湯河原町の若手町会議員土屋由希子氏が、町議会で出席停止(1日)の処分を受けた。詳しくは、日刊ゲンダイに掲載された伊藤博敏氏(ジャ-ナリスト)による記事をご覧頂きたいが、簡単に経緯を説明する。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/279235
これまで、湯河原町役場が町税滞納者の名簿を町議会の議員に配布することは、半ば慣習化していた。税金滞納がよくないことは言うまでもないが、町会議員に滞納者の名簿を渡すことは、個人情報保護条例に違反する。
そこで、土屋議員は町議会においてこの条例違反(プライバシーの侵害)を指摘したところ、議長から「滞納者名簿が議会に共有されてきたのは事実だが、名簿の存在に関しては、秘密会の内容なので、懲罰の対象になる」という発言があった。そこで、議員数名が懲罰動議を提出し、陳謝文を作成して土屋議員に議会で読み上げるよう迫ったが、同議員はそれを拒否した。なお、湯河原町議会は、議長派が圧倒的多数であり、土屋議員は少数派に属する。
一方、この滞納者名簿については、町議会の議事録にも記載があり、秘密でもなんでもない。それにもかかわらず、“秘密会の内容なので”ということは、換言すれば、“周知のことだが、大事(おおごと)にせず、そっとしておきたい”という意味だと解釈できる。
客観的に見て、懲罰措置は論理性に欠ける。(爺からすれば、町議会に「秘密会」が存在すること自体がヘンだと思うが、それについては論じない)
さて、土屋議員は今年3月、町議会議員選挙でトップ当選し町民の度肝を抜いた時に、このブログが話題にした。そして、7月に湯河原町がアベノマスクに2カ月遅れて全町民にマスクを配布した時にも、同議員が主役となってこのブログを賑わした。
端的に言って、同議員は湯河原の淀んだ空気をかき回して、新風を吹き込んでくれる貴重な人材だと評価する。「懲罰」にめげず(笑)、益々のご活躍をされんことを期待する。
余談になるが、このブログで去る18日に話題にした某マンション管理会社の一件といい、湯河原の住人は理詰めで考えることが苦手のようだ(笑)。