団塊の世代の世間話

60年を生きてきた思いを綴った「ゼロマイナス1 団塊の世代の世間話」を上梓し、その延長でブログを発信。

心臓マッサージならぬ人工ポンプ

2009-06-03 08:00:33 | Weblog
 最近、マンションで防災訓練があり、倒れて意識を失った人への応急手当というものを習った。
 基本は、人工呼吸、心臓マッサージ、AED の使用である。その手順は、倒れている人の耳に口を近づけて、大丈夫ですかと連呼する。できれば名前を呼んだほうがいい。応答がなく、呼吸をしていないことを確認してから、近所の人に119番をかけることを依頼すると同時に、AEDがそばにあれば持ってきてもらうように頼む。
 その上で人工呼吸を2回、心臓マッサージを30回(15回という説もある)、その間にAEDが届けば封を切って、音声の指示にしたがって電気ショックを行う。それでも心臓が動かなければ、再度の心臓マッサージを行う。
 以上は消防隊員から教えられたことだが、ポイントは心臓マッサージにある。人工呼吸は感染症の問題もあってやらなくてもいいとか。しかし心臓マッサージは絶対行わなければならない。ここで大切なことは、消防隊員さんの言い方が悪かったが、実際は心臓マッサージではない。これこそが人工呼吸なのである。
 つまり心臓が停止しているということは、呼吸をしていない。呼吸をしなければ、脳に新鮮な血が回らない。血が通わなければ脳死になるか、蘇っても障害が残る。ということで、心臓マッサージによって、脳に酸素を含んだ血を送るのである。心臓マッサージというと、心臓の鼓動を回復させるマッサージと思うかもしれないが、実態は人工ポンプなのだ。
 こういわないものだから、いつまで心臓マッサージをやったらいいのか、という質問が出る。脳に血は絶対不可欠だから、やめてはいけないのである。心臓マッサージを30回ずつ、そしてAEDの電気ショックを繰り返し、様子を見つつ救急車の到着を待つ。
 救急車の平均到着時間は7分。それまで1人で30回の心臓マッサージをなんども続けられるわけがなく、交替で脳に血を送り続けなければならない。
 倒れて呼吸停止で、なにもしなければ10分で確実に死に至る。その前に手当てをするのが原則であるとか。
 適切な処置によって助かった人は多い。消防隊員の方もマニュアル通り教えるのではなく、心臓マッサージが人工ポンプであるといった方が、よほど分かりが早かった。素人の質問からマニュアルを変える必要があることも示唆されているのではないか。
 と、まあ、訓練を受けたが、さて実際の現場で冷静な行動がとれるかは別問題である。

 カメラ・写真、フォトギャラリーの動向に興味のある方は「Web写真人」をご覧ください。また拙著「団塊の世代の世間話」の案内ページにもアクセスできます。「Web写真人」(http://shashingin.web.infoseek.co.jp)で検索できます。アクセスをお願い申し上げます。首都圏のフォトサロン/ギャラリー一覧を掲載。http://www.blogmura.com/ にほんブログ村


コメントを投稿