すぎなの風(ノルウェー編)       ∼北欧の北極圏・トロムソから∼

北欧の中のノルウェー、
北極圏でも、
穏やかで住みやすいトロムソから
お届けいたします。

生きて会えることができるなんて・・・

2010-10-21 | 素老日誌

素老日誌 2010.10.09.(リハビリ日誌 22日目)

今日は、久しぶりの雨に気持ちもしっとりとさせられる。

昼過ぎ、
母を見舞いたいという友人とともに母のところへ行く。

もう1人約束していた母の姪が、
すでに来てくれていた。

この姪が幼き頃、
二人は同じ屋根の下に暮らし、ずっと可愛く思い、
姪もちょくちょく母の様子を見に来てくれていた。
入院前にはレモンの里も来てくれている。

母は姪のことがわかり、泣いているところだった。

わかったんだぁ。

右手は、姪と硬く握手をしている。

そして、左手が涙をぬぐった。

ごくごく自然な動きなので、見過ごしそうになったが、
紛れもなくあの麻痺していた左手なのだ。

ここまで快復しているんだと、
あらためて驚く。

しかし、もっとびっくりしているのは、姪と友人だ。

友人は、自分の祖母の脳梗塞を経験している。

「本当に麻痺していたの? それが信じられない」。


もう会えないかと思っていた人と生きて会うことができる。

その喜びと感謝は、私には計り知れないもの。

それは、どんなにか母を勇気づけてくれることだろう。

左手は、そんなことも物語ってくれているような気がする。

 

コメント
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