とくおかレディースクリニック~ブログ~

日々、徒然なるままに、書き込んで参ります。
どうか宜しくお付き合い下さい。

映画『悪人』

2010年10月02日 | Weblog
昨日、時間の合間をぬって、
映画『悪人』を観に行って参りました。

上演中ですので、
ネタばれしてはいけませんから、詳しい内容までは書けませんが・・・。
あれこれ考えさせられる”重い”映画でした。
芥川賞作家・吉田修一さんのベストセラー小説を、
妻夫木聡さんと深津絵里さん主演で映画化した人間ドラマです。
日本公開前に深津絵里さんが、第34回モントリオール世界映画祭・最優秀女優賞を受賞したことでも話題を集めている作品です。
近いうちに原作も読んでみたいと思っております。

この『悪人』の映画から”悪”という文字は頭にも心にも入ってきませんでした。
どちらかというと、”悲” ”哀” ”孤独” という文字が入り込み、
自分の頭からも心からも、それらを抜け出させる事が出来なかったような思いです。

Aさんがこんな事をしなかったらBさんはこうならなかったはず・・・
Bさんがこんな事を言わなかったらCさんはこんな事はしなかったはず・・・
Cさんの背景がこんな背景でなかったら、こんな苦しみはなかったはず・・・
Dさんは100%被害者なのか?そうだとはいえないかも・・・
では、
Eさんは?
Fさんは?
・・・等、
各自がそれらを自覚していたのであれば、、、と思わせる展開です。

最後に痛感させられたのは、”母性”というものの大切さでした。
”母性”というものは男性だけが求めるものではなく、全人が求める’人生の大元となる大切なもの’だと思います。
”母性”だけでなく”父性”というものも、勿論大切なものでしょう。
でもやっぱり乳幼児・小児にとって”母性”というものは大きなものです。
ただ、
”母性”と一言でいっても、
”正しい母性”でないと意味はなくなりますから、
”間違った母性”というものも存在するのだと思います。
皆必死に生きているので、どれが”正しい母性”でどれが”間違った母性”なのか・・・その時は気付かないで過ぎてしまうのかもしれません。
本来であれば一番身近にいるはずの人間を信用出来ないままの、孤独で悲しく辛い思いをさせられる乳幼児・小児が増えないようにと願います。
”正しい母性”=”本物の愛”で満たされた世界になって欲しいものだと考えさせられた作品でした。

上記、あくまでも私感ですので、どうかご了承下さいませ。

ーby事務長ー
コメント
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