この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

笑ってしまうぐらい主人公が不死身だった『SISU シス 不死身の男』。

2023-10-28 21:57:48 | 新作映画
 ヤルマリ・ヘランダー監督、ヨルマ・トンミラ主演、『SISU シス 不死身の男』、10/28、ユナイテッド・シネマトリアス久山にて鑑賞(割引クーポンにて鑑賞料金1000円)。2023年42本目。

 10/28は映画を三本観ました。
 一本目に観たのは10月公開作品の中で『イコライザー THE FINAL』の次に期待していた『SISU シス 不死身の男』です。
 面白かったです!
 と言いたいところなのですが、いや、面白いか、面白くないかで言えば面白かったんですが、期待していたような突き抜けた面白さではなかったかな。
 どこら辺がもう一つだったかというと、主人公があまりに不死身すぎるところ、かな。
 アクション映画を観ていてスカッとするのって主人公がギリギリで危機を回避するところにあるじゃないですか。
 本作の主人公アアタミにも次から次に危機が訪れます。
 その危機をアアタミは回避するのか?
 回避しないんですよ。
 アアタミは危機を回避せず、受け止める(という表現が正しいのかどうかわからない)んですよね。
 でも死なないんです。
 どういったシーンで死ななかったかというと、、、
 馬に乗っていて、その馬が地雷を踏んで馬もろとも吹っ飛ばされても死なない。
 犬に追いかけられていて、その追跡を振り切るために自らにガソリンをぶっかけ火だるまになっても死なない(直後に川に飛び込むのですが、川に飛び込むのであれば火だるまになる必要はないような…?)。
 川の中に10分ぐらい潜っていても死なない(一応空気を取り入れる描写はあるのですが、あれで充分な空気を取り入れられるとは思えない)。
 鉄柱に絞首刑状態で首を吊られても死なない。
 飛行機が墜落して爆発炎上しても死なない。
 ここまで行くとアアタミが死ななくてもスカッとすることはなく、むしろそれがギャグになっていて、笑うしかなかったですね。

 でも一番スカッとしなかったのはラストかな。
 ナチス軍団を壊滅させたアアタミが採掘した金を銀行に持ち込むんですよ(平原を掘ってあんなに大量の金が見つかるのはありえないと思うけど、それは置いといて)。
 自分はっきり戦火で荒れ果てた母国の復興のためにその金を寄付するのだとばかり思ってました。
 が、そうじゃないんですよね。
 確かにその方がアアタミらしい行動なのかもしれないのですが、自分は単純にカッコ悪いなと思ってしまいました。

 今挙げた点は人によってはマイナスとは捉えないかもしれません。
 自分はスカッとするアクション映画を求めていたので(結局一番スカッとしたのはナチス兵に辱められていた女性たちが機銃掃射するシーンだった)、本作を手放しで褒め称えることはできませんが、ハマる人にはハマる映画だと思います。

 お気に入り度★★★☆、お薦め度★★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。

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