あるきメデス

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新しくなった国土地理院の2万5千分の1地形図

2013-11-21 17:01:16 | 地図
 2013年11月1日から国土地理院の2万5千分の1地形図が、多色刷りによる新版
になり、まず10面が発売されました。

 今回発売された新しい地形図は、昨年からオンラインで提供を始めた「電子地形図25000」
と基本的には同じ内容の情報を印刷したもので、いままでの3色刷の地形図より詳細で新
鮮な内容にしたとのことです。

 それに加えて、これまでの3色に限定せず、多彩な色を使って地物を表現するとともに、
地形に陰影をつけて立体感を得やすくしているようです。

 ちなみに、11月1日に発売された新版は以下の10面です。。

 「鳥海山」「朝日岳」「飯豊山」「会津駒ヶ岳」「尾瀬ヶ原」「奥多摩湖」「丹波」
 「塩見岳」「明石岳」「上河内岳」

 何れも山岳地帯で、平野部がどのような表現になったのか、里道や田園地帯を主に歩い
ている私としては残念なところですが、その中の「奥多摩湖」を先日購入してみました。

 以下に、新版と旧版(平成8年(1996)10月発行)の、同じエリアを比べてみま
す。上が新しいもの、下が旧版です。





 新版での主な表現内容は、以下のようなものです。

 ○地形の概観が分かりやすいように、緑色の陰影を付けた。

 ○建物は、都市部での注記が見やすいよう、橙色にした(従来は黒)。

 ○高速道路は赤色に着色し、国道番号はおにぎり方にした(従来は茶色で、国道番号は
  カッコ書きになっている)(上の新刊の上部中央に、別の位置の国道番号付近を貼り
  付けてあります)。

 ○都道府県道は黄色に着色した(従来は色無し)。

 新旧の地図を比べてみると、確かに等高線のところに陰影が付いて、尾根や谷、急斜面
などが分かりやすくなったように思います。

 一方、建物が橙色なのは、従来の地形図の黒より認識しにくいように思われますが、注
記は読みやすくなりそうです。これは都市部の地形図が刊行されたときに、もう一度確認
して見る必要があるかもしれません。

 ほかに新刊で気付いたのは、鉄道の駅名が従来はひらがなで記されていたのが、漢字に
なり、読み方が分かりにくくなったこと。字名(あざな)などの文字が小さくなったこと
です。

 もう一つ、カントリーウオーカーとして残念なのが、田と畑、畑と針葉樹林といった植
生界が、従来の地形図では小さい点線で区切られていたのが、新刊では無くなったことで
す。

 例えば、田んぼと針葉樹林の間には、地図上にはないが歩けるあぜ道があるのではない
かと推測して現地に行くと、やはりあることが多かったのですが、それが新刊では、どの
辺りまでが田んぼで、どこから針葉樹林になるのかが分かりくくなり、こういう場所を探
して歩くのが少し難しくなりそうなことです。

 でも、このような境界まで、地形図用に撮った空中写真から地図に書き起こすのは難し
いかもしれず、人も予算も限られた中での地形図造りでは仕方ないのかもしれませんね。




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