大橋むつおのブログ

思いつくままに、日々の思いを。出来た作品のテスト配信などをやっています。

乃木坂学院高校演劇部物語・101『本番はこんな具合』

2020-01-19 05:44:56 | はるか 真田山学院高校演劇部物語
まどか 乃木坂学院高校演劇部物語・101   

 

『本番はこんな具合』


 ロケのだんどりは、こんなだった。

 クシャミを合図のようにして、役者の人たちが、笑いながらロケバスから出てきた。完全なティーンに化けたマリ……上野百合さんは、クシャミまでは化けきれず、そのギャップに大笑い。特に事情を知っている高橋さんと、はるかちゃんは笑い死に寸前。
 監督さんから、いろいろと指示が出されている様子。そして何度かのカメラテストとリハーサルに一時間ほどかけて本番。
 
 女の子はみんな女子高の制服。高橋さんは、いかにもありげな先生のかっこうで、自転車に乗って土手道をやってくる。土手の下では、堀西真希さんと、われらが上野百合さんが、三年生の設定で、ポテチをかじりながら、二年間の高校生活を嘆いている。
 つまり設定は四月で、新学年の始まり。あちこちに造花のスミレやレンゲが何百本。美術さんが忙しそう。お気楽に見てるテレビだけど、頭が下がります。
 そこを本を読みながら、はるかちゃんが土手道を歩いてくる。前から自転車でやってきた高橋さんの先生が、よけそこなって、自転車ごと土手を転げ落ちてしまう(もちろん、落ちるのは人形の吹き替え)。
「大丈夫ですか!?」
 と、大阪弁で、はるかちゃんが駆け寄る。
「アイテテ……」
 と、うなる先生。
「ごめんなさい、ついボンヤリしてしもて」
「きみは……転校生の春野……お?」
 先生は、春野さんのバッグからはみ出しているポテチに気づく。同時に春野さんは、先生の自転車の前かごから飛び出したポテチに気づく。見交わす目と目、吹き出す二人。そして、その親密さに気づいて、草むらから立ち上がる堀西真希と上野百合。その二人の手にも同じポテチが……。

 で、二回目のテストのとき、監督さんがわたしたちに目をつけた……。

 わたしたちは同じ制服を着て、はるかちゃんの後ろを歩いてくる、文字通り通行人。で、先生が転げ落ちたあとは、土手から心配げに見ている背景の女学生。
むろん顔なんかロングなんで分からないんだけど、思わぬテレビ初出演! でも、病み上がりとはいえ、やっぱ、潤香先輩って映える。また、カメラ回っている間平然としている根性もやっぱ、潤香先輩ではありました。
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