翌朝、今までの悪天候が嘘だったみたいに晴れ渡り、9時にはキャンプ場を出発し一路ベルゲンへ向かって北上しました。
ノルウェーの地図をごらんになると判りますが、何処の海岸線もずたずたで道路がいたるところで途切れていて、ベルゲンまで3回もフェリーに乗りました。
そしてノルウェーほど物価の高い国は無くこのフェリー代が馬鹿にならない金額なのです。フェリー代はキャンパーの長さ6メーター以内か以上かで2倍の金額を支払わなければなりません。
私たちのキャンパーは6メータ19センチで、馬鹿正直に6メーター以上と自己申告していたものです。このずーと後になってドイツ人のおじさんに”6メーターと申告しなさい”といわれるまで2倍の金額を払っていました。
1回目のフェリーで一人旅の日本人女性に出会いました。たったの1週間で日本・ノルウェーを往復し、オスロ、スタバンゲル、べルゲンをバスと電車で廻るそうで私たちの旅をうらやましがっていました。
途中の道でドイツ系列のスパーマーケットを見つけてショッピングをしましたが、食料品の値段高く英国の2倍はします。英国では食料品には物品税がかかっていませんがここでは14%、食品以外にかかる物品税は25%なのです。
海は晴れ渡って真っ青、ところどころに鮭の養殖場があります。海岸線や島を縫って行くので周囲には昨日のような高い山は無く、打って変わって真夏のような暑さになりました。
午後3時にはベルゲン郊外のキャンプ場に落ち着きました。浅い池の畔のこじんまりとしたキャンプ場で、天気のよいこの日から夜も暗くなることが無く、早朝池の向うの山から太陽が顔を出すと、水面から朝もやが上がってきました。
私たちのキャンパーの近く、3輪のモーターバイクにおもちゃみたいなキャラバンを引いて、旅しているドイツ人の中年夫婦がキャンプしていました。これからの数週間この人たちとフインランドまでの、あちこちのキャンプ場で出会うことになろうとは思っても見ないことでした。