12月のラボ便り
皆様、こんにちは。
厳しい寒さとともに、インフルエンザが猛威を振るっています。
ワクチン接種がまだの方は早めに打たれて、
しっかり予防するようにしましょう。
今回のラボ便りでは、「精子の構造」についてお話します。
精子はおたまじゃくしのような形をしており、
頭部・中片部・尾部の3つの構造から成り立っています。
頭部(おたまじゃくしの頭の部分)は、
約4μmで、卵型をしており、中にはDNAが含まれています。
頭部の形がおかしい精子や、大き過ぎる精子、空胞がある精子は、
DNAが壊れていたり、異常を持っている可能性があります。
そのような精子が卵子に入ると、
受精に至らなかったり、受精しても卵の成長が途中で止まってしまったり、
妊娠されたとしても、途中で流産となってしまいます。
中片部(頭としっぽの間の部分)は、
約6μmで、中にはミトコンドリアが含まれています。
精子が動くために必要なエネルギーを作る大切な役割を持っています。
尾部(しっぽの部分)は、
約50μmで、尾部の動きによって、精子は泳いで前へ進み、卵子に向かう事が出来ます。
尾部が途中で折れていたり、2本存在するような、
尾部に異常がある精子は妊娠率が低いと言われています。
受精してくれる良い精子とは、
元気に動いているだけでなく、こうした3つの構造がしっかりとしており、
正常な形のものをいいます。
精液検査では、
・精液量
・精子濃度
・運動率
・奇形率
をお調べします。
精子の状態は毎回変動するため、複数回検査を行い
、その結果から今後の治療方針を決めていきます。
検査がまだの方は、1回目の精液検査を早めに行いましょう。
何かご不明な点等ございましたら、スタッフまでお声掛け下さい。