希望屋 ~ren_ka ci=set~

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マイナーゲーの夕べ その21 「マニアックプロレス」

2007年03月15日 22時32分35秒 | └マイナーゲーの夕べ
THE零戦」を予約したら、店員ににらまれたren.です。

なんだか"SIMPLE2000"という冠では、データベースに登録されていなかったらしく、「(わけわかんねぇゲーム予約すんなよ)」という顔をされました。

俺、悪いことしたか?!

店員の女の子ににらみつけられてゾクゾク……はしませんでした(w


 ● 「マニアックプロレス」  PCエンジン(1990) ハドソン


皆さん、プロレスは八百長だと思いますか?
これはプロレスをめぐる永遠の問答でしょう。

プロレスには2種類あります。

ひとつは、レスラー同士の確執を演出し、リングを舞台と見立て、観客に決着を見せるショープロレス
WWEハッスルが、これに当てはまります。

もうひとつは、レスラー個人個人は一スポーツマンとして、その腕前や強さを競うガチンコプロレス
大半のプロレス団体、特にベルトを賭けたトーナメントなどは、これになります。

しかしどちらのプロレスも、レスラーが観客を喜ばせるために戦っているのには変わりありません。起承転結のある試合をすることが、彼らのエンターテイナーとしての仕事です。

そして、観客の心をつかむため、「今、どちらのレスラーが勝つことが、今後も客を惹きつけるか」を敏感に感じ取り、試合に決着を見せるのも、エンターテイナーとしての義務。

マジンガーZや悟空が毎回勝ち続けても面白くありませんし、のび太がいつまでもジャイアンにいじめられ続けても面白くありませんよね。

観客がもつ「この先、彼らはどうなるのか」という期待を、リングでクライマックスに盛り上げていくレスラーの手腕……この感覚を理解できない人は、それを八百長といいます。

どちらにしても試合となれば、作り上げた肉体を傷つけあい、時に流血骨折といった怪我を負うこともあります。その痛みは、われわれ一般人には知りえないものであり、それを演出だの八百長だのというのはナンセンスなのです。リングで死んだレスラーも、少なくないのですから。


……と、思わずプロレス論を語ってしまうのが、プロレスファンの悪い癖(w

「マニアックプロレス」は、そんなプロレスを真の格闘技と位置づけ、王者を目指すゲームです。

ゲームシステムが変わっており、レスラー同士の間合いによってアクティブにコマンドが発生し、それを選択することで技をかけ、相手の体力や気力を奪い、ギブアップかフォール勝ちをとるというもので、「レッスルエンジェルス」はこのシステムを発展させたものだと思われます。

試合と試合の間にはトレーニングがあり、スピードの4つを鍛えます。その方法はハンドグリッパーやダンベル、スクワットといったメニューをポイントで買う形式で、成長すればより効率の良いトレーニングをすることが可能になっていきます。

また、トレーニングでパラメータをあげていくことでが習得されていきます。たとえばニールキックは腕70、足121、胴70で習得されます。

ここがちょっと残念なところで、ゲームを有利に進めるためには、結局全パラメータを最高値(255)にして、全ての技を覚えることになっちゃうんですよね。サブミッションマスターやキックの鬼みたいな戦い方は、自分のプレイに枷をかけるしかありません。

試合で技を使うと、ど派手な演出効果…といってもPCエンジンHuカードですから、止め絵や2コマアニメくらいですが…で、その雄姿を観ることができます。これがなかなか、技の特徴をよく表していてかっこいい。

さらに、ダメージを受けると得る隠しパラメータのいかり(怒り)を使えば、さらに演出はど迫力に!が上がり、稲妻が走り、が飛び、分身が走ります(w

画面下では古舘節なアナウンサーと、解説の大鉄さんが、試合中まったく途切れることなく熱い実況を語ってくれます。「なるほど!

試合に負けるとゲームオーバーですが、コンティニューは無制限の上に、負けてもステータスは成長しますので、2,3回負ければ勝てるようになります。

また、ミュージックも秀逸で、特に一部の入場曲やエンディング曲は、耳にすれば自然と血が滾ること間違いなしです。
調べてみると、スターフォース女神転生シリーズの曲を作られている、増子司さんなんだそうです。


物語は若手レスラーがプロレスの頂点に立つために世界を転戦。尊敬すべき師匠や、共に戦うライバルとの出会い。ジュニアヘビーからヘビー級への転向。そしてやがて、プロレス界を覆う黒い陰謀に飲み込まれていく……という、王道ストーリー。

プレイ2周目には、少しだけエンディングが変化して、昭和プロレスや映画「ロッキー」を好きな人なら、月並みな表現ですがニヤリとできるでしょう。

熱い話や、くさい台詞が好きなら、惹かれること請け合いです。


実は、初めてこのゲームを遊んだころ、私はそんなにプロレスに傾倒はしていませんでした。テレビで目に入れば、なんともなしに見ていた程度。それこそ「プロレスなんてヤオ」とか、シニカルだった気もします(w

しかしこのゲームでプロレス技の名前を知り、レスラーの一人一人に物語を感じ始めるようになってから、プロレス愛に目覚めたのです。
もうひとつ「ファイヤープロレスリング」の影響も大きいですが。

おそらくこのゲームは、いつか必ずWiiのVCで配信されると思います。VCに力を入れるハドソン製ですし、なにより、すでに続編iアプリで配信されるほど、人気のあるゲームだからです。

プロレスには興味のない方や、プロレスに偏見のある人も、ぜひ一度遊んでみてほしいと、切に思います。
一度でも遊べば、きっとあなたの心の中にも、星をまとい、残像を残しながら空高く舞うスターライトボディープレスが輝くことでしょう(w
コメント
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