きのうはやあるきのじいさんにおいぬかれる

犬と酒依存症のおっさんが、車椅子を漕ぎながら、ネガティブに日々見たり聞いたり感じたりした暗めの話題を綴ります。

瞑想迷走讃岐街道

2013-06-11 22:00:00 | 遠くへ~少しだけ非日常
先月のこと。

3号のおはかまいりに行く。
身辺なかなか落ち着かなくてどうしたもんかねえと3号にお願いとも愚痴ともつかず語る。
それでも何とか生活しているからいいのかなまた来るわとおはかを後にする。

この日は、先月も試みた「ぐるっと高縄半島大回りして職場へ行く」ルートを予定していたので、行きに路線バスでお墓に来ていたが、気分が乗らずあっさり止め。
こういう時は何も考えない道を走るに限ると、バスで来た国道を帰ろうとすると、1キロぐらいでトイレに行きたくなり、これも先月同様にコンビニまで引き返す羽目になる。

で出発も遅れたので、何となく休日出勤を止めにして、だらだらと走って時間つぶしながら帰ることにする。

現在のT市とS市を結ぶ主要道は、相変わらず国道と高速しかない。高速がなかった頃は、ゴールデンウイークになると、峠辺りで10キロかそれ以上の渋滞になることがよくあった。ウチの家の前まで車の列が続いていたからそんなもんだと思う。
国道周辺に細々とある県道とかその他の道は、昔の街道が途切れ途切れに残っているようではあるが、本当につながっているのかいけるのかよく分からない(以前記した「マドノトウゲ:窓峠」は、唯一知っている道だが、ここも台風の後などよく通行止めになる)。

そんなことを思いながら、まあ行けるところまでいってみるか行き止まりになって引き返すことになっても今日はそんなに急ぐ用事はないし、と頭の中の地図を辿りながら県道を行き始める。

この辺りは何年か前に通った。

空は青い。何年か前は、この左手から国道に出たが、この日は行けるところまで山道を行くことにする。

上り道。この後ひっきりなしに上って下りてが続く。まだこの辺は道も広いし車もよく通る。

一つめの「峠」の辺り。牛か蛙か忘れたが見事な天然石。

この後、かなり上った気がする。道には動物の糞。何だろう猪だろうか鹿だろうか。

二つめか三つ目の「峠」を過ぎると林道への分岐。さすがに行くのは止めたが興味はある。

急勾配を下ると、集落が見えた。まだS市である。

ここで微妙な分岐。左は川の方へ右は山の方へ。とりあえず右に行く。

またまた上る。遠くに高速が見える。

と思ったら、傍に出た。

自然の中に人工物があるのはそんなに嫌いではないんだろうなたぶん。こういう画をよく撮っているから。

後ろを振り返れば、結構な山里の雰囲気。

また上る。今度は高いところから見下ろす。

道が細くなる。何となく「峠」の雰囲気がする、と思ったらその通りだった。

また下り、高速の下へ。道が細くなる。

分岐。恐らく左手は国道に出るはずだが、どの辺になるのか見当が付かない。右手に進む。

道は細い。軽自動車でぎりぎりじゃなかろうか。

再び高速の下をくぐる。
細い道の先、民家が見えた。入り口にチェーンがかけてある。人は住んでいるのだろうか。作業場みたいにはしてあるようだが。

民家の傍に分岐。これは親切。何とかなりそう。

また上る。突然、山がなくなる。高い。広い。

ぼうとなる。ひたすらぼうとなる。何故か涙腺が緩む。

あかんなあ。

ぼうとしたまま、高原を後にして走る。峠を越えた。

しばらく走ってようやく民家が見えた。石灯籠は街道の証だろうか。

下りてからも長い長い。この辺では猟銃持ったおっちゃんと猟犬を何回か見た。危なかったか。

高速は相変わらず近い。

そして、県道と街道の分岐。
この辺はバスが来ている。時間を見たら、一日に4本。10分前に出た後だった。まあいいかと先に進む。

道が広い。ほっとする。

山羊がいた。

程なくして国道に出た。繋がってましたね。それが確認できて満足。途中、高原っぽい、ちょっと異次元のような場所にも出会えたし。

でここからは、もう少し前、四月の半ばに二日酔いの頭でちょこっと走った道。ここに続く街道筋。

さっきの国道の傍の碑の近くは、こういう感じになっている。よく見れば圧巻。普段はあまり感じないが。

街道は国道の傍にある。続いていたり切れていたり。でも寺や神社は格式がある風で、やはり昔ながらの道なのかという気になる。

昔の郵便局跡。

この辺は碑が割合あちこちに残っている。

でこの辺りからまたこの街道がどこに行っているのか分からなくなっている訳で。
また、時間を気にしなくてもいいときに機会があれば、と思っている。
ちなみに、距離は25キロもないぐらい。冒険したと思ったのに距離はそうでもない。
まあ、引き返さなくて済んでよかった。

青い空を見て、ぼうっとなって、何やってるんだと思いながら先に進む。
昔の旅人は、同じ青を見て何を思っていたのだろうと、写真を見て改めて思う。