2013年11月9日(土)
あと1回となった、第99回の関東百駅巡礼歩行に参加した。
集合は流鉄(りゅうてつ・旧総武流山電鉄)流山線の小金城趾駅。常連メンバーと、お
近くにお住まいのカタツムリ歩行事務局のDさんご夫妻が参加され、記念撮影をして11
時3分に駅を出た。
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改札口から跨線橋↑を渡り、線路と平行して流れる新坂川沿いの道路に下って南東に向
かう。
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線路の向こうにある民家の、たくさんの柿が色づいていた。
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県道280号の走る最初の踏切を渡る。傍らの左に入る車道とのT字路際に、「いぼ弁
天」とも呼ばれる平戸弁天の小さいお堂があり、いぼ弁天の名の由来を記した説明板があ
った。
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その通りを進み、すぐ先の十字路際から台地の斜面に残る大谷口馬屋敷緑地に入り、緑
地下の遊歩道へ。緑地の終わる辺りに「大谷口歴史公園」の説明を刻んだ新しい石碑があ
り、「ここが中世の城郭跡で、東葛地域最大勢力の高城氏の居城の一部が残されている」
ことなどが記されていた。
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台地下をさらに右に回り込み、金杉口と呼ばれた小金城の北側のの虎口(出入口)から
階段を上がって、最上部の広場に出た。広葉樹に囲まれた一帯が、別称大谷口城とも呼ば
れる小金城跡である。
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小金城は南北約600m、東西約800mに及び、12もの郭(くるわ)を備えており、
当時の下総国北西部で最大規模の平山城(ひらやまじょう)とのこと。
千葉氏の家老である原氏の重臣、高城胤吉が天文6年(1537)に築城し、高城氏3
代53年の居城となり、のち徳川家康の五男、武田信吉の居城にもなり、文禄5年(1593)
に廃城になったという。
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大谷口歴史公園はその城郭の一部として整備されたもので、広葉樹に覆われた一帯に、
畝堀(うねぼり)や障子堀(しょうじぼり)↑、土塁(どるい)などの遺構が残っていた。
園内を一巡し、11時35分頃、少し早めだがこの先に適地が無さそうなので、公園内
の東屋で昼食をする。20分ほどで食事を終え、ムラサキシキブの実の色づく北東端に下
り、公園を出た。
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その先、公園に接して大きな石積みの上に立つ大勝院の入口があったが、併設の幼稚園
の標石の上にはミッキーマウスが乗っていて寺らしさが感じられない。
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寺に入るのは止めて、北側の県道280号を越え、緩やかな斜面を上がって殿平賀(と
のひらが)小の北側に回る。
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学校に平行して東西に細長い殿平賀公園があり、縄文時代後期の殿平賀遺蹟の標柱が立
つ。公園の東端には、大石に埋め込まれたこの周辺一帯の区画整理記念碑も置かれていた。
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ソメイヨシノなどの色づく殿平賀小の校庭を見下ろし、突き当たりを北進すると住宅地
の中にポッカリと農地が残っている。
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その農地で収穫したネギを、父子がネゴ車で運んで来たので話を伺う。お二人の自宅は、
畑に接した北側の民家だった。
その家の表側は本土寺(ほんどじ)の赤門の前にあり、収穫した野菜や漬物、農産物の
加工品などを販売し、食堂も兼営の「赤門家」と呼ぶ店。
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おいしそうな漬物などを試食して、何人かが購入する。私も、干し芋を求めた。
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本土寺の赤門を入ると、アジサイやサクラ、モミジなど松戸市の保護樹木になっている
木々が多く、さらに下ると木々の間に本堂が望まれた。
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本土寺は、建治3年(1277)、この地の豪族平賀忠晴の屋敷内に日蓮聖人の弟子、
日朗が開堂したのが起こりとか。池上の本門寺、鎌倉の妙本寺と並び「朗門の三長三本の
本山」と呼ばれる名刹(めいさつ)で、近年はあじさい寺として親しまれているという。
以前は無料だったようだが、その先に入るには拝観料500円が要るようなので、今日
は拝観は省いて先に向かう。境内のモミジの色づきは、もう少し先になりそう。
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本土寺の塀沿いを東北に進み、行き止まりを台地下に下る。幸田五丁目の住宅地を東北
に進んで坂川を挟む田園地帯に出た。
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坂川の橋を渡って左岸沿いの道を南東に向かう。流れに泳ぐカルガモを見下ろし、キク
の咲く畑の横などを過ぎ、JR常磐線の線路際まで進んだ。
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常磐線のガードをくぐり、小金きよしヶ丘一丁目の東端、流れに沿った道路を南下する。
流れ沿いに、昭和50年(1975)7月21日の豪雨で浸水したことを記すコンクリー
ト柱が立っていた。
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橋のそばの三差路際に、「圓満」というパン屋さんがあった。表に出ていた奥さんは、
台湾から来て京都でパン造りの修行をしたとのこと。
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店内には、手作りパンのほか、のりや梅干しなど日常食品、洗剤やティッシュペーパー
などの日常雑貨も少し並んでいた。
500mほど進んで突き当たりを右折し、車道を越えて西側の小金きよしヶ丘一丁目の
住宅地へ。
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ケヤキの色づく清ヶ丘小金公園の北側を通過し、JR北小金駅に通じる車道に出た。す
ぐ南側に東漸寺(とうぜんじ)の入口があり、西に長い参道が延びている。
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東漸寺は、文明13年(1481)の創建で、小金城に高城氏が定着した16世紀中頃
に、ここに移ったと考えられているとか。東漸寺も高城氏とともに発展し、江戸時代には
浄土宗の学問所である関東十八檀林のひとつになり、第17世住職は、二代将軍徳川秀忠
の葬儀では導師を務めたという。
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まだ緑のモミジや、松などの古木の並ぶ参道には三つの門があり、二つ目が一番大きい
仁王門。三つ目の門のそばのモミジだけが、色づき始めていた。
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本堂前には、松戸市保護樹木のシダレザクラとクロマツの古木が立つ。
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境内を清掃していた女性が仕事を終えて本堂前に戻って来たので、寺の行事や花木の見
ごろの時期などの話を伺った。
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大きな鐘楼の横から広葉樹の間の階段を下り、車道を横断して小金清志町三丁目を西に
抜ける。JR常磐線のガードをくぐり、線路沿いを進んで、ゴールのJR新松戸駅に14
時32分に着いた。
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始終厚い雲に覆われて気温が上がらず、ちょっと薄寒い日和(ひより)だった。
(参加 12人、天気 曇、距離 7㎞、地図(1/2.5万) 流山、松戸、歩行地
松戸市、流山市、歩数はカウント漏れ)
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あと1回となった、第99回の関東百駅巡礼歩行に参加した。
集合は流鉄(りゅうてつ・旧総武流山電鉄)流山線の小金城趾駅。常連メンバーと、お
近くにお住まいのカタツムリ歩行事務局のDさんご夫妻が参加され、記念撮影をして11
時3分に駅を出た。
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改札口から跨線橋↑を渡り、線路と平行して流れる新坂川沿いの道路に下って南東に向
かう。
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線路の向こうにある民家の、たくさんの柿が色づいていた。
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県道280号の走る最初の踏切を渡る。傍らの左に入る車道とのT字路際に、「いぼ弁
天」とも呼ばれる平戸弁天の小さいお堂があり、いぼ弁天の名の由来を記した説明板があ
った。
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その通りを進み、すぐ先の十字路際から台地の斜面に残る大谷口馬屋敷緑地に入り、緑
地下の遊歩道へ。緑地の終わる辺りに「大谷口歴史公園」の説明を刻んだ新しい石碑があ
り、「ここが中世の城郭跡で、東葛地域最大勢力の高城氏の居城の一部が残されている」
ことなどが記されていた。
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台地下をさらに右に回り込み、金杉口と呼ばれた小金城の北側のの虎口(出入口)から
階段を上がって、最上部の広場に出た。広葉樹に囲まれた一帯が、別称大谷口城とも呼ば
れる小金城跡である。
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小金城は南北約600m、東西約800mに及び、12もの郭(くるわ)を備えており、
当時の下総国北西部で最大規模の平山城(ひらやまじょう)とのこと。
千葉氏の家老である原氏の重臣、高城胤吉が天文6年(1537)に築城し、高城氏3
代53年の居城となり、のち徳川家康の五男、武田信吉の居城にもなり、文禄5年(1593)
に廃城になったという。
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大谷口歴史公園はその城郭の一部として整備されたもので、広葉樹に覆われた一帯に、
畝堀(うねぼり)や障子堀(しょうじぼり)↑、土塁(どるい)などの遺構が残っていた。
園内を一巡し、11時35分頃、少し早めだがこの先に適地が無さそうなので、公園内
の東屋で昼食をする。20分ほどで食事を終え、ムラサキシキブの実の色づく北東端に下
り、公園を出た。
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その先、公園に接して大きな石積みの上に立つ大勝院の入口があったが、併設の幼稚園
の標石の上にはミッキーマウスが乗っていて寺らしさが感じられない。
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寺に入るのは止めて、北側の県道280号を越え、緩やかな斜面を上がって殿平賀(と
のひらが)小の北側に回る。
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学校に平行して東西に細長い殿平賀公園があり、縄文時代後期の殿平賀遺蹟の標柱が立
つ。公園の東端には、大石に埋め込まれたこの周辺一帯の区画整理記念碑も置かれていた。
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ソメイヨシノなどの色づく殿平賀小の校庭を見下ろし、突き当たりを北進すると住宅地
の中にポッカリと農地が残っている。
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その農地で収穫したネギを、父子がネゴ車で運んで来たので話を伺う。お二人の自宅は、
畑に接した北側の民家だった。
その家の表側は本土寺(ほんどじ)の赤門の前にあり、収穫した野菜や漬物、農産物の
加工品などを販売し、食堂も兼営の「赤門家」と呼ぶ店。
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おいしそうな漬物などを試食して、何人かが購入する。私も、干し芋を求めた。
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本土寺の赤門を入ると、アジサイやサクラ、モミジなど松戸市の保護樹木になっている
木々が多く、さらに下ると木々の間に本堂が望まれた。
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本土寺は、建治3年(1277)、この地の豪族平賀忠晴の屋敷内に日蓮聖人の弟子、
日朗が開堂したのが起こりとか。池上の本門寺、鎌倉の妙本寺と並び「朗門の三長三本の
本山」と呼ばれる名刹(めいさつ)で、近年はあじさい寺として親しまれているという。
以前は無料だったようだが、その先に入るには拝観料500円が要るようなので、今日
は拝観は省いて先に向かう。境内のモミジの色づきは、もう少し先になりそう。
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本土寺の塀沿いを東北に進み、行き止まりを台地下に下る。幸田五丁目の住宅地を東北
に進んで坂川を挟む田園地帯に出た。
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坂川の橋を渡って左岸沿いの道を南東に向かう。流れに泳ぐカルガモを見下ろし、キク
の咲く畑の横などを過ぎ、JR常磐線の線路際まで進んだ。
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常磐線のガードをくぐり、小金きよしヶ丘一丁目の東端、流れに沿った道路を南下する。
流れ沿いに、昭和50年(1975)7月21日の豪雨で浸水したことを記すコンクリー
ト柱が立っていた。
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橋のそばの三差路際に、「圓満」というパン屋さんがあった。表に出ていた奥さんは、
台湾から来て京都でパン造りの修行をしたとのこと。
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店内には、手作りパンのほか、のりや梅干しなど日常食品、洗剤やティッシュペーパー
などの日常雑貨も少し並んでいた。
500mほど進んで突き当たりを右折し、車道を越えて西側の小金きよしヶ丘一丁目の
住宅地へ。
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ケヤキの色づく清ヶ丘小金公園の北側を通過し、JR北小金駅に通じる車道に出た。す
ぐ南側に東漸寺(とうぜんじ)の入口があり、西に長い参道が延びている。
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東漸寺は、文明13年(1481)の創建で、小金城に高城氏が定着した16世紀中頃
に、ここに移ったと考えられているとか。東漸寺も高城氏とともに発展し、江戸時代には
浄土宗の学問所である関東十八檀林のひとつになり、第17世住職は、二代将軍徳川秀忠
の葬儀では導師を務めたという。
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まだ緑のモミジや、松などの古木の並ぶ参道には三つの門があり、二つ目が一番大きい
仁王門。三つ目の門のそばのモミジだけが、色づき始めていた。
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本堂前には、松戸市保護樹木のシダレザクラとクロマツの古木が立つ。
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境内を清掃していた女性が仕事を終えて本堂前に戻って来たので、寺の行事や花木の見
ごろの時期などの話を伺った。
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大きな鐘楼の横から広葉樹の間の階段を下り、車道を横断して小金清志町三丁目を西に
抜ける。JR常磐線のガードをくぐり、線路沿いを進んで、ゴールのJR新松戸駅に14
時32分に着いた。
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始終厚い雲に覆われて気温が上がらず、ちょっと薄寒い日和(ひより)だった。
(参加 12人、天気 曇、距離 7㎞、地図(1/2.5万) 流山、松戸、歩行地
松戸市、流山市、歩数はカウント漏れ)
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