埼玉県内を中心に歩いているカントリーウオークの仲間の、恒例の1泊ウオーク、この
秋は本州の最東端、犬吠埼(いぬぼうさき)のある、銚子市を訪ねることにした。
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第1日 2011年10月22日(土)
埼玉や千葉県内から、各方面の路線を乗り継いで集まったメンバーは、JR千葉駅8時
39分発の総武線普通列車に乗る。ところが、途中の社内放送で、早朝銚子周辺に警報が
発令された大雨の影響で、列車は旭駅行きに変更になり、旭駅~銚子駅間は代行バスで運
行するという。
旭駅に着く頃には天候は回復して、青空も見え隠れしてきたが、まだ不通は続いている
ようだ。
10時10に発車した代行バスは満員、補助席に座れぬ人も出たが、二つ目の駅くらい
で全員座れた。銚子駅には列車より45分近く遅れて、11時ちょうどに着く。
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駅前で今日の行程の説明があり、11時15分に駅を出た。東側の跨線橋で線路を越え
て南側に回り、線路に沿って進んだ突き当たりにある、ヤマサ醤油の工場に入った。
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見学の時間はとれないが、名物のしょうゆソフトクリーム(250円)が美味しいとい
うので食べる。なるほど醤油味のソフトは、ほかでは味わえない独特の味わいだった。
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大きな醤油樽の前で記念撮影をしようとしたら、受付の女性がシャッターを押してくれ
るという。彼女の「ヤマサー」のかけ声に、全員唱和して撮ってもらった。
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南側の住宅地に進んだら雨模様になり、傘を差したりポンチョを被ったりする。昼食が
出来ないかと、南小川町の川福寺に入ったが、法事をしていたので遠慮して先に向かう。
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銚子高の前を過ぎると、家並みが途絶えて畑が広がる。雨は上がり、青空も見えてきた
が蒸し暑い。銚子市立病院の近くで、南東に下る斜面林沿いの間道に入り、濡れている簡
易舗装の道の木陰にシートを敷いて昼食にする。
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しかしここは蚊の天国で、次々にやってきては刺すので煩わしい。
谷間まで下って、地図上は水田マークの間を貫く農道を南に進む。
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水田は畑に転作されていて、一面のキャベツ畑に変わり、両側は広葉樹の暖帯林が続い
ている。
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キャベツ畑を1㎞前後進んで、「西遊記念碑」と記された明治30年(1897)の伊
勢参りの記念碑の立つ十字路から、小畑町の家並みに入った。
小畑町の南端付近まで進んで東進し、銚子電鉄の君ヶ浜駅前で小休止する。駅舎は無く、
ホームに上がる階段に四つのゲートのようなものが立つ、変わった造りだ。
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キャベツ畑やアラカシの純林の横を東に500mほどで、君ヶ浜海岸に出ると、銚子電
鉄で先行していたSさんが待っていた。
昨夜からの風雨で海は濁って波立ち、ごうごうと海鳴りを響かせている。波しぶきのた
め霞んでいて遠望も利かないが、南には、これから行く犬吠埼の白亜の灯台がどっしりと
立つ。
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防波堤に腰を下ろして、しばし海や灯台を眺めた。
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防波堤沿いに灯台の近くまで進むと、大きなサボテンが幾つも自生していた。その近く
から灯台のある高台に向かって石段を上がり、灯台を囲む遊歩道を一周する。
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ここでしばらく時間をとり、希望者は灯台に上がることにした。
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犬吠埼灯台は、イギリスの技師リチャード・ヘンリー・ブラントンの設計・監督のもとで、
明治7年(1874)に完成、現用されているが国の登録有形文化財になっている。
灯台の高さは約31.3m、水面から灯火まで約52.3m、光の強さは110万カン
デラ、光の届く距離は約36㎞だという。
99段の階段と10数段のはしご段を上って展望台に出ると、眼下に泡立つ岸壁や、大
きな弧を描く弓ヶ浜海岸、逆光に輝く西明浦から長崎鼻への海岸線、それに広大な太平洋
などが一望できる。
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ちなみに灯台の参観には、参観寄付金200円を納めて入館する。
灯台のそばには、船舶の安全のため半径約200㎞まで届く位置情報の電波を出す、
「ディファレンシャルGPS」と呼ぶ、高さ50.2mのアンテナが立っている。
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参観を終え、そばの土産物店の前を進み、犬吠園地と呼ぶ草地で灯台をバックに記念撮
影をする。
通りがかりの男性がシャッターを押してくれたので、「ヤマサー」のかけ声を出したら、
不思議に思ってNさんに問いかけたとのこと。Nさんが、ヤマサ醤油でのことを話したら、
なんとその方はヤマサ醤油のOBだという。思いがけずの出会いであった。
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遊歩道から少しだけ車道に出て、大きなイルカの飾り物のある犬吠埼マリンパーク前を
過ぎる。近くには、犬吠を詠んだ高浜虚子の句碑が立っていた。
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再び湾岸の遊歩道に下り、グランドホテル磯屋の前を過ぎる。
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西明浦を見下ろす犬吠観光ホテルの手前で再度車道に出て、国民宿舎の表示のあるとこ
ろで車道を離れて右手の台地に上がる。国民宿舎は廃止されたようで、建物のあった場所
は空き地になっていた。
外川(とかわ)町一丁目の家並みに入り、後のグループは銚子電鉄の終点、外川駅に寄る。
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木造の駅舎は開設当時のままのようで、出改札口など、懐かしい昔の駅の雰囲気があふ
れている。
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ホームの向こうには、昨年9月末で引退した赤い電車2両のうちの一つ、デハ801が
保存され、ホーム横には、NHK朝のドラマ「澪(みお)つくし」のロケ風景が紹介され
ていた。
郵便局前の通りを南下し、銚子市漁協外川魚市場のそばにある、今宵の宿、民宿文治
(ぶんじ)には16時ちょうどに着いた。
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(参加 18人、天気 曇後晴一時雨、距離 9㎞、地図 銚子、歩行地 銚子市、
歩数 17,100)
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秋は本州の最東端、犬吠埼(いぬぼうさき)のある、銚子市を訪ねることにした。
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第1日 2011年10月22日(土)
埼玉や千葉県内から、各方面の路線を乗り継いで集まったメンバーは、JR千葉駅8時
39分発の総武線普通列車に乗る。ところが、途中の社内放送で、早朝銚子周辺に警報が
発令された大雨の影響で、列車は旭駅行きに変更になり、旭駅~銚子駅間は代行バスで運
行するという。
旭駅に着く頃には天候は回復して、青空も見え隠れしてきたが、まだ不通は続いている
ようだ。
10時10に発車した代行バスは満員、補助席に座れぬ人も出たが、二つ目の駅くらい
で全員座れた。銚子駅には列車より45分近く遅れて、11時ちょうどに着く。
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駅前で今日の行程の説明があり、11時15分に駅を出た。東側の跨線橋で線路を越え
て南側に回り、線路に沿って進んだ突き当たりにある、ヤマサ醤油の工場に入った。
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見学の時間はとれないが、名物のしょうゆソフトクリーム(250円)が美味しいとい
うので食べる。なるほど醤油味のソフトは、ほかでは味わえない独特の味わいだった。
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大きな醤油樽の前で記念撮影をしようとしたら、受付の女性がシャッターを押してくれ
るという。彼女の「ヤマサー」のかけ声に、全員唱和して撮ってもらった。
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南側の住宅地に進んだら雨模様になり、傘を差したりポンチョを被ったりする。昼食が
出来ないかと、南小川町の川福寺に入ったが、法事をしていたので遠慮して先に向かう。
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銚子高の前を過ぎると、家並みが途絶えて畑が広がる。雨は上がり、青空も見えてきた
が蒸し暑い。銚子市立病院の近くで、南東に下る斜面林沿いの間道に入り、濡れている簡
易舗装の道の木陰にシートを敷いて昼食にする。
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しかしここは蚊の天国で、次々にやってきては刺すので煩わしい。
谷間まで下って、地図上は水田マークの間を貫く農道を南に進む。
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水田は畑に転作されていて、一面のキャベツ畑に変わり、両側は広葉樹の暖帯林が続い
ている。
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キャベツ畑を1㎞前後進んで、「西遊記念碑」と記された明治30年(1897)の伊
勢参りの記念碑の立つ十字路から、小畑町の家並みに入った。
小畑町の南端付近まで進んで東進し、銚子電鉄の君ヶ浜駅前で小休止する。駅舎は無く、
ホームに上がる階段に四つのゲートのようなものが立つ、変わった造りだ。
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キャベツ畑やアラカシの純林の横を東に500mほどで、君ヶ浜海岸に出ると、銚子電
鉄で先行していたSさんが待っていた。
昨夜からの風雨で海は濁って波立ち、ごうごうと海鳴りを響かせている。波しぶきのた
め霞んでいて遠望も利かないが、南には、これから行く犬吠埼の白亜の灯台がどっしりと
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防波堤に腰を下ろして、しばし海や灯台を眺めた。
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防波堤沿いに灯台の近くまで進むと、大きなサボテンが幾つも自生していた。その近く
から灯台のある高台に向かって石段を上がり、灯台を囲む遊歩道を一周する。
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ここでしばらく時間をとり、希望者は灯台に上がることにした。
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犬吠埼灯台は、イギリスの技師リチャード・ヘンリー・ブラントンの設計・監督のもとで、
明治7年(1874)に完成、現用されているが国の登録有形文化財になっている。
灯台の高さは約31.3m、水面から灯火まで約52.3m、光の強さは110万カン
デラ、光の届く距離は約36㎞だという。
99段の階段と10数段のはしご段を上って展望台に出ると、眼下に泡立つ岸壁や、大
きな弧を描く弓ヶ浜海岸、逆光に輝く西明浦から長崎鼻への海岸線、それに広大な太平洋
などが一望できる。
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ちなみに灯台の参観には、参観寄付金200円を納めて入館する。
灯台のそばには、船舶の安全のため半径約200㎞まで届く位置情報の電波を出す、
「ディファレンシャルGPS」と呼ぶ、高さ50.2mのアンテナが立っている。
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参観を終え、そばの土産物店の前を進み、犬吠園地と呼ぶ草地で灯台をバックに記念撮
影をする。
通りがかりの男性がシャッターを押してくれたので、「ヤマサー」のかけ声を出したら、
不思議に思ってNさんに問いかけたとのこと。Nさんが、ヤマサ醤油でのことを話したら、
なんとその方はヤマサ醤油のOBだという。思いがけずの出会いであった。
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遊歩道から少しだけ車道に出て、大きなイルカの飾り物のある犬吠埼マリンパーク前を
過ぎる。近くには、犬吠を詠んだ高浜虚子の句碑が立っていた。
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再び湾岸の遊歩道に下り、グランドホテル磯屋の前を過ぎる。
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西明浦を見下ろす犬吠観光ホテルの手前で再度車道に出て、国民宿舎の表示のあるとこ
ろで車道を離れて右手の台地に上がる。国民宿舎は廃止されたようで、建物のあった場所
は空き地になっていた。
外川(とかわ)町一丁目の家並みに入り、後のグループは銚子電鉄の終点、外川駅に寄る。
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木造の駅舎は開設当時のままのようで、出改札口など、懐かしい昔の駅の雰囲気があふ
れている。
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ホームの向こうには、昨年9月末で引退した赤い電車2両のうちの一つ、デハ801が
保存され、ホーム横には、NHK朝のドラマ「澪(みお)つくし」のロケ風景が紹介され
ていた。
郵便局前の通りを南下し、銚子市漁協外川魚市場のそばにある、今宵の宿、民宿文治
(ぶんじ)には16時ちょうどに着いた。
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(参加 18人、天気 曇後晴一時雨、距離 9㎞、地図 銚子、歩行地 銚子市、
歩数 17,100)
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