希望屋 ~ren_ka ci=set~

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カムイ

2007年04月17日 22時11分59秒 | ▼雑記

国内も国外も、物騒な世の中だと改めて感じるren.です。

アメリカの大学での銃撃事件と、長崎の市長が銃撃を受けた事件のことです。


私は父親の西部劇趣味の血を受け継いだようで、幼いころからのガンマニアです。銃器カタログや「月刊Gun」を絵本代わりに眺めていたような生い立ちですから(w
なので、銃というものに魅力を感じると同時に、その危険性や、起こされた悲劇も良く知っているつもりです。

日本の「活人剣」のように、西部の銃にも「ピースメーカー」というすばらしい名称があるんですけれどねぇ。
やはり道具というものは、使う人の心の現われ。これは銃だけではなく、言葉や文字にもいえることですね。


日本の妖怪に、付喪神(つくもがみ)と呼ばれるものがあります。
人に使われた道具は、いつかその身に魂を宿し、心を持った存在になるという考えは、身近な道具に対しての尊敬の裏返りから生まれた話でしょう。

また、言霊(ことだま)という、口から発せられた言葉には、それ自体に意思が存在するという考え方もありますね。優しい言葉は相手に温かな感情を生み、悪口は一人歩きして人間関係を崩していきます。

アイヌ神謡では、大切に使われた鍋や刃物がカムイとなる話も多くあります。
そもそも「カムイ」とは、よく「神」と訳されますが、いわゆる宗教や信仰の対象としての「神さま」というよりも、「精霊」や「守護霊」というものに近い存在のようです。

しかし、どうやら調べてみると、カムイの本質とは、アイヌ(人間)には出来ない力を持っている存在であることを示すようなのです。

鍋は食べ物をぐつぐつと煮ることが出来ます。
刃物はモノを切り裂くことが出来ます。
樹木の皮は繊維を使って服を作ることが出来ます。
鳥は空を飛ぶことが出来ます。
キツネは人間よりもすばやく走ることが出来ます。
クマは毛皮と肉を人間に提供出来ます。
言葉は他人に自分の気持ちを伝えることが出来ます。

つまり、カムイとはのことを示しているのだと、私は考えています。
人間は、そのカムイの恩恵を受けて、その力を有効に使わせてもらうことに、感謝を向けるのです。

その力を悪用することも出来ます。そうした力を与えてしまったカムイは、ウェンカムイ(悪いカムイ)となってしまう。
つまり、カムイは人間と相互に影響を与え合う存在なのです。


私は無宗教の不信心者ですが、こうした考え方には共感できます。
なのでアイヌ文化オタクになったのですが(w

現代社会は科学技術が発展させました。おそらくコレも、カムイなのでしょう。その恩恵を受けながらも、ひとたび悪用すれば大きな被害を与えます。

アイヌに生活の文化を与えたオキクルミカムイは、現代社会を見て、どう感じるんでしょうかね。

コメント
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