きのうはやあるきのじいさんにおいぬかれる

犬と酒依存症のおっさんが、車椅子を漕ぎながら、ネガティブに日々見たり聞いたり感じたりした暗めの話題を綴ります。

入院時の読書記録~M病院編その1

2017-12-29 17:52:37 | 脊髄内血管腫との邂逅
転院して1ヶ月半。結構読書ペースが上がった。転院を機に家から未読の紙の本約20冊余りを持ってきて貰い、一気に読んでいった。アホー鳥は外したが、機関車先生が良くて余韻に浸った。11月の異様なペースが12月に入って落ち着いたのは、移動制限が緩和され、外の「リハ庭」を車椅子で漕ぐ時間が増えたため。

11月16日読了 アホー鳥が行く(伊集院静・斜読)
11月16日読了 機関車先生(伊集院静)
11月17日読了 バンコクに戸惑う(下川裕治)
11月17日読了 エバーグリーン(豊島ミホ)
11月18日読了 ルポ中年童貞(中村淳彦)【電子書籍】
11月18日読了 夜の朝顔(豊島ミホ)
11月19日読了 希望が丘の人びと・上(重松清)
11月20日読了 バンコク下町暮らし(下川裕治)
11月20日読了 希望が丘の人びと・下(重松清)
11月21日読了 裁判官が道徳を破壊する(井上薫)
11月21日読了 幼獣マメシバ・上
11月21日読了 幼獣マメシバ・下
11月22日読了 家族という病(下重暁子)【電子書籍】
11月22日読了 家族力(山本一力)
11月23日読了 ハナミズキ(吉田紀子)
11月24日読了 その日のまえに(重松清・再読)【電子書籍】
11月24日読了 ニサッタ、ニサッタ・上(乃南アサ)【電子書籍】
11月24日読了 夏が僕を抱く(豊島ミホ)
11月25日読了 記憶の果て・上(浦賀和宏)【電子書籍】
11月25日読了 ものがたりゆんぼくん1(西原理恵子)
11月25日読了 裁判長!これで執行猶予は甘くないすか(北尾トロ)
11月26日読了 タイ語の本音(下川裕治)
11月26日読了 世界から猫が消えたなら(川村元気)【電子書籍】
11月27日読了 かのこちゃんとマドレーヌ夫人(万城目学)【電子書籍】
11月27日読了 もう一度生まれる(朝井リョウ)【電子書籍】
11月27日読了 詩と死を結ぶもの(谷川俊太郎・徳永進)
11月28日読了 なみのひとなみのいとなみ(宮田珠己)
11月28日読了 むかしのはなし(三浦しをん)【電子書籍】
11月28日読了 恋するあずさ号(坂井希久子)【電子書籍】
11月29日読了 ステップ(重松清)【電子書籍】
11月29日読了 編集者T君の謎~将棋業界のゆかいな人びと(大崎善生)【電子書籍】
11月29日読了 アジアの誘惑(下川裕治)
11月30日読了 遺品整理屋は見た!【電子書籍】
11月30日読了 漫画・日本霊異記【電子書籍】
11月30日読了 ぽろぽろドール(豊島ミホ)
11月20日読了 手袋を買いに(短編・新美南吉)【電子書籍】
12月 1日読了 列車三昧~日本のはしっこに行ってみた(吉本由美)【電子書籍】
12月 2日読了 海街Diary【電子書籍】
12月 2日読了 デジタル世代の伝統文化入門【電子書籍】
12月 3日読了 起終点駅(桜木紫乃)【電子書籍】
12月 3日読了 最後の胡弓弾き(新美南吉)【電子書籍】
12月 4日読了 金平糖の降るところ(江國香織)
12月 5日読了 すべての雲は銀の・・・・下(村山由佳)
12月 6日読了 記憶の果て・下・・・(浦賀和宏)
12月 7日読了 ニサッタ、ニサッタ・下(乃南アサ)
12月 8日読了 送り火(重松清)
12月10日読了 東京・地震・たんぽぽ(豊島ミホ)
12月12日読了 葬送の仕事師たち【電子書籍】
12月13日読了 アジア赤貧旅行(下川裕治)
12月15日読了 君たちはどう生きるか【漫画】

ここまで約1ヶ月で50冊。元々小説はあまり読まないが、これだけ立て続けに乱読すると、内容は案外何でも構わないということが分かった。

ソニーの電子書籍のキャンペーンで上巻だけ100円で買って3年ぐらいそのままにしておいた小説を今回一気に読んだ。で下巻は、ネットで100円の紙本を探して買った(送料もタダ)。電子書籍だと定価なのでこれは良かった。
小説は、題材よりも書き手の文体とかどこを詳述するかみたいな部分においての個性とか癖とかで、すうっと入ってきて読めるか読めないかが分かれる気がする。
何でも良いというわけではなくて、読みにくい作家というのは実際にある。だから、作家に偏りが出てくる。
それとは別にノンフィクションは、もろ題材によって読めるかどうかが分かれる。これは当然のことで、こちらについても儂の場合、かなり偏りがある。

どれも面白かった。

自分にとっての小説の読みやすさは、情景描写がすっと入ってくるかこないかだと思うが、いろいろ読んでいくと人物設定の持っていき方も結構面白さに影響するようである。重松清に良く出てくる、実生活ならまずお断りの「悪い人じゃないんだが・・・」というパターン、小説では許容できるが儂はやはり抵抗があるな。

これは「世界から猫・・・」の一節。存在というものの「差」による証明。納得。

で、12月4日読了の金平糖の降るところ(江國香織)。

江國作品は学生時代から好きなのだが、理由がよく分からん。ただ云えるのは兎に角「するすると入ってくる」ということ。今までは短編を良く読んでいたが、今回は長編もクリアできた。

読書のベースは学生時代にあると思う。今でもあまり変わっていないが、あの頃は特に意味もそこそこに乱読しいた。そういう嗜好とかは今でも続いている。

で、先日(11月28日:小春日和)でも触れた谷川俊太郎。

今回は行間掴もうとせずに、そのまま読むとそれで心地よくなったりした。

サイバラワールドも久々に。

ゆんぼくん、のような漫画は、活字では味わえない重さがあるなといつもながら思う。

ニサッタニサッタの主人公のばあちゃん。

宮田珠己も、思ったより真面目で。

今だから余計に染みた。

まだまだ入院生活は長いので、今後も読書は結構なウエイトを占める。手持ちの紙の本がもうなくなったのでまたネットで買いながら読むことになるし、溜まっていた電子書籍もぼちぼち読み進めることになる。

自分の悪い癖だが、走る(「リハ庭」の車椅子の漕走)のと同様に義務にならんようにせねばと思う。まあ半分義務にしないと「持たない」のは確かなのだが。