友の誕生日

田舎生れの私は子供の頃から誕生日に「おめでとう」と言われたことはなく、
残暑の厳しい、稲刈りの最中に生まれた私、誕生日なんて縁のないことだった。
家族を持った頃はみんなで祝っていた誕生日も年を重ねる毎に、
なぜか少なからずの抵抗を持つようになって、今では余り考えないことにしている、
そんな折、私の誕生日に友達から来たメッセージ、
ああ・・・誕生日か、そう思っていたときのメッセージ素直にうれしかった。

家ではモザイクがかかった私の誕生日、
でも友には手作りの遊び心の一枚のカードを贈りたい。

友よ

おめでとう
今日はあなたの誕生日
年を重ねてもあなたは素敵な一人の女性

毎日・・一枚のページを捲りながら
みつめたり
眺めたり
溜息をついたりして
ああ・・・
いつも同じことの繰返し
そう思っている

これでいい・・・
この幸せでいい
そう自分に言い聞かせながら
毎日を歩いて来た

そんな私に訪れたうれしい一日
私の誕生日
もう何回目になるのかな・・・
そう思いながら数えるのに躊躇う年代になって　
もう若くはないわ
・・・
そう考えてしまう

年を重ねる度に失われる時めき
でも私は一人の女
いつまでも一人の女性として
時めきを失わないでいたい。