月刊WILLの12月号を手にして、まず開いたページは「トランプ再選確率 ナント91%」(渡辺惣樹)と題した論考。日本のマスコミはバイデン優勢を伝えているから、爺はこの真逆のタイトルに仰天したのである。
「再選確率91%」の根拠は、ヘルムート・ノーボスNY州立大教授が「91%の確率でトランプ大統領が再選される」という予測を公表していること。同教授は、2016年の大統領選挙の際に、自分で作ったモデルでトランプ当選を的中させた実績があるから、彼の予測は信頼できるというわけだ。
しかし、渡辺氏はノーボス教授の予測だけに頼って、この論考を書いたのではなく、いくつかの根拠も挙げている。
- 遊説ツアーの会場で、トランプ陣営には熱狂があるが、バイデン陣営にはそれがない。
- トランプ氏がコロナに罹患したときは、彼の大きな失点と思われたが、すぐ回復して、むしろ支持者を増やす結果になった。
- 一般論として、黒人票は民主党支持と認識されているが、ミネアポリスに始まった一連の騒動が沈静化したら、多くの黒人がトランプ支持に転向していた。
- メディアが発表する世論調査の結果はあてにならない。隠れトランプが多いからである。
WILL 12月号には、渡邊氏だけでなく、トランプ再選を予想する論考がいくつか掲載されている。また11月号でも古森義久氏などがトランプ優勢を予測していた。
トランプ大統領のマイナス点は、所得税を申告していないというバイデン氏の指摘にまともに答えていないこと。かりに再選されても、この問題は後を引くだろう。
さて、4年前、米国のメディアは最後までトランプが勝つとは思っていなかった。世論調査の結果を信じていたからである。今回も、米国メディアは世論調査の結果を信じて、バイデン優勢と予想している。前回と同じことになるとすれば、トランプ再選だが、そう単純な話ではないだろう。
日本のメディアもバイデン有利と予想しているが、それは米国の主要メディアの予測の受け売りにすぎない。
爺は特に米国の選挙情報を持っているわけではないから、予想はできないが、大手メディアが唱えているほど、バイデン有利ということではなさそうだ。
では、どちらが勝つ方が日本にとってベターか。過去の実績を見る限り、共和党の方がベターのように思える。したがって、爺はトランプを応援する。
【お知らせ】爺の次回の投稿は10月29日または30日の予定です。