とくおかレディースクリニック~ブログ~

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どうか宜しくお付き合い下さい。

8月の看護部・検査部便り

2012年08月02日 | 看護部・検査部便り
8月の看護部・検査部便り


こんにちは。
蒸し暑い日々が続きますね。
水分補給をしっかりとして、この夏も元気に乗りきりましょう。

今回は、注射についてお話ししたいと思います。
注射は不妊治療には切っても切り離せない程、大切な治療の1つです。
当院で扱っている注射には以下の種類があります。

(1)卵巣に働きかけて卵を育てるHMG注射
(FSH:卵胞刺激ホルモン、LH:黄体形成ホルモンという二つのホルモンを含むこの注射は、
 質のいい卵を育てる、子宮の内膜を厚くする、頸管粘液量を増加させるという作用があります)
(2)排卵抑制の注射
(採卵手術前に使用し、卵が未熟な状態で早期に排卵してしまうのを抑制します)
(3)排卵誘発の注射
(使用後5時間から36時間以内に排卵を誘発する、排卵の引き金のような注射です。
 ブセレキュアという点鼻薬よりも強い効果があります)
(4)黄体ホルモン補充の注射
(移植の前後、妊娠中の黄体を補充します)

注射が終わったあとでも、特に日常生活の制限はありません。
スポーツも入浴も飲酒も可能です。
しいて副作用を挙げるならば、
筋肉痛のような痛みが終わったあとに多少ありますが、数日で徐々に引いていきます。

注射に対して、最初は抵抗感を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、
注射によって、より質の良い卵を育て排卵させることで、
自然周期よりも妊娠しやすくなります。

正しい知識をもって一日でも早い妊娠を目指していきましょう。

また、これらの注射の多くは筋肉注射という方法で行います。
腕ですと三角筋(肩より少し下にある外側の部位)という筋肉、
お尻ですと中殿筋(下のお洋服を少しずらす程度で出る、お尻と腰の間の外側の筋肉)
という筋肉に打ちます。

『場所によって効果が変わりますか?』という質問をよく受けますが、
肩もお尻も効果は全く変わりません。
『どちらが痛いですか?』という質問も受けますが、
痛みの感じ方は個人差があり、どちらも同じくらいかと思います。
ただ、注射の量が多いときは、
お肉の厚いお尻の方が、もしかすると痛くないかもしれませんね。
揉みやすさだと、肩の方がいいとおっしゃる方もいらっしゃいます。
皆さまのご希望に沿って、注射いたします。

この筋肉注射を行っていく上で、お願いしたい点があります。

まず、注射部位を正しく把握するためにも、
着てこられるお洋服は、注射する皮膚をしっかりと出せるものをお願いします。
腕回りのきついもの、また背中のファスナーを下ろすタイプなどは、
どうしても準備に時間がかかります。
他にお待ちの患者さんもいらっしゃいますので、ご遠慮ください。
すぐに注射する部位が出せる服装でお越しください。

また、終わったあとに注射部位を5分間、しっかりと揉んでください。
お薬の吸収がよくなり、その後の筋肉痛のような痛みが軽減します。

最後に、
抵抗力が下がっている時などには、
針の刺入部が赤く腫れることや熱を持ってしまうことがあります。
その時には、冷やしてあげることで症状が改善します。

また、何か気になることがあればスタッフまでお声かけください。


とくおかLC看護部・検査部スタッフより


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