とくおかレディースクリニック~ブログ~

日々、徒然なるままに、書き込んで参ります。
どうか宜しくお付き合い下さい。

8月のラボ便り

2012年08月06日 | ラボ便り
8月のラボ便り


皆様、こんにちは。

8月のラボ便りは、
異常受精についてお話しさせていただきます。

採卵をして身体の外へ取り出した卵子にて、
体外受精または顕微授精を行います。
しかしながら、
全ての卵子が、正常に受精をするとは限りません。
中には異常な受精をしてしまう卵子もあります。

受精卵(胚)は、
卵子側の核と精子側の核を1つずつ持っています。
この核の中には、
それぞれ母親由来と父親由来の染色体が半分ずつ入っていて、
2つの核が1つになることで、
正しい染色体数となり受精が成立します。

しかし、
通常であれば2つあるはずの核が、
1つあるいは3つ以上となってしまうことがあります。
このような状態の受精卵(胚)は異常な受精が起こっています。

核が1つしかない場合は、
・卵子が受精をしていないのに、成長をしてしまっている場合(単為発生といいます)
・卵子側と精子側の核の見える時期がずれてしまっている場合
といったことが考えられます。

核が3つ以上ある場合は、
・1つであるはずの卵子側の核が、元々複数個ある場合
・1つの卵子に複数の精子が入ってしまった場合
といったことが考えられます。

異常な受精をしてしまった卵(胚)は、
妊娠を望むことができませんので、
胚移植や胚凍結の対象にはなりません。

暑い日々が続きますので、体調管理お気を付け下さい。


とくおかLCラボスタッフより



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