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皆様、こんにちは。
秋が深まりゆく時季、お体にお気をつけてお過ごしください。
今回のラボ便りでは、採卵手術から胚移植までの流れについてお話させて頂きます。
まず、採卵手術で体外に卵子を取り出します。
採卵手術では、経腟超音波で診ながら腟壁から細い針を卵巣に向けて穿刺します。
卵巣にある十分に育った卵胞を穿刺し、卵胞内の卵胞液とともに卵子を吸引します。
採卵手術で採れる卵子の周囲には、
透明なゼリー状に見える顆粒膜細胞という細胞がついています。
この状態の卵子を、卵丘細胞卵子複合体(COC)と呼びます。
顆粒膜細胞は卵子を直接覆う細胞層で、卵子の発達や受精の制御などを行っています。
また、卵胞が大きくなると共に顆粒膜細胞は急激に増加し、
卵子を守ったりエストロゲンというホルモンを放出したりします。
体外受精(卵子に精子を振りかける授精方法)においては、
精子が分泌するヒアルロニダーゼという酵素により顆粒膜細胞が分解されます。
その後、精子が顆粒膜細胞に囲まれていた卵子の透明帯(卵子の殻のようなもの)を通過し、
卵細胞質(卵子の中身)の中に入り、融合して受精が起こります。
また、最初の1個の精子が細胞質に到着すると透明帯や細胞質の膜に変化が起こり、
他の精子は入れなくなります。
これは、複数の精子が卵子に入り、異常受精になることを防ぐためです。
続きは、次回に書かせて頂きますね。