランス人は初めてのオペラで、ストーリーがわからないと面白く無いだろうと歩きながらストーリーを手短に話したが、何しろ英語が通じない。おまけにENO のオペラは英語で歌い、翻訳にサブタイトルはポルトガル語、結局彼女たちはラヴ・ストーリーだとしか判らなかったに違いない。

 

ところがENO のオペラは何時も奇をてらう傾向があり舞台装置が4幕とも変化なし。赤いカーテンが幾重にかさがっているだけで衣装も現代風、主人公ヴィオレッタに扮したエリザベス・ザロッフがはじめから最後まで素晴らしい声で歌ったのがただひとつのとりえだった。恋人役アルフレッドに扮した若い男性はずんぐりむっくり、知能が低い本の虫という感じでヴィオレッタが恋に陥るには大いに無理がありそうな感じだった。

2幕目の2人が住む田舎のコッテージも同じ幕で4幕目にヴィオレッタが死んでゆくところも舞台装置が汚く変わらず全くがっかりさせられた。

ENOはオペラを初めて見たフランス女性2人の、オペラに対する興味を完全に奪ってしまった。

 

 

 

14日土曜日、サン・セバスチャン教会でファーローからのコーラス・グループ・コーロヴォザート(Coro Vozart)の公演があった。男性3人女性3人の少人数だったが一人ひとりが非常にいい声でうまく、玄人らしいことが分かった。あまりに素晴らしくてヴィデオに録画し、感激して帰った夕方の7時、タヴィラの大橋から見るタヴィラの町は夕暮れが迫って昼とはまた違ういい顔を見せてくれた。

  

 

15日日曜日の午後、アカデミーでウクレイナの民族歌曲の公演へ行った。白髪のおじいさんコンスタンチン(Konstantin)と民族衣装に着飾ったナタリヤ(Natalya)はコンスタンチンのギターに合わせてウクレイナのフォークソングを歌ったが、彼女の声がガサツで全然おもしろくなかった。ところがコンスタンチンが私に興味を示して、自分は柔道3段、囲碁と将棋をやるがまだ日本へ行ったことがないとのこと。彼らの名前を書いてくれた。

この日のただひとつ楽しめた曲がロシア歌曲カリンカとはなんとも皮肉。

 

この日、ロンドンの我が家の近くから来た英国人女性とも親しくなり、メールの交換をしたり、写真を送ってほしいというポルトガル人女性とも親しくなり,人の輪がだんだん広がっていく。

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2014年の越冬旅行ーカリィスシ(Carricos)

2015-03-17 12:18:57 | キャンピングヨーロッパ 2014-2015

3月初旬、寒い風が止まって直射日光が暑くてたまらないような日、2人でキャンプサイトから北へ7kmのカリィスシへ歩きに行くことにした。ロジャーから借りた地図を見てもこの村がどれほどの大きさかが判らない。一応サンドイッチとコーヒーを持ってゆくことにし、準備完了すると何時も11時ごろになる。これも毎朝9時にラジオ体操やジムの機械で体力増進しているからにほかならない。

 

キャンプサイトから2kmのフォンテ・サルガーダには何度も行っているからこのあたりは良く判るが、高速道路の下を通るトンネルをくぐったのは今年の2月が初めてだった。

その時はトンネルをくぐってすぐの左に折れる急坂を登ってタヴィラや海が見える丘を歩きまわった。

 

カリィスシは北へ行く県道を6km行き、二手にわかれた道を左に折れて1km行ったところの村で、ここで車道は行き止まり、村の入口にバス停がある。

 

村は20軒ほどの家が固まっているだけ、店もレストランのない。

 

 

トンネルをくぐると辺りの乾燥した岩肌の丘に野生のバタフライラヴェンダーが花盛り、白い花をつけるシスタスの茂みが今は3分咲き。この花は今から4月頃まで辺り一面を白の水玉模様で埋め尽くす。

  

2月15日から雨が降っていないから辺りは乾燥して川にも水がない。それでも節水とか断水とかは一切ないからこの国の水源がどこから来るのかは不思議でならない。

 

途中の村に丸い石作に屋根を覆った珍しい建物があったが、カリィスシの村では屋根が落ちてしまった丸い壁がいくつも残っていて、これが物置小屋か動物の飼料小屋であったらしいと分かった。

  

水がなくても周囲は明るい緑とラヴェンダーの花で素晴らしい田舎の景色だった。

帰りのフォンテ・サルガーダの村外れ、郵便屋さんがたくさんの郵便ボックスに郵便物を入れているのを見た。ここでは家屋が散らばっているから一軒づつ配達することがないらしい。

帰り道でトラクターが耕している畑地にコウノトリが集まって餌を探しているのが見えた。

彼らは人間には臆病だがトラクターは食料を探す助けとでも思っているらしい。ミミズやトカゲなどを探しているのだろう。

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