この季節になると毎年このお軸を出し鑑賞します。
斎藤茂吉 軸 書 茂太箱 いそぎゆく・・ です。
いそぎゆく 馬の背中の氷より 雫は落ちぬ 夏の山路に
大正14年 歌集 「ともしび」 箱根漫吟 のなかの歌です。
氷を背負う馬・・という情景を今の日本では想像をすることすらできません。
けれど茂吉らしい写実的な表現で、馬の氷から雫が落ちる音が「ぽとっ、ぽとっ」と聞こえてくるように感じ、茂吉の文字と洒脱な表装があいまって、趣のある作品にできあがっています。
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