あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

LLウオーク 赤岩~利根川~行田(群馬・埼玉)

2012-03-17 22:07:03 | ウオーキング
 2012年3月16日(金)

 カントリーウオークグループの2月例会と重なり、参加できなかった今年のLLウオ
ーク(Lake to Lake Walk)2日目のコースである、群馬県千代田町赤岩から行田までを、
1人で歩いた。

 東武伊勢崎線の館林駅前から10時15分発のバスに乗り、終点の赤岩渡船バス停に
10時48分に着いた。30分余り乗ったのに、70歳以上は運賃無料である。


 そばの小屋で待機する船頭さんに声をかけ、利根川を渡る赤岩渡船に乗る。運転手と
岸壁のロープ操作の2人が乗り、乗船は私1人。道路の一部ということで渡船料は無料。


 定員20人の船は、波静かな利根川を数分で渡り、対岸の熊谷市俵瀬(たわらせ)に
着いた。


 赤岩渡船は、江戸時代の年貢米、参勤交代の荷物、生活物資の集積地としてにぎわい、
赤岩の町は宿場町として栄えたという。現在は、県道熊谷・館林線の道路渡船として、
地域の人々に利用されている。

 俵瀬からも、1時間に1本は出る熊谷駅行きのバス停があり、近くの河川敷は、上流
の妻沼グライダー滑空場から飛んだ、グライダーの着陸スペースになっていた。


 広い河岸からは、北にかすかに豊富な雪を見せる山並みが見えたが、今日は霞んでい
て関東平野を囲む山々の展望は得られない。


 ナノハナの咲き競う利根川右岸堤防を下って、俵瀬集落を東に向かう。集落の東端に、
この地出身で日本最初の女医、荻野吟子(おぎのぎんこ)の記念館ができていた。


 荻野吟子は、この地の名主の娘として生まれ、明治18年(1885)に医術業試験
に合格し、35歳で開業した。男性の中に混じって様々な困難を乗り越えて女性医師の
路を拓き、埼玉3偉人の1人として数えられている。

 以前来たときには無かった長屋門造りの記念館に入り、荻野吟子にかかわる年表、手
紙や書籍など、ゆかりの展示品などを見て、係員の男性から説明と聞く。館内は、撮影
禁止になっている。

 館を出たのは正午近いので、隣接の荻野吟子碑のある小公園の東屋で昼食に。園内の
河津桜はまだつぼみ。車で来ていた人の話では、昨年彼岸の頃は満開だったと、携帯電
話の写真を見せてくれた。

 背後の紅梅白梅は見頃に。園内に、標高26.2mの四等三角点がある。

 南に進んで、俵瀬排水機場のところから福川の左岸堤防に上がる。福川は、すぐ下流
の水門の先で利根川に合している。



 岸辺のナノハナや、流れで鳴くカモの群れ、北に広がる麦畑や俵瀬の集落などを眺め
ながら上流に向かう。


 県道59号にかかる落合橋を渡って熊野集落に入り、橋際の照岩寺に寄る。

 山門前に、新しい「ほほえみ地蔵」が立ち、境内では鐘に比べて大きめの鐘楼が目に
つく。西側の紅梅が見頃になっていた。


 県道を横断して、熊野集落の西側に伸びる堤防「中条堤(ちゆうじようてい)」に上
がる。この堤防は、上流で発生した洪水を止める遊水機能を持ち、中世から明治時代ま
で埼玉平野を洪水から守る役割をしていたという。



 近くの堤防上に、シロバナタンポポがたくさん咲いていた。南側の用水のところまで
進んで堤防を下り、二つの流れの間を日向島から菱沼集落まで行く。

 用水の流れに沿って少し進み、竹内集落の常光院に寄る予定だったが、最初に入った
のは、かやぶき屋根にトタンを被せた実相院。説明も無く特に見るべきものも無いので
すぐに出た。


 常光院は、南側の通りを少し戻ったところにあった。門前に堀を配した広い境内は、
県の「ふるさとの森」に指定されたアカマツ、ケヤキ、スギ、モミなどの豊富な緑に覆
われている。

 天台宗別格本山であり熊谷厄除大師で知られる常光院は、武蔵国国司だった中条氏の
館跡を、建久3年(1192)に天台宗の寺院としたもの。江戸時代は10万石の格式
を与えられ、25の末寺を持つ大寺だったという。


 本堂は、堂々たるかやぶき屋根。本堂前に伝教大師童形像や、熊谷市内在住の俳人、
金子兜太(とうた)の句碑などが立っている。


 ふるさとの森を巡る遊歩道には、ぼけ封じ観音、水子地蔵、不動明王など明王や菩薩、
観音像が並び、中条氏の始祖、藤原常光などの墓地、稻穀を収納する「屯倉(みやけ)
の礎石」など、見るべきものが多い。



 寺を出て、中条中の東から田園地帯へ。行く手に、JAのカントリーエレベーターや
熊谷スポーツ文化公園のスタンド、熊谷ドームなどの大きな建物が近づく。


 水道タンクの横を進んで、スポーツ文化公園に入る。平成16年(2004)秋の第
59回国民体育大会のメイン会場になったところで、面積は約100haあるという。


 北側のラグビー場Bグランド付近から入って南東へ。ソフトボール場、熊谷ドーム、
陸上競技場、補助陸上競技場、投てき場などのそばを通って東に抜ける。補助陸上競
技場のそばの柳が、春の彩りを見せ始めていた。



 県道303号を少し南進して東に延びる旧道へ。御嶽山・八海山・三笠山を祭った大
きな石碑の横を通過し、星川沿いの元屋敷集落に入った。三島神社と伊豆神社が合祀さ
れた朱塗りの社殿があり、右手奥の愛染堂↓には、市文化財の愛染明王が祭られている
という。



 さらに進んだ宮下集落の、浄泉寺の門前に露座の仁王像が立ち、山門を入った両側に
お地蔵さんと古い石仏が相対して並ぶ。境内の紅梅白梅はようやく咲き出したところだ
った。


 集落の東で、いったん星川に分かれ、次の星川橋を渡って下池森集落へ。龍高寺の前
を回って、東側の田園地帯に出る。


 広々とした麦畑の横などを通過し、自動車の交通量の多い国道125号行田バイパス
を横断して、行田市総合公園に入った。


 芝生地や林間、池の横などを通過して公園の東に抜け、公園の南側にある総合体育館
などを眺めながら小橋集落の西側を進む。



 谷郷三丁目の住宅地を南に抜けて、忍川↑と秩父鉄道の踏切を渡り、16時30分に
行田市駅に着いた。

(天気 晴、距離 16㎞、地図(1/2.5万) 妻沼、熊谷、歩行地 群馬県千代田
 町、熊谷市、行田市、歩数 27,300)



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