10月の篆刻課題作品の講評です。
10月は文字指定「守道有天知」(道ヲ守ラバ天ノ知ル有リ)
人として人たる道を守れば天が知るところとなって
幸福が巡って来るという。
名奉行・大岡越前守の座右の銘。TVの加藤剛越前守は
格好良かったな。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/7b/e42aea1b7a115051228672e62a5a6c57.jpg)
以下先生の講評です。
印の大きさ八分(約2、5cm)〜一寸(約3cm)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/f9/7c04187516f6da77584cc168bc87f0ae.jpg)
左右二字、中央一字の小篆作である。刀線よく
伸展し印全体にバランスよく収まる。辺縁も
気負いなく適度の変化もいい。他の範たり。
「よくこんなにきれいな線が彫れるね。私なんか
このように同じ太さの線を刻せない」
「印刀を研いで切れ味よくする」
「印刀の太さ厚さもあるね」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/96/23d7905ee0d3f6237d180dfaf8368c51.jpg)
ほぼ満白印と言ってよい程、印面に文字が満ちている。
一線の刻にも集中する姿勢やよし。文字線に雅味を
加え、より高みを望みたい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/b1/0ba8b2c675ec98b0a46a0f750f12eea8.jpg)
上下の界線を入れ印廻りの激辺も力強く感じられ好感。
「有」字を置き傾線の存在が印象的である。左側の
二字が萎縮したか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/ee/db84af79a36053e4339ed29116b99639.jpg)
白文は印篆、朱文は小篆が常道なれど、この作は
文字が異和感なく治っている白文↑と字形が似たり
変化の要あり。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/fa/0822491c8a3201e8cb19d660263153c1.jpg)
左に三字を配して異和感なく見せる刻に上達の
証あり。本作品は白文印が適当と思われるがいかがか。
「これ↑白文だったら文句ないね。朱文は小篆、
白文は印篆で刻すのが常と先生も言っている」
小篆と印篆とでは字形が違う。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/86/a68ad4130cb57daf3ae792bf33a1d1fc.jpg)
左に三字の配置で左右の行の重さに気配りあり。
左行の斜線が他字の風趣に合わず一考の程。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/2d/cab628200ac3128cce88ec74aa2706c1.jpg)
相変わらず古趣の刀味表現がうまい。辺縁の太さと
変化に古色が感じられて好感。文字の金文は細太の
趣ありてよし。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/cb/cec690a54a3673b8f0eae4429fb11a25.jpg)
縦画と横画をきっちり配して掘り切っており
白文印篆の範といえる。自然体で朱の重み変化も
感じられる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/c4/a4be74e0c1fd17fd3799dff688d7336c.jpg)
左上の広い朱部を表現したのは、さすが氏の
創造性が生かされたといえよう。刀線には余り
刀味が見られぬ。今後の課題か。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/69/985da90b1b708a2cfad632c87c1cd33c.jpg)
一見して「有」の縦線の長さがユニーク。半分にして
「月」の向きを考慮する一手もあったか。辺縁は
文字と」よく合って可。
「ところで印がはっきりと押されているけど
私のはこのようにはっきりと押せない。なんで?」
「印泥の油がなくなってきているかな。
次回、油持ってきてあげる」
印泥の油分が少なくなるとはっきり押せないという事です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/92/2a81d958dc73add85053329423a4ef3e.jpg)
小篆の作で各線に細太、微妙な刻の変化がみられ
風趣が感じられる。辺縁の太さも良。欠けは
下側より左上がよかったか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/12/949b1c02636e208e5f47698dca4e35c3.jpg)
白文印に印篆を堂々と刻し見応えあり。更に
太くしての満白印も可能なり。印回りの
変化も十分たり。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/c9/a3cc831505c09ec061b4760bb6844843.jpg)
刀味、風趣共に十分にしてベテランの力量をみせる。
左行の三字は今少し位置関係を一考したい。
「いつもながら雅味のある印だけど釈文が
ないと何という字かわからないね」
先生の参考印
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/d5/60e75abffa808c311dd62ff3c41a71ed.jpg)
カリガリとした刻し方に味があります。
10月は文字指定「守道有天知」(道ヲ守ラバ天ノ知ル有リ)
人として人たる道を守れば天が知るところとなって
幸福が巡って来るという。
名奉行・大岡越前守の座右の銘。TVの加藤剛越前守は
格好良かったな。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/7b/e42aea1b7a115051228672e62a5a6c57.jpg)
以下先生の講評です。
印の大きさ八分(約2、5cm)〜一寸(約3cm)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/f9/7c04187516f6da77584cc168bc87f0ae.jpg)
左右二字、中央一字の小篆作である。刀線よく
伸展し印全体にバランスよく収まる。辺縁も
気負いなく適度の変化もいい。他の範たり。
「よくこんなにきれいな線が彫れるね。私なんか
このように同じ太さの線を刻せない」
「印刀を研いで切れ味よくする」
「印刀の太さ厚さもあるね」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/96/23d7905ee0d3f6237d180dfaf8368c51.jpg)
ほぼ満白印と言ってよい程、印面に文字が満ちている。
一線の刻にも集中する姿勢やよし。文字線に雅味を
加え、より高みを望みたい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/b1/0ba8b2c675ec98b0a46a0f750f12eea8.jpg)
上下の界線を入れ印廻りの激辺も力強く感じられ好感。
「有」字を置き傾線の存在が印象的である。左側の
二字が萎縮したか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/ee/db84af79a36053e4339ed29116b99639.jpg)
白文は印篆、朱文は小篆が常道なれど、この作は
文字が異和感なく治っている白文↑と字形が似たり
変化の要あり。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/fa/0822491c8a3201e8cb19d660263153c1.jpg)
左に三字を配して異和感なく見せる刻に上達の
証あり。本作品は白文印が適当と思われるがいかがか。
「これ↑白文だったら文句ないね。朱文は小篆、
白文は印篆で刻すのが常と先生も言っている」
小篆と印篆とでは字形が違う。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/86/a68ad4130cb57daf3ae792bf33a1d1fc.jpg)
左に三字の配置で左右の行の重さに気配りあり。
左行の斜線が他字の風趣に合わず一考の程。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/2d/cab628200ac3128cce88ec74aa2706c1.jpg)
相変わらず古趣の刀味表現がうまい。辺縁の太さと
変化に古色が感じられて好感。文字の金文は細太の
趣ありてよし。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/cb/cec690a54a3673b8f0eae4429fb11a25.jpg)
縦画と横画をきっちり配して掘り切っており
白文印篆の範といえる。自然体で朱の重み変化も
感じられる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/c4/a4be74e0c1fd17fd3799dff688d7336c.jpg)
左上の広い朱部を表現したのは、さすが氏の
創造性が生かされたといえよう。刀線には余り
刀味が見られぬ。今後の課題か。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/69/985da90b1b708a2cfad632c87c1cd33c.jpg)
一見して「有」の縦線の長さがユニーク。半分にして
「月」の向きを考慮する一手もあったか。辺縁は
文字と」よく合って可。
「ところで印がはっきりと押されているけど
私のはこのようにはっきりと押せない。なんで?」
「印泥の油がなくなってきているかな。
次回、油持ってきてあげる」
印泥の油分が少なくなるとはっきり押せないという事です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/92/2a81d958dc73add85053329423a4ef3e.jpg)
小篆の作で各線に細太、微妙な刻の変化がみられ
風趣が感じられる。辺縁の太さも良。欠けは
下側より左上がよかったか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/12/949b1c02636e208e5f47698dca4e35c3.jpg)
白文印に印篆を堂々と刻し見応えあり。更に
太くしての満白印も可能なり。印回りの
変化も十分たり。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/c9/a3cc831505c09ec061b4760bb6844843.jpg)
刀味、風趣共に十分にしてベテランの力量をみせる。
左行の三字は今少し位置関係を一考したい。
「いつもながら雅味のある印だけど釈文が
ないと何という字かわからないね」
先生の参考印
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/d5/60e75abffa808c311dd62ff3c41a71ed.jpg)
カリガリとした刻し方に味があります。